久しぶりに見た二人だった・・・
何事も動じない事は知るが、笑って逃げた場所で何かを眺める姿に前にも見たなと笑う彼は近付いた。
『あ(笑)』
『また会ったね(笑)』
『(笑)あれから試験は?』
『受けたよ(笑)』
『連れてかれてねー(笑)仕方ない』
『(笑)子供だしね』
『働くか?』
『ん?』
『書類の配達(笑)。自転車に乗って確実に依頼された場所に大事に運ぶ仕事だ』
『お兄さんもしてんの?』
『俺はバイクでな(笑)』
『免許が必要だよね・・・』
『それは何回したら免許が取れる稼ぎになるの?』
『取りたいのか?』
そうだと笑みながら頷くルナに、苦笑いをした・・・
『(笑)所長がいい人でさ・・・前にお前らの事は話してあった。
見つけたら連れてこいって(笑)。行くか?』
『 ・・・まだ、中学生だよ?働ける?』
『調べてくれて許可を貰えるとか聞いた(笑)。それでも学校には行かねーと所長がヤバい』
『ちゃんと通うなら稼げるって事か(笑)らっき!』
『するの?』
『する(笑)。出されたら部屋を借りるかなー』
『(笑)寮もあるぞ。残り一年は切ったしな・・・学校に話を通さないと無理だし(笑)』
『 ・・・』
『(笑)だから働けると思えよ。新聞配達とかなら簡単に許可は貰えるそうだぞ?』
『それは無理だった(笑)。施設の所長は許可をくれなかったから』
『(笑)腕だな。こっちは上手く出来るとさ』
なら行こうと促すルナは、大丈夫かとラナを眺めた。
緊張ぎみのラナの手を繋ぐと、ルナだけがすると声にして着いてこいと歩かせた彼女だった。
申請する・・・有無はなく指摘した事で簡単に根回しまでされていた。
暫くは一緒にと動いていたが、ソコは簡単に覚える二人・・・寄り道をしたのかと思える街の情報に驚く大人達だった。
安全の為と二人一組にして仕事を回す。
配達という名目は便利だと笑うルナだった。
「十束の隣の道は明日から工事するってぇ」
「ん?全部?」
「片道って書いてある(笑)。水道だなこれ・・・」
「手前で抜けたら似た道に入れるよー(笑)」
「行けた?」
「あ(笑)手渡し完了! 」
「あー流元の国道についたぁ(笑)」
楽し気な会話は、スピーカーから流れる。
呟きながら聞き、別で残りをやり取りしていた内海が笑う。
「戻ってこい(笑)」
「了解(笑)」
「ラナー(笑)、私道って書いてあるのに車が抜けるし行こ!」
「ルナ(笑)戻れよ」
「了解(笑)。方向が同じだから行きながら・・・あ・・・一通になった。
あの看板じゃ見にくいよね・・・」
「ルナ(笑)疲れたぁ」
「(笑)掴みな。漕いであげるよ」
笑うラナの声に内海が微笑んだ。
「こんな 一通(笑)初めてだ・・・大通りを通れって看板にしとけばいいのにねー」
「車は車って(笑)集めたいんじゃない?」
「(笑)アハハ!」
確かにと呟くラナの声はルナの笑い声に重なった。
『内海(笑)楽しそうだな』
『変な音楽を聴くよりはね(笑)』
『ミスは?』
『(笑)ない。逆に道を覚える為か、遠回りして帰る(笑)』
『(笑)だから地図を広げて?』
見ているのかと笑う班長に頷いた。
『肉(笑)食いに行くぞ!』
「待っててねー(笑)それは食う!」
「食うんだ(笑)」
「ルナは要らないってぇ」
「(笑)言ってない。ただ飯サイコー!」
アハハという笑い声に、皆も笑うのだった。
それでも多くは食べない二人でもあった。
食は細いと皆も諦める・・・
『給食より旨いよ(笑)』
『先週のうどんは不味かったね』
『腕の差?』
食べながら学校の話をする二人に笑うのだった。
妹のように接する皆に、声にしても感謝するが必要以上に声にもしないルナもいた。
遠慮はいいと促すが、大丈夫というルナ・・・自立と笑う彼女に諦めて、そっと裏で手を出す大人達だった。
卒業式に・・・
所長と班長の姿に驚き、二人は苦笑いをして式を迎えた。
担任が心配だと呟くが、苦笑いをして取り合えずと礼をした二人に すまなそうに うつ向いた。
帰り道で・・・
