なっちゃん農園たより

ネコじいじが、都会に住む農園主のなっちゃんに、農園たよりと館山の花だよりを送ります。
お花好きな方もコメントどうぞ。

シャガ

2020年03月31日 11時39分32秒 | 野草

アヤメ科のシャガです。

本州から四国、九州に分布する常緑の多年草、林の中など半日陰の場所で見られます。

葉は長さ30から60センチ、細長く主脈ははっきりしません。光沢があり縁はなめらかです。

花茎は葉より少し高くのびます、先端でわかれてつぼみを多数持ち順次花が開きます。

は花朝開いて夕方しぼみます。

大きな白い花弁が3枚と小さな花びらが3枚に交互に見えます。

大きな花弁で紫の斑点があるのが外花被片、その間にある細目の花弁が内花被片です。

花被片の縁は細かい切れ込みがあります、外花被片の中央には黄色橙色の斑点と小さな突起があります。

外花被片に合わさるように雌しべの柱頭と付属体があり、柱頭の下に雄しべが1本あります。

柱頭の先は2枚に分かれさらに細かく裂けます。

漢字では「射干」と書きます、古い時代に中国から持ち込まれたらしく、3倍体で種子は作りません。

 


ヤマブキ

2020年03月29日 09時52分02秒 | 花たより

バラ科のヤマブキです。

北海道から本州、四国、九州に分布する落葉低木です。

細い茎が株から多数のびます、高さは1から2メートル。

花が風に吹かれて揺れる姿から「山吹」と呼ばれるそうで、万葉集などでも歌に詠まれています。

葉は互生の卵形、先が細くなってとがります、葉脈が目立ち鋸歯は深いものと浅いものが重なります。

花は「山吹色」と呼ばれる鮮やかな黄色です、花弁は5枚、雄しべ多数があります。

花の変異で八重咲きのものがあります、花がきれいなので庭などに植栽されます。

「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだに無きぞ悲しき」の古歌と江戸時代の大田道灌の話は有名。

 


ヒロハタンポポ

2020年03月28日 10時51分57秒 | 野草

キク科のヒロハタンポポです。

千葉県から東海地方、和歌山県に分布する多年草です。

主に東海地方でよく見られるので「トウカイタンポポ」の別名があります。

細長い葉に切れ込みが少なく、先端が丸いのが特徴です。

黄色の花は舌状花の集まりです。

花の付け根の萼は反り返らず、萼の先端は角状の突起になっています。

「カントウタンポポ」と同じく日本在来種です。

セイヨウタンポポに生息域を脅かされています、とらないでください。

 


ヤマザクラ

2020年03月26日 17時15分15秒 | 花たより

バラ科のヤマザクラです。

宮城県以南の本州から四国、九州に分布する落葉高木です。

桜の原種です、房総では山のあちこちにヤマザクラがさいているのが見えます。

花が開くのと同時に葉が開き、「ソメイヨシノ」より早くさきます。

若い葉は赤紫色から褐色、淡い緑色まで変異がありますが、そのうち緑色になってきます。

花を遠くから見ると「オオシマザクラ」は緑色に対して、「ヤマザクラ」は赤っぽく見えます。

葉は互生、卵形で周りには細かい鋸歯があり、先がとがります。

白い花弁は5枚、雄しべが多数あります。初夏に実る果実は野鳥のおやつになります。

花花弁の付け根付近は最初はうすい緑色で、薄い紅色に変化してゆきます。

 

 


オオシマザクラ

2020年03月24日 10時49分22秒 | 花たより

バラ科のオオシマザクラです。

ソメイヨシノより一足お先に満開になりました。

伊豆半島から伊豆七島、房総半島に自生する落葉高木です。

葉は塩漬けにして桜餅の皮に使われますので、植栽されたものも見られます。

葉は互生、大きめの卵形で周囲の鋸歯が目立ちます。

春に新芽が出るのと同時に花がさきます。白い花弁は5枚、雄しべ多数です。

花の中心はうすい緑色ですが薄い紅色に変わってきます。

桜のなかでは「ソメイヨシノ」が知られていますが、オオシマザクラとエドヒガンザクラの交配種がソメイヨシノです。