なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

シロダモ

2020年11月29日 10時14分17秒 | 樹木

クスノキ科のシロダモです。

東北地方南部の本州から四国、九州に分布する常緑の小高木です。

海岸沿いの暖かい林の中で見られます。高さは10メートルほどまでのびます。

葉は互生、細長い卵形で先端はとがり、光沢があり縁はなめらかです。

葉脈は葉柄から先端に向かう3脈がはっきりして、ヤブニッケイににています。

枝に数個の花がまとまった花が、少し離れていくつも付きます。

花は苞に包まれていて、苞が落ちて花が開きます。

花にはうすい緑色の花弁が4枚、雄しべが6本出ます。

雄しべが退化した株と雌しべが退化した株、両性花の株があるそうです。

写真では、花弁と雄しべが見えますので雄株のようです。

雌株の木があれば、翌年の秋に紅色の果実がつきます。

ヤブニッケイは初夏に花がさきますが、シロダモは秋から冬に花がさきます。

11月30日追記

シロダモの雌株を見つけました。

下が花で、その下が紅色の果実です。

花はうす黄色の花弁4枚で中に雄しべは無く雌しべの子房が見えます。

花の隣にあるのは次の年にのびる芽のようです。

花は、秋の終わりに受粉したあと次の年の秋の終わりに果実になるので、花と果実が一緒についているのです。

雌花は枝の先端にさきますが、一年たつので葉は一節のびた先にあります、雄花は枝の途中でさきます。

 

 


オシロイバナ

2020年11月28日 17時59分52秒 | 野草

オシロイバナ科のオシロイバナです。

メキシコ原産の多年草、江戸時代に輸入されたそうです。

花壇から逃げ出したものが野生化して、道ばたや空き地で見られます。

高さは1メートルほど、枝分かれして横に広がり群生します。

葉は対生、先端に向かって細くとがります。

枝先に花がさきます、花色は紅色、紫色、黄色、白色などがあります。

花弁は筒形で先が大きく広がります。夕方から花が開き、朝にはしぼみます。

夏は夕方開きますが、秋には昼から開くので花が目立つようになります。

花と書きましたが、花弁は無く花弁のように見えるのは萼だそうです。

雄しべが5本と、雌しべの花柱が長くのびます。

萼の中に黒い種子がつきますが、萼ではなく総苞葉だそうです。

黒い種子を割ると白い粉が入っています、江戸時代には白粉として化粧に使ったそうです。

 


センニンソウ

2020年11月26日 10時58分52秒 | 樹木

キンポウゲ科のセンニンソウです。

北海道から本州、四国、九州に分布するつる性の低木、常緑樹です。

葉は長い柄を持つ奇数羽状複葉が対生します、小葉は卵形で縁はなめらか、先は丸くなっています。

夏に白色花弁4枚の、十字型の花をさかせます。

9月5日には白い雄しべ多数がのびている写真を掲載しました。

今の時期は種子がついています。

種子から花柱が長くのびて白い毛がついています。

この白い毛が山に住む仙人のヒゲを連想させるので「センニンソウ」とよばれるそうです。

 


皇帝ダリア

2020年11月24日 09時40分29秒 | 野草

キク科の皇帝ダリアです。

メキシコから中米原産の多年草、公園や愛好家の個人宅でも栽培されています。

高さは6メートルほど、2階建ての家くらいにのびて、秋の終わりに大きな花をさかせます。

高くのびて樹木のようなので「キダチダリア」ともよばれますが、分類は草のなかまです。

幹の途中に節があり、左右に枝分かれします。

葉は対生、3回羽状複葉、小葉は細長く先のとがった卵形です。

花は菊の仲間なので、日照時間が短くなった今ころさきます。

うすい紫色から紅色の花弁は8枚、舌状花になっていて中心には黄色の筒状花が集まってさきます。

 


ヤツデ

2020年11月22日 16時35分06秒 | 樹木

ウコギ科のヤツデです。

福島県より南の本州、四国、九州に分布する常緑の低木、広葉樹です。

海岸沿いの温暖な場所や、日陰でも育つので林の中で見られます。

また、常緑樹なので庭木や公園樹にも使われます。

葉は互生、茎の上部に集中します、長い葉柄が幹からのびて円形に大きな葉を広げます。

葉には深い切れ込みがあり手の指のように広がります、縁には鋸歯があり表面には光沢があります。

8本指の大きな手のように見えるので「八手」とよばれます。

幹の先に白色の花枝をのばし、枝分かれして小さな花が球形に集まった花がさきます。

花弁は白色で5枚、雄しべは5本花の外に大きくのびます。

花の中心には花盤とよばれる薄い黄色の部分があり、蜜を分泌して虫を集めます。

花盤の中央には雌しべがあり柱頭の先は5本に分かれています。

花は雄しべが先に成熟して花粉を放出し、その後雌しべが成熟して受粉します。

自家受粉を防いでいるのです。