『裏では心配してないと分かるが(笑)一応、回りの空気は呼んで声にしとかないとな。
根掘り葉掘りされたら(笑)面倒だろ』
『あー(笑)それが大人の行動なんだ』
アハハと笑うルナに、苦笑いだけの二人でもあった。
車から下ろされて眺めた先に、威張るような建物があった。
『ここ何処?』
『(笑)二人が行く高校だ』
『こんな学校は無理・・・』
『ん?受かってるぞ?』
『受けてないのに?』
『(笑)特別試験で通った。
中学の成績評価と今の現状(笑)通う間の生活予定とかな・・・』
『書類選考は簡単にパスしたから(笑)今日が面接だった。
所長はルナの保護者で俺はラナの保護者で行くが(笑)。
最終的には俺一人が二人の保証人で保護者だかんな(笑)』
『 ・・・』
『取り合えず働ける先は話してもある(笑)。通うんだ!』
『 ・・・迷惑』
『(笑)かけられてない。先の為には必要で、履歴に残せば次からも楽だからな。
授業料も成績で払える(笑)だから頑張って通え』
『 ・・・』
嬉しそうなラナに対して真顔のルナの頭を撫でた。
『通うなら免許の許可も出してやる(笑)、保証人が居なくて出来なかったろ』
『 ・・・』
苦笑いだ・・・住所も貰えず出される事は、何にしても通らずに迷ってもいたルナだった。
調べても年令で止まる・・・歳が全て、子供だと言われているようなモノだった。
しっかりと頭を下げたルナに、笑えと所長が苦笑いをする・・・守られていない子供・・・他人という自分の存在を大事にしてくれる二人に感謝しかなかった。
ようやく免許が取れて乗り回す二人・・・一人飛び出していくルナもいた。
改造されて渡されたバイク・・・ヘルメットに苦笑いしかないが、自由に乗り回せる楽しさは半端ないのだと声にも出てきたルナに皆がホッとした。
どんな日も、声にせずに仕事を受ける・・・愚痴さえ溢さずに楽しむルナだと皆は見守った。
時にラナの危険に気づき対処しながら逃げ延び簡単に荷を手渡すルナもいた。
今は駄目だと呟くが、自分の行く道は教えながら進むルナ・・・何とか切り抜ける上手さは、仲間には安心していける事に所長が苦笑いした。
先に気づく不穏の的中率は、ゼロに近いほどの見分けに驚く大人達だった。
回避した先で待機し、走りながら受け取るルナもいた。
追われる間に誰かへ引き継ぎ、囮で走り抜けるルナ・・・遥かに道を知る彼女の呟きはスイッチを入れたままに聞き込む人達が微笑んだ。
迷いの呟きはラナから聞こえる・・・
時々・・・学校での事に疲れ迷いが出るとラナは呟く声が増える。
それはルナにも繋がる事で皆は聞き耳を立てて知れず対処する。
面倒さは嫌うルナから漏れ出る事はないので、ラナからの声は皆もホッとした。
喋るなと口喧嘩する声も黙って聞く・・・班長が声にして納める事もあった。
そうかと呟き互いに謝る声に、ホッとする大人達だった。
自分達の兄弟のように、優しい眼差しは二人を強くしていったのだった。
荒れた天気に苦笑いだ・・・だから余計に仕事は入り込む。
出歩きたくなくて依頼する人達に、受け取り呟きながら走り出す・・・
仕方ないと呟けば、笑って知ってると声にするようにもなったルナだった。
『○交差点で事故(笑)西方面は区間閉鎖されてるー』
「了解(笑)。ルナも安全運転だぞ。自分がしてても」
『下手な運転手に巻き込まれるな(笑)! 知ってるよー・・・・・あー渋滞だ・・・カロンの店からデパート前まで(笑)』
「ん(笑)、その先で待ってるとさ」
『おー(笑) ん?あの人だな・・・傘さしてないよ?濡らしていいの?』
「出す前に聞け(笑)、本人か観察も忘れんな」
『了解(笑)。 名前と受け取り見せて貰えますか?』
本人を確認したのだろう音と完了の声に笑むのだった・・・
鼻歌が始まる・・・走る場所の声・・・仲間へ知らせる声・・・
安全にと走らせる二人の声音に笑みを浮かべる八代だった。
-end-
※
お付き合い下さり感謝します。
・・・本編へ(笑)よければ、どーぞ!
