tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

ラブホ!bat・・マイHouse -32

2018-01-19 01:00:00 | <R>ラブホ!but・・・マイHouse
リルから連絡は来ていたが、連休に連絡をとