玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*七月(文月)

2013年07月01日 | 捨て猫の独り言

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 畑のキュウリ3本、トマト3本、ミニトマト2本から収穫がはじまり、孫娘はそれらのチェックが朝の仕事(ジョブ)の一つになっている。収穫するという行為には喜びと同時に敬虔な思いが生じるようだ。畑のかたすみにハーブ系の白い「たいまつ草」が咲き始めた。すぐとなりには「おいらん草」もあったはずだと目を凝らす。たいまつ草にかこまれるように、おいらん草がわずかばかり残っている。はたしてこれから無事に花を咲かせることができるだろうか。たいまつ草の勢いに負けて息も絶え絶えの風情である。白いおいらん草だった。隣の家の庭に5、6本さいている紅い花は園芸種のおいらん草だという。

 孫娘の朝の仕事はほかに、ブラインドやシャッターを開けること、メールボックスの朝刊を取ること、急須にお湯を注ぐことがある。毎朝の登校に付き添ってくれている6年生の男の子の誕生日は6月中旬だった。客を招いての誕生会は日本では少ない。そこで登校する二人の写真2枚に手紙を添えて渡すことになった。下書きを見ながら習いたてのひらがなで「○○くん おたんじょうび おめでとう なんさいになりましたか すみれより」と書き自分の考えで「I love you.? I will come back again.」と書き添えた。その日の夕食の前に自分で玄関のチャイムを押して届けた。

003

 孫娘は近所の5才の男の子の自転車(バイク)を乗り回していた。それを見ていた近所の方が知り合いから譲り受けたというバイクを届けてくれた。あいにくこれも孫娘の体には小さいバイクである。サドルを上げてみたが、背中を丸めて窮屈そうだ。それでも専用のバイクが手に入り満足そうである。クラスメートの2人と一緒に中央公園に出かけることができるようになった。最近よく口ずさんでいる歌がある。調べてみると合唱曲で有名な「夢の世界を」であることが分かった。私には気恥しくなるような歌詞が並んでいる。「ことりのさえずり ききながら はるかなゆうひを ながめたね おがわのながれも すみわたり いつかもぼくらを うつしだしたね」これに続いて「さあ でかけよう~」と高揚するところがいいらしい。

 昨晩おばちゃんが約束どおり沖縄のバナナを届けてくれた。3年ぶりの再会である。おばちゃんのことはすこしばかり覚えていた。パソコンを自分でクリックして「夢の世界を」を歌った。三角折りして端をカットして折り紙のお花をプレゼントした。今朝になってパソコンに、おばちゃんからの便りが届いた。おばちゃんにあげたお花の折り紙の上には花瓶があり、それに一輪のバラの花をいけた写真が添えられていた。七月になった。六月のカレンダーを切り離すとき、いつもとは違う感慨を覚えた。孫娘は母親と妹のスカイプに今では平常心で対応している。「今週は給食当番になりますからマスクを用意してください」とれんらくノートにあった。

コメント (4)
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