雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか。。」と見つけてもらえたら、、そんな思いで書き記してます。

素敵明察

2013-02-12 00:07:00 | カテゴリーの話
「おくりびと」「陰陽師」などを手がけて来たアカデミー賞監督
滝田洋二郎さんの最新作「天地明察」。
その冒頭はこんなナレーションで始まりました......



―――――――江戸前期、鎖国の世。
コペルニクスの地動説や地球が丸いことさえほとんど知られていなかった。
星空が今よりさらに神秘に満ちていたそんな時代。
天体の謎に挑んだ男が居た―――――――



映画館で見れなかったので、最近DVDでユッタリと見てみたのですが、
それは思いもよらず心地が良くて、「熱い何か」が深く溶け込んでいる......そんな作品。
特段、泣かせるようなシーンやストーリーがあるわけでも無いのですが、
不思議と見ていて涙が溢れてしまうようなコトも沢山あって、
僕にとっては、ですが、「意外にも」どこまでも優しく、心地の良い映画でした。
僕を心地良くさせてくれた一番の原因は何だったのだろうか......と少し考えてみると、
それは常に大志と愛を失わず、
情熱と思い遣りをもって人生を歩んでいる「多くの」登場人物達の姿でした。



主人公「安井算哲=やすいさんてつ」が参加した
幕命で行われた北極出地(ほっきょくしゅっち)という日本測量旅のプロジェクトでは、
リーダーである御用頭取を務めた幕府の賢人「建部伝内=たけべでんない」は、
分からない事や知らなかった事、間違った計算などをしたりすることがあるといつも
「悔しい、悔しい、、」
と口癖の様に言い続けます。
建部は純粋で、まるで子供の様な個性を持った賢者として描かれていましたが、
その一方で捨て子ですらも預かり、立派な大人に育て上げているような人でもありました。
そんな建部が主人公算哲に常に話し、託していた言葉は......
「精進せよ。精進せよ」
でした。



「将軍後見」という今でいう内閣官房長官!?の様な要職に就き、
同時に会津藩主でもあった保科正之は、
当時「食」を始めとした天体現象とのズレが目立って来ていたの再編を志し、
その志と責務を算哲に言い渡す際にこう話していました。



「余には積年の宿願がある。
時を司るという事は即ち国が治まるということだ。
武士の世に成ってそれを果たしえた者はない。
幕府も民も未だ誤れる時に従っている。
正しき暦は即ち権威でもある。

算哲!

古き暦を捨て、この国に正しき天理をもたらしてくれ......
......御主に改暦の義を命ずる。

安井算哲よ!
天を相手に真剣勝負をみせてもらう」



その場に同席していた算哲に学問の基礎を教えた偉大な教師「山崎安西=やまざきあんざい」も
保科正之の言葉にこう付け加えました。



「暦は宗教、政(まつりごと)、経済に迄大きな影響を及ぼすもの。
たかが暦、されど暦でございます」



こうして主人公算哲は多くの「大志を持った大人」達に囲まれ、支えられながら、
人生の全てを賭して暦の改訂に乗り出していきます。

算哲を始めとしたそんな多くの賢人達が変えようとしたその時の暦は、
平安の昔から800年以上に渡り使われて来た、
民衆の暮らしに深く溶け込んだ最早「空気」とも言えるような暦。
その変革は、固定概念、常識といったような盤石強固なるモノへの挑戦。
そんなモノを造り上げて来た為政者や「権力そのもの」への挑戦。
暦を変えるということはソレくらい大きな事。
天の理を地上に写すというような仕業。
それは神の代弁者として事を記すような仕事。

そんな変革を進めていこうとする算哲を始めとした登場人物達の姿は皆
子供心を宿したまま大きくなった大人。。人間。
その姿は僕の心をとても強く打ちました。



きっと「子供心」というのは「純粋」さと「遊び心」、
そしてそこから生まれ来る「夢」のことであり「志」のことでもあって......

「そんな子供みたいな事ばかり言って、、、」
「お前はいつまでたっても子供じみてるな、、、」

......などと言われる時、そこにはきっとそんな要素が含まれているからで、
こんな会話から推察される「常識的な大人」というのは、
そんな子供じみた世界観の中だけで生きている人の事では無く、
現実をしっかりと受け止め、厳しい社会生活や責任を果たし、生き抜いている人の事。

だから、「素敵な大人」というのはきっと、その両方を持っている人の事。

いくら歳を重ねても、いくら社会の残酷さに突き当たっても、
大切な大人の責務も果たしたその上で、
常に子供の様に純粋で遊び心に満ちた大志や夢を失わない。
もし失っても、また新しくそんな心を自己の中に生み出し社会を歩んでいく......
そんな大人達のことを「素敵」と言うのではないか、と。

この映画にはそんな「素敵な大人」が沢山登場してきて、
そんな登場人物達の生きる姿が、時折思いもよらない場面で僕に涙を溢れさせます。
「面白い!」とか、「泣ける!感動!」とか、「大作!」「派手!」とか、
決してそういう感じの作品ではなくて、
とにかく「素敵」という言葉が良く似合う、そんな言葉そのままの映画でした。



精進せよ。
精進せよ。。



スクリーンの隅々におかれている作品のメッセージというのはそんなことなのかな......と。

素敵な大人である為に、成る為にしっかりと精進せよ......と。

なんだかとても「素敵な映画」でした(^^)



最近google mapに追いやられてすっかり見なくなってしまった地球儀。
我が家の地球儀は光ったりなんかして( ̄∇+ ̄)vキラーン

劇中にもありましたが、
日本における地球儀は安井算哲が最初に創ったと言われているようです。
天球儀や天文台なども。
文化への様々な貢献が認められ、後年安井算哲は幕府より武士身分を与えられ、
名も「渋川春海=しぶかわはるみ」と変えました。
これにより父である「初代」安井算哲と分けて記される様になったようです。

東京、上野にある国立科学博物館ではこの渋川春海が作った地球儀や天球儀、
暦も見れるそうで......今度見にいってみよーーっと。


このブログは
「足りないな、、」「無くしちゃったかな、、」
「少しでも自分の支えとかにならないかな、、」
とか、
訪れてくれた縁ある大切な人達がその時々必要としている「心や気持ち」が見つけやすい様に、
カテゴリーは自分が書き記している時に心中で感じている「感情別」に分けてあります。
そんな部分もあって、
自分の中にポジティブに仕舞えていないネガティブなことは記さずに一旦外し置いていたりもします。

今回、ここに記したブログや過去記事をよくよく眺め直してみると、
「素敵だな。。」
という思いで書かれている記事も多くある事に新たに気付きました。
なので「素敵カテゴリー」を新設してみました。

知己的にも今日は......ちょっとは進歩出来た日なのかな。。
見事!?「素敵」の明察をさせられちまったぜーい!(><)悔しーーーっ!
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