なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

ツルドクダミ

2021年10月31日 16時06分44秒 | 野草

タデ科のツルドクダミです。

 中国原産の多年草、江戸時代に薬草として栽培されたものが逸脱したそうです。

 繁殖力は旺盛で、今ごろになって何も無かった木を覆うように花がさいています。

 葉は互生、葉柄を持つハート形で先がとがり、まわりはなめらか。

 ツルの上部で花枝が枝分かれして白色の花穂がさきます。

 白い花弁のように見えるのは5枚の萼片です、雄しべ8本があり、雌しべの花柱は3本あります。

 花のあとは3枚の萼片が広がり、翼となって種子を包みます。

 上側の写真は、3枚の翼の中の未熟な種子です。下側の写真は花穂です。

 花枝に多数の花がさきますが、受粉して種子ができるのは、一枝で1個から2個ていどです。

 種子が熟すと翼が風を受けて飛んでゆきます。

 


チヂミザサ

2021年10月30日 17時15分35秒 | 野草

イネ科のチヂミザサです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する多年草です。草地や土手で見られます。

 高さは20センチから50センチ、株から出た茎は枝分かれして地をはい、立ち上ります。

 葉は互生、細長い卵形で葉の両面には細かな毛があり先がとがり、葉の付け根には茎を巻く鞘があります。

 葉の表面は細かく波打ち、着物の「縮み」のように見え、葉が笹のようなので「チヂミザサ」とよばれます。

 茎の上部が花穂となり、段々に数個の花をさかせます。

 花は緑色の苞穎(ほうえい)、護穎、内穎に包まれています。

 花の時期になると少し開いて雌しべの柱頭が外に出ます、先が2本に割れて細かいブラシ状です。

 雌しべの近くに下がっていて黄色のものが、雄しべの葯です。

 芒穎から3本の芒(のぎ)が出ます、花の時期が終わると芒から粘液が出て通りかかった動物に付着して種子が遠くに運ばれます。

 


ヤマハッカ

2021年10月28日 15時31分10秒 | 野草

シソ科のヤマハッカです。

 北海道から本州、四国、九州に分布する多年草、林の縁や草地、土手などで見られます。

 高さは30センチから1メートル、他の雑草の間から細い茎が枝分かれせずにのびて葉がつきます。

 葉は対生、ひし形に近い卵形、葉柄には翼があり、周りには粗い鋸歯があります。

 茎の上部では節ごとに段々に花がさきます。節は小さな葉が対生に付き、花柄がのびて数個の花がさきます。

 花は輪生ではなく、片側に並んでさきます。

 うすい青紫色の花弁は上下に分かれます、上側の花弁は先が4枚に分かれ上向きに立ち上がり、濃い紫色の縦線があります。

 下側の花弁は先が2枚に分かれ、雄しべ4本と雌しべを包みます。花のあとには5枚の萼が残ります。

 「ハッカ」と名前がつきますが、葉を揉んでも良い香りはありません。

 よくにた「イヌヤマハッカ」は、葉柄の翼と花弁の濃い模様がありません。

 


カントウヨメナ

2021年10月26日 11時21分41秒 | 野草

キク科のカントウヨメナです。

 本州の関東地方から東北地方に分布する多年草、畑や道路わきで見られます。

 高さは30センチから60センチ、根を横に伸ばして広がるので群生します。

 茎は立ち上がって、茎の上部で花枝が枝分かれして花がさきます。

 葉は互生、細長い卵形でまわりには深い鋸歯があります、上部の小さな葉には鋸歯が無く滑らかです。

 茎の上部にさく花は、白色の花弁の舌状花がひろがり、中心に黄色の舌状花が集まります。

 花弁は薄い紫色から白色に変化があります。

 写真は夕方だったのでやぶ蚊が蜜を吸いに来ています。

 


シュウメイギク

2021年10月24日 18時31分31秒 | 花たより

キンポウゲ科のシュウメイギクです。

 中国原産の多年草、古い時代に日本へ入ってきたそうです。

 「秋明菊」と書きます、京都の貴船で栽培されていたので貴船菊ともよばれます。

 「菊」と名前がつきますがキクの仲間ではありません。

 茎は60センチから1メートルほどにものびますが、茎が細いので横向きになります。

 葉は対生、3枚に割れますが変異が多く見られ、上部の葉は小さくなります。

 葉の付け根から数本の花枝がのびて花がさきます。一重咲きから八重咲きまであります。

 花色は白色から紅色、紫色と変化があり、花弁に見えるのは萼片で花弁はありません。

 花の中心には雌しべの柱頭があり、その周りに黄色の雄しべ多数があります。