玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*しいたけ栽培キット

2023年01月30日 | 捨て猫の独り言

 室内でシイタケを栽培できるという商品を格安で手に入れた。育てて楽しい、食べて美味しいと人気をよんでいるという。岐阜県高山市でシイタケを栽培している会社が販売している。。市販のシイタケだと1パック100グラムで200円ぐらいするが、これは990円。うまくやれば1キロくらい採れるということで、1000円ぐらいはお得という。

  

 「シイタケ菌床」の材料は広葉樹のチップと米ぬか・ふすまを混ぜたもので、全部国産で、特に飛騨産の木材が多く使われている。直射日光を避け、ある程度の湿気があるスペースであれば、1週間ほどで育つ。皿の上に菌床を置き、ビニール袋で覆うだけでセット完了だ。物価高騰でさらなる注目を集めている。

 

 きのこの傘の部分がある程度おおきくなり傘が開ききれない状態のときがお勧めの収穫時期だ。きのこを収穫した菌床はそのままの状態でビニールを掛けたままにしておき、4~5日すると次の発生が始まる。1~2個ちいさなきのこの芽がでたら浸水する。この作業を繰り返すことで数回きのこを収穫できるという。まだ1週間が経過せず1回の収穫もないが、この先根気強く育てようと思う。

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*養老先生は面白い

2023年01月26日 | 捨て猫の独り言

 「人は土から生まれて土に帰る」とあるように、昔の人は人の死を「土に帰る」と言った。土は宇宙と言い換えることができる。わたしたちは宇宙から誕生し、しばらく生きてそのうち宇宙(元あった場所)へとただ帰るだけである。

 養老先生の解釈にかかるとつぎのようになる。現代人は田んぼを見て「アレが将来の自分だ」などと思うまい。なぜなら人は自分と周囲を「切る」からである。だからそれを「人を取り巻く環境」だ、などと思うのである。でもその環境の一部がやがて自分になってしまうのだから、いったいどこまでが自分なのか。

 

 さて頭の中に地図があって、その地図のどこに「自分がいるか」その「自分」を決めなきゃならない。だから地図と同時に自分ができた。養老先生はそう思った。街で案内図を見る。そこには「現在位置」が矢印で書いてある。案内図自身の位置が描いてなかったら、いくら案内図があっても意味がない。

 

 案内図がいわば「環境」で、矢印が「自分」である。「自分」のそもそもの始まりはそこにあると思う。脳の中で自分の位置を決める。そのいちばん「古い」働きはじつは幽体離脱だと思う。常識に反して、最初にできたのは、たぶん上から見た地図、つまり幽体離脱のほうだと思う。自分が「二つ」になるのはなぜか。わからない。でも自分とははじめからともかく「一つではない」らしい。

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*ゴルバチョフと沖縄

2023年01月23日 | 捨て猫の独り言

 昨年死去したゴルバチョフ元大統領は沖縄を3度訪問している。はじめの沖縄訪問を推し進めたのは、翁長雄志那覇市長だった。翁長さんは2014年に県知事選で当選するまで2000年から4期連続で那覇市長に就任していたが、2001年に那覇市制80周年を迎えたとき、記念する講演会にゴルバチョフを招待した。

 招待について翁長さんから相談を受けた当時那覇市長公室長の宮里千里さんは、「保革の分断を乗り越える術を学びたい、という思いがあったのだろう」と述べている。ちなみに、宮里さんは那覇市職労の幹部であったが、保革の壁を破りたいという翁長さんの要望で、市長公室長という要職に就いたのだった。

 2022年、国際平和の推進や環境問題に取り組むことを目的としたゴルバチョフ財団日本支部が那覇市に設立された。2003年、那覇市庁舎の一角に「私たちは地球という惑星の子ども」というタイトルの「ゴルバチョフ氏来訪記念碑」が建てられた。翁長さんの卓越した政治感覚がゴルバチョフの沖縄訪問を実現させたといえる。

 その後ゴルバチョフはたびたび地元紙にメッセージを寄せた。「沖縄は軍事基地の島でなく、沖縄の人々の島であり続けなければならない」と自己決定権の行使を求めた。また「沖縄は世界貿易の交差点に位置し、戦略的安定の維持に極めて重要な場所」と指摘。「人間の安全保障(ヒューマン・セキュリティー)」のフォーラムを沖縄で開き世界に発信するよう求めていた。