2017・11 -tami-
※
今、現在・・・ENDになってない話ですが・・・少しずつ出して、終わりへ向けて空想してるtamiです。
ストップしないよう頑張ります・・・
何事も動じない事は知るが、笑って逃げた場所で何かを眺める姿に前にも見たなと笑う彼は近付いた。
『あ(笑)』
『また会ったね(笑)』
『(笑)あれから試験は?』
『受けたよ(笑)』
『連れてかれてねー(笑)仕方ない』
『(笑)子供だしね』
『働くか?』
『ん?』
『書類の配達(笑)。自転車に乗って確実に依頼された場所に大事に運ぶ仕事だ』
『お兄さんもしてんの?』
『俺はバイクでな(笑)』
『免許が必要だよね・・・』
『それは何回したら免許が取れる稼ぎになるの?』
『取りたいのか?』
そうだと笑みながら頷くルナに、苦笑いをした・・・
『(笑)所長がいい人でさ・・・前にお前らの事は話してあった。
見つけたら連れてこいって(笑)。行くか?』
『 ・・・まだ、中学生だよ?働ける?』
『調べてくれて許可を貰えるとか聞いた(笑)。それでも学校には行かねーと所長がヤバい』
『ちゃんと通うなら稼げるって事か(笑)らっき!』
『するの?』
『する(笑)。出されたら部屋を借りるかなー』
『(笑)寮もあるぞ。残り一年は切ったしな・・・学校に話を通さないと無理だし(笑)』
『 ・・・』
『(笑)だから働けると思えよ。新聞配達とかなら簡単に許可は貰えるそうだぞ?』
『それは無理だった(笑)。施設の所長は許可をくれなかったから』
『(笑)腕だな。こっちは上手く出来るとさ』
なら行こうと促すルナは、大丈夫かとラナを眺めた。
緊張ぎみのラナの手を繋ぐと、ルナだけがすると声にして着いてこいと歩かせた彼女だった。
申請する・・・有無はなく指摘した事で簡単に根回しまでされていた。
暫くは一緒にと動いていたが、ソコは簡単に覚える二人・・・寄り道をしたのかと思える街の情報に驚く大人達だった。
安全の為と二人一組にして仕事を回す。
配達という名目は便利だと笑うルナだった。
「十束の隣の道は明日から工事するってぇ」
「ん?全部?」
「片道って書いてある(笑)。水道だなこれ・・・」
「手前で抜けたら似た道に入れるよー(笑)」
「行けた?」
「あ(笑)手渡し完了! 」
「あー流元の国道についたぁ(笑)」
楽し気な会話は、スピーカーから流れる。
呟きながら聞き、別で残りをやり取りしていた内海が笑う。
「戻ってこい(笑)」
「了解(笑)」
「ラナー(笑)、私道って書いてあるのに車が抜けるし行こ!」
「ルナ(笑)戻れよ」
「了解(笑)。方向が同じだから行きながら・・・あ・・・一通になった。
あの看板じゃ見にくいよね・・・」
「ルナ(笑)疲れたぁ」
「(笑)掴みな。漕いであげるよ」
笑うラナの声に内海が微笑んだ。
「こんな 一通(笑)初めてだ・・・大通りを通れって看板にしとけばいいのにねー」
「車は車って(笑)集めたいんじゃない?」
「(笑)アハハ!」
確かにと呟くラナの声はルナの笑い声に重なった。
『内海(笑)楽しそうだな』
『変な音楽を聴くよりはね(笑)』
『ミスは?』
『(笑)ない。逆に道を覚える為か、遠回りして帰る(笑)』
『(笑)だから地図を広げて?』
見ているのかと笑う班長に頷いた。
『肉(笑)食いに行くぞ!』
「待っててねー(笑)それは食う!」
「食うんだ(笑)」
「ルナは要らないってぇ」
「(笑)言ってない。ただ飯サイコー!」
アハハという笑い声に、皆も笑うのだった。
それでも多くは食べない二人でもあった。
食は細いと皆も諦める・・・
『給食より旨いよ(笑)』
『先週のうどんは不味かったね』
『腕の差?』
食べながら学校の話をする二人に笑うのだった。
妹のように接する皆に、声にしても感謝するが必要以上に声にもしないルナもいた。
遠慮はいいと促すが、大丈夫というルナ・・・自立と笑う彼女に諦めて、そっと裏で手を出す大人達だった。
卒業式に・・・
所長と班長の姿に驚き、二人は苦笑いをして式を迎えた。
担任が心配だと呟くが、苦笑いをして取り合えずと礼をした二人に すまなそうに うつ向いた。
帰り道で・・・
『裏では心配してないと分かるが(笑)一応、回りの空気は呼んで声にしとかないとな。
根掘り葉掘りされたら(笑)面倒だろ』
