山三地区福祉委員会

山三地区福祉委員会は、「誰もが安心して暮らせるすみよいまちづくり」を目差し地域で孤立を無くす活動をしています。

ふくし通信の名称が変わりました

2021-03-31 19:16:15 | 広報活動
今回、ふくし通信を休刊していましたが、80号発行に際して、福祉のあり方は、コロナ禍でもあり、今までと違った、今までの活動から一歩踏み出した活動が必要なのではないかと感じました。
そんな訳で、ふくし通信も従来の活動報告と社会生活のニーズに応える記事に加え、地域で活動する諸団体の状況も報告できるように改め、「つながり」に変更しました。

広報誌に加えて、現在地域社会の問題となっているのが、コロナ禍における「孤立・孤独」です。これは、高齢者だけとは限らないと思います。独居の高齢者、子育てに懸命な母親、もともと独身を通してきた人等々、様々な孤独と孤独感があります。
もちろん、孤独にはいろいろな形があり、個々人の問題ですが、社会の中では様々な問題を抱えて助けを求めるすべを知らない人もいます。
政府がいう、自助とは、むろん自分で解決できる問題は、つながりのある人への相談や、関係機関の助言を得ながらでも、自ら解決するものであるのですが、迷惑をかけたくないという点では、声を上げ辛い面もあり、死にたい、居づらい、居場所がない、苦しいなどにつながることにもなるのではないでしょうか。

別の視点では、日本語が難解で意思を伝えるのに不向きだからという面もあります。曖昧な言葉で自らの立場を繕う答弁などが代表的です。
その点、共助社会では、困っている人を行政や関係機関などへつなぐ民生委員や社協と福祉委員会、NPOなどの諸団体や機関があり、助けを求めるのは世間体が悪いという精神的なリスクがあったとしても、比較的安心して相談しやすいベネフィットがあると思います。

しかし、特に高齢者はなかなかそこまでの想いを伝えてくれません。
先日、安否確認のお手紙や粗品を75歳以上の100人の方に配布した時にハガキによるアンケートを実施しました。その結果は、5.3%の方が、現在困りごとがあると回答されていました。現在、そのほかの質問への回答内容から、その方々への支援策を、検討中です。
また、孤独には様々な背景があると思います。簡単には、長い間一人暮らしや独身を続けられている方、突然一人暮らしを余儀なくされた方、孤独を望んで一人暮らしをしている方等、大きく2~3に分けられると思います。

孤独であることに問題が生じるのは、精神的問題から身体的な問題へつながりやすいという面もありということです。精神的な面では、知り合い、仲間などの相談相手がなく、日常的に誰もそばにいない、話し相手がいない等を原因とする孤独感が、孤立を深め、フレイルによって身体的な面での障害につながる恐れがあります。そうなることが、実は本当の孤独なのかも知れません。
また、いつでも相手がいる和気あいあいとした状況を作らなければ安心できないことに、しんどさを感じることや苦手意識のある人は、それを認識して孤独を自分で楽しんでいる人もいる。それは、孤独であっても孤立ではないと思います。
むしろ、前者が孤立を生み出しているのかも知れない。そこにかかってくるのが、「幸せ感」ではないかと思います。自分が幸せかどうかは、自分しか決められない。幸せの尺度を人と比較するよう、外部に求めると、不幸せに感じる場合もあるでしょう。つまり、自分の周りの生活状況に応じて感じ方が違うように、一言で表せられない様々な孤独があるということです。
よくいわれることですが、「人は一人で生まれて、一人で死んでいく」ということを自覚していて、一人で誰にも看取られずなくなることもあるのだという覚悟があれば、自分の周りに話す相手がいなくて寂しいとかは、二の次となるのではないでしょうか。

以前に人生相談等で聞いたことですが、不幸はなぜ起きるかというと、人と比較するからと聞いたことがあります。人が幸せそうにしていると、自分はどうして、あんなにできないのだろう。駄目だなあと落ち込んでしまい不幸せを感じることだからではないでしょうか。
人生は、いろいろな場面に遭遇します。人生をパソコンに例えると、すべての性能の数パーセントしか使いこなせていません。人生も同じです。何倍もの経験をした人は、多くの場面で、その経験を生かせます。ですから、いろいろな場面に置かれた都度に他人を羨むよりは、与えられた環境は、自分を成長させるために与えられたものだと感じ、全力で過ごせたら、幸せはついてくるのだと思います。
私は、現実に目を背けず、孤独を楽しみ、忌憚なく話せる人を見つけ、自分の周りの人に挨拶する程度の間柄をつくり、自分に何かあった時には迷惑をかけないように生きて、困ったことは忌憚なく相談しようとする独居高齢者の生活姿勢に、感銘を受け、時々は見守り訪問をしようという気持ちになることが多々あります。次の世代も「地域力」で地域のつながりが続けられますように祈っています。

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