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*幸せは生活の中に

2023年01月19日 | 捨て猫の独り言

 会社・学校・家族には強固で閉じた人間関係が存在する。そのことに息苦しさを感じて、その人間関係を半分降りることを選択する人が多くなっているという。問題は、降りた先で「別の居場所(オルタナティブスペース)」が少ないことだ。そのパイオニアである「だめ連」が結成されたのは30年前。早稲田大学の同窓生だった二人が退職と留年をきっかけに再会したことで生まれた。

 それは競争社会に異を唱える人の集まり。資本主義に絡め取られず生きる。アナーキスト、ミュージシャン、心の病を患った人々。だめ連界隈には自然と人が集まる。なんとなくJR中央線沿いに集まって住み、なんとなく助け合う。「集住」と名づけた。デモもして抗議の声をみんなであげる。

 そんな記事の横に「吉本ばなな」の談話が載っていた。「最近の若者を見ていると、それぞれのコミュニティーをよりどころにして、上手に暮らしていますよね。たとえばなにかお店を始めても、稼ぎたいとはならない。宣伝さえ積極的ではない。それよりは気の合う知り合いに長く来て欲しい、と。時代だなと思います」

 「家族がよりどころって、昔は話しましたけど、趣味ですね。趣味で毎日会ってる。日々の暮らしをしている。結局、幸せって、生活の中にあるんだと思います。掃除をしたり、ごはんをつくったり、洗濯したり。そのことじたいが、幸せなことだったと気づく。だって、みんな年を取るんですからね。いつかだんだん生活ができなくなってくる。自分で着換えられて、瓶のふたが開けられて。もうそれが幸せなことなんだと思います。きちんと、生活することがいちばんです」この言葉に大いに共鳴し、さすがだなと思った

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*断捨離

2023年01月16日 | 捨て猫の独り言

 昨年半ば頃から、いわゆる「断捨離」に励んでいる。高度経済成長期に買い込んで、あまり活用しなかったものが多いことにいまさらながら驚く。無駄な買い物ばかりだったと後悔することしきりだ。

 悔しい買い物はほとんどが訪問セールによるものだ。外国製の水フィルター掃除機や高温蒸気洗浄機は高額なものだった。悲しいかなセールスマンのトークに、断固として断ることができない質なのだ。書籍ではライフ社の美術と歴史全集などがある。

  

 給料・ボーナスが潤沢な世の中だったから無駄な買い物はどんどん増えた。日本製品の中での大物はオーディオセットである。なにかにつけて飽きっぽく、音楽にのめり込んだ時間も長い期間ではなかった。音楽の感性に磨きがかかったという実感などまるでない。難聴の今では全く無用の長物となり、これも近いうちに処分する。

  

 昨年は書籍の処分に邁進し、2階の本棚はすべて空になった。1階の本棚を空にするとあまりにも寂しいので、そこには3つの全集ものが残ったが、その中の1つ14巻の武田泰淳全集は読み終えていない。仏教の基本は欲望を捨てるということ、物を所有しないということなのだが、これまでそのことに無自覚であったことを思い知る。

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*評論家・川本三郎

2023年01月12日 | 捨て猫の独り言

 川本三郎氏は、2008年に妻を癌でなくしている。私は2010年に刊行された「いまも君を想う」を読んだことで著者に親近感を抱くようになった。その本で武蔵野美術大学の学生だった大塚恵子さん21歳と結婚し、三鷹市あたりに住んでいたこと、そして亡き妻の墓は小平霊園にあることなどを知った。

 川本氏の寄稿文が昨年の暮れに新聞に掲載された。彼が私と同じ1944年生まれであることを知り、さらに興味深く読んだ。昭和19年生まれは近代日本の歴史の中でも幸せな世代と言うことでは同じ思いだが、私はその理由を高度経済成長に求め、彼は徴兵と結核の二つの大きな死と無縁だったことをあげていた。

 寄稿文の見出しは「妻に先立たれ14年悲しみや寂しさは消えずに共にある」だった。その冒頭には民芸運動家の柳宗悦のつぎの言葉が引用されていた。「悲しみのみが悲しみを慰めてくれる。淋しさのみが淋しさを癒してくれる」柳宗悦の墓も小平霊園にある。彼もその墓に参ったことだろう。