『あー(笑)それが大人の行動なんだ』
アハハと笑うルナに、苦笑いだけの二人でもあった。
車から下ろされて眺めた先に、威張るような建物があった。
『ここ何処?』
『(笑)二人が行く高校だ』
『こんな学校は無理・・・』
『ん?受かってるぞ?』
『受けてないのに?』
『(笑)特別試験で通った。
中学の成績評価と今の現状(笑)通う間の生活予定とかな・・・』
『書類選考は簡単にパスしたから(笑)今日が面接だった。
所長はルナの保護者で俺はラナの保護者で行くが(笑)。
最終的には俺一人が二人の保証人で保護者だかんな(笑)』
『 ・・・』
『取り合えず働ける先は話してもある(笑)。通うんだ!』
『 ・・・迷惑』
『(笑)かけられてない。先の為には必要で、履歴に残せば次からも楽だからな。
授業料も成績で払える(笑)だから頑張って通え』
『 ・・・』
嬉しそうなラナに対して真顔のルナの頭を撫でた。
『通うなら免許の許可も出してやる(笑)、保証人が居なくて出来なかったろ』
『 ・・・』
苦笑いだ・・・住所も貰えず出される事は、何にしても通らずに迷ってもいたルナだった。
調べても年令で止まる・・・歳が全て、子供だと言われているようなモノだった。
しっかりと頭を下げたルナに、笑えと所長が苦笑いをする・・・守られていない子供・・・他人という自分の存在を大事にしてくれる二人に感謝しかなかった。
ようやく免許が取れて乗り回す二人・・・一人飛び出していくルナもいた。
改造されて渡されたバイク・・・ヘルメットに苦笑いしかないが、自由に乗り回せる楽しさは半端ないのだと声にも出てきたルナに皆がホッとした。
どんな日も、声にせずに仕事を受ける・・・愚痴さえ溢さずに楽しむルナだと皆は見守った。
時にラナの危険に気づき対処しながら逃げ延び簡単に荷を手渡すルナもいた。
今は駄目だと呟くが、自分の行く道は教えながら進むルナ・・・何とか切り抜ける上手さは、仲間には安心していける事に所長が苦笑いした。
先に気づく不穏の的中率は、ゼロに近いほどの見分けに驚く大人達だった。
回避した先で待機し、走りながら受け取るルナもいた。
追われる間に誰かへ引き継ぎ、囮で走り抜けるルナ・・・遥かに道を知る彼女の呟きはスイッチを入れたままに聞き込む人達が微笑んだ。
迷いの呟きはラナから聞こえる・・・
時々・・・学校での事に疲れ迷いが出るとラナは呟く声が増える。
それはルナにも繋がる事で皆は聞き耳を立てて知れず対処する。
面倒さは嫌うルナから漏れ出る事はないので、ラナからの声は皆もホッとした。
喋るなと口喧嘩する声も黙って聞く・・・班長が声にして納める事もあった。
そうかと呟き互いに謝る声に、ホッとする大人達だった。
自分達の兄弟のように、優しい眼差しは二人を強くしていったのだった。
荒れた天気に苦笑いだ・・・だから余計に仕事は入り込む。
出歩きたくなくて依頼する人達に、受け取り呟きながら走り出す・・・
仕方ないと呟けば、笑って知ってると声にするようにもなったルナだった。
『○交差点で事故(笑)西方面は区間閉鎖されてるー』
「了解(笑)。ルナも安全運転だぞ。自分がしてても」
『下手な運転手に巻き込まれるな(笑)! 知ってるよー・・・・・あー渋滞だ・・・カロンの店からデパート前まで(笑)』
「ん(笑)、その先で待ってるとさ」
『おー(笑) ん?あの人だな・・・傘さしてないよ?濡らしていいの?』
「出す前に聞け(笑)、本人か観察も忘れんな」
『了解(笑)。 名前と受け取り見せて貰えますか?』
本人を確認したのだろう音と完了の声に笑むのだった・・・
鼻歌が始まる・・・走る場所の声・・・仲間へ知らせる声・・・
安全にと走らせる二人の声音に笑みを浮かべる八代だった。
-end-
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お付き合い下さり感謝します。
・・・本編へ(笑)よければ、どーぞ!
2017・11 -tami-
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今、現在・・・ENDになってない話ですが・・・少しずつ出して、終わりへ向けて空想してるtamiです。
ストップしないよう頑張ります・・・