なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

シャガ

2021年03月30日 09時42分33秒 | 花たより

アヤメ科のシャガです。

本州から四国、九州の暖かい場所で、半日陰の林内や庭園などで見られます

古い時代に中国から伝わったもので、種子はできないため人の手で植えられたものです、林内などは昔住家があった場所の付近です。

地下に枝分かれして広がる根茎があり、群生してふえます。

葉は2列に互生してのびます、細長く先がとがり、厚く光沢があります。

葉の中から高さ30センチから60センチの花茎が立ち上がり、枝分かれして多数の花をつけます。

花弁は6枚、下側から白色で紫色と黄色の模様がついた外花被片が3枚、その内側に少し小さな白色の内花被片3枚があり、縁は細かく割れています。

花弁の内側には、先が細かく割れた付属体ののびる雌しべが3本あります。

雌しべの柱頭と雄しべは付属体の中に隠れています。遺伝子が2倍体のため種子はできません。

 


ヤマブキ

2021年03月27日 09時41分49秒 | 花たより

 バラ科 ヤマブキ属 ヤマブキ

 北海道から本州、四国、九州に分布する落葉低木です。林の縁などやや湿った場所で見られます。

 高さは1メートルから2メートル、根元から細い茎が数本株立ちして花がさきます。

 花と葉の重みで茎は下を向く場合があります。茎は4年から5年で枯れて次の茎に変わります。

 葉は互生、卵形で先がとがります、縁には鋸歯があり葉脈がはっきりします。

 葉の付け根から花がさきます、黄色の花弁は5枚、平らになるまで開きます。

 雄しべは多数、雌しべは5個から8個。

 花の黄色は、山吹色とも呼ばれるので「ヤマブキ」と名前がついたそうです。

 大田道灌と「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだになきぞ悲しき」の歌は有名です。

 この歌は後拾遺和歌集にある中務兼明親王の歌です。

 八重咲きのヤマブキには実がつかないことを歌ったもので、にわか雨にあった道灌に農家の娘が1輪のヤマブキをさし出し「蓑を貸すことができない」と表現したものです。

 


ヤマザクラ

2021年03月25日 10時52分52秒 | 花たより

バラ科のヤマザクラです。

宮城県以南の本州から四国、九州に分布する落葉の高木です。

高さは10メートルから20メートル、山野に自生していますが植木として植栽もされています。

葉は互生、卵形で葉柄があり先はとがり、まわりには鋸歯があります。

赤みのかかった色が特徴で、オオシマザクラの緑色と対比します。

花が終わるころ、葉は緑色になります。

葉が開くのと同時期に花がさきます、葉の付け根付近から花柄をのばして2から5個の花がさきます。

白色からうすい紅色の花弁は5枚、雄しべ多数に雌しべが1本がつきます。

雄しべの花糸と花弁の付け根は、うすい緑色から紅色に変化してゆきます。

現代の「お花見」と言えば、「ソメイヨシノ」ですが、これは明治時代以後に広まったものです。

奈良時代には、中国文化の影響で梅の花見が広まりました。

平安時代から江戸時代まで長く見られてきたのは、この「ヤマザクラ」だったそうです。

 


ムラサキケマン

2021年03月23日 09時26分55秒 | 野草

ケシ科のムラサキケマンです。

北海道から本州、四国、九州に分布する越年草、林の縁や草地で少し湿った半日陰の場所で群生を見られます。

高さは20センチから50センチ、葉は互生、2回3出の羽状複葉。

小葉には細かく切れ込みが入り「ニンジン」の葉のように見えます。

茎の先に房状に花がつきます、白色で花弁の先端がうすい紅紫色や、全体に濃いものなど変化があります。

筒形の花で花弁は4枚、内側に2枚の小さな花弁があり、それを上下から大きな2枚の花弁が包んでいます。

花弁の入り口に昆虫がとまると内側の花弁が開き、中に雄しべが6本あります。

上側にある花弁の後部は袋状の距がのびます、ほぼ中央に花柄があります。

花が受粉すると莢状の果実になり、熟すと皮が巻き上がって種子を飛ばします。

葉が「ケマンソウ」に似て、紫色の花がさくので「ムラサキケマン」とよばれるそうです。