 今好きなことは三つあるという。「ローカル線の旅、台湾、そして敬愛する作家、永井荷風。ローカル線に乗って地方の小さな町へ行くと自分の子供時代の風景が残っていてほっとする。台湾は家内と旅した思い出の地。そして荷風。芥川や太宰のように夭折せず79歳まで生きた。独居老人であることにも共感する」私も好きなことをもっともっと増やしたい。

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*返還合意から27年

2023年01月09日 | 捨て猫の独り言

 橋本竜太郎首相とモンデール駐日大使が普天間飛行場の返還合意を発表したのは1996年4月だった。県内移設が条件ながら、普天間飛行場は5~7年で返還される計画だった。あれから27年にもなろうとしているのに新基地建設は完成の目途さえたっていない。

 政府は「辺野古が唯一の解決策」と主張して、選挙でいくども示された民意は無視され続けている。軟弱地盤問題を抱え、「普天間の猶予できない危険除去」を置き去りにしてあと何年かかるか確信のもてない工事に突き進んでいる。泥沼化は政治の責任だ。

 正月には「世界の基地問題と沖縄」川名晋史編・明石書店を読んだ。あえて一度沖縄を離れて、そして十分距離をとった地点から沖縄で起きている問題をいま一度見直そうと、沖縄、ドイツ、韓国、イタリア、イギリス、マリアナ諸島(グアムを含む)、バーレーン、スペインなどの基地問題について13名が執筆している。

  米軍は世界33か国に基地を置いており、施設数、兵員数において日本、韓国、ドイツが多く、中でも日本は突出している。「日本が基地問題の改善を働きかけるうえでの最善のパートナーとして韓国を位置づけること。北東アジアにおける米軍のプレゼンスを支えるために日韓が協調するとれば、米国にとっても歓迎すべき展開のはず」というのは、この本の中で注目したことの一つだ。

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*ジャパンレールパス

2023年01月05日 | 捨て猫の独り言

 アトランタに住む娘ファミリー4人は毎年クリスマス休暇には家族旅行に出かける。昨年はニューヨークだった。今年はそれを日本にするという連絡があった。ドルが強いのも追い風になったようだ。17歳と15歳になった孫娘二人が日本に来る季節はいつも夏だった。

 海外から観光目的で訪問する旅行者のためにジャパンレールパスがある。7日間、14日間、21日間がある。期間中は JRグループ全線を乗り放題というものだ。来日前に列車の座席指定が可能だ。日本到着後に引換証でチケットを受け取る。

 傘も持たずに来日したのには驚いたが、幸い旅行中は晴天に恵まれた。志賀高原焼額山スキー場で2泊、京都の中京区に2泊、鹿児島鴨池新町に2泊という旅程だった。京都では嵐山と清水寺を散策したという。ホテルの近くの二条城は見学しなかったようだ。

 鹿児島にはまもなく99歳になる孫娘たちの曾祖母がいる。曾祖母とは二晩も会食したという。ほぼ2年ほど帰省していない私としてはうれしいできごとだった。4人はフェリーで桜島に渡り、湯之平展望所からの眺めを楽しみ、マグマ温泉につかったそうだ。

 

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*サプリメント

2023年01月02日 | 捨て猫の独り言

 年を経るにつれて体力が衰えて行くのは自然なことだが、若い頃にはそれを意識することは少ない。近頃とみに目の疲れを感じるようになった。そのせいで読書も遠ざかりつつある。まずは体力が衰え、それにともなって気力が衰えてゆく。

 昨年の11月に、「3ヶ月限定」という風変わりな店が近くに出現した。日曜定休で、健康に関する有益な情報を提供しつつ商品を販売する。日毎に一品ずつ紹介される商品は格安の100円で手に入れることができる。1回目以降は定価の1割引で購入する。

 連日、店長を含む3人のスタッフによる1時間ほどの講演(?)を聞かされる。たしかに扱っている商品は上質なものだ。そのうち、専門家が登場して講演が始まり、高額な健康器具やサプリメントの販売が始まる。これがこの店の最大のねらいである。

 

 アメリカという国は医療費の自己負担が大きい。だから予防という心理がはたらき日本に比べてサプリメントに対する抵抗感は少ないという。このたび「悪い油をからだの外に出して、良い油を取り入れる」というサプリメントをこの不思議なお店から購入した。パック旅行に出かけて暴飲暴食するよりましと考えた。

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