立ったまま一生懸命作業をしていたら
後ろから声を荒げて一言
「邪魔!!」
どうして言えないんでしょうねえ。
「ちょっと失礼します。」とか
「すみません、うしろ通ります。」とか。
バラバラになっている資料をページ順に揃えていたら
「余計なことしないで!!」
どうして言えないんでしょうかねえ。
「それ使わないから大丈夫。」とか
明らかに間違っていることを言うので丁寧に正したら
「私が言うことには『はい』とだけ答えてください!!」
どうして言えないんでしょうかねえ。
「そうでしたね。指摘してくれてありがとう。」とか。
必死になって探していたホッチキスを荷物の隙間に見つけたら
「ない、ないって大騒ぎして、いったいどこに目をつけてるのよ!」
どうして言えないんでしょうかねえ。
「見つかってよかったね。」とか。
そのほかにもたくさんの毒言葉。
一生懸命働いている人たちに
「いやなら今すぐ帰って!」とか
「ひとつぐらいはまともな仕事してよ!」とか
「さっき言ったこと覚えてないの?おかしいんじゃない?」とか。
ふ~っ、これまでの世界にはまずなかったことに
ビックリ仰天の日々でしたよ。
メイおばさんぐらいの年になれば
あらあら余裕がないのね、気の毒に
ぐらいに思ってまあ何とか我慢できますが
若いスタッフたちは影で泣いては
能面のような無表情な顔でイベントの楽屋に戻ってきて
また金切声の怒声を浴びていましたよ。
仕事の場でも、家庭でも
決して口にしてはならない「毒言葉」があります。
それが相手の「尊厳」を傷つける言葉です。
毒言葉を言い放つほどに己のコントロールができない人を
指揮官にしてはいけませんよ。
すぐ容量オーバーになってしまうような小さな器の人を
リーダーにしてはいけませんよ。
言ってしまった人だって
正気に戻ってみればきっと恥ずかしいでしょうから
気の毒です。
もしもあなたがすでに傷つけられてしまったのなら
こんな言葉を贈ります。
「よくよく考えてみますと、まわりが一体何をしようとも、何を言おうとも、それに対してこちらが心を動かさない限り、攻め手は一切中に入ってこられないのです。」
(小池龍之介 『苦しまない練習』より)
この言葉
メイおばさんも自分で自分に贈りました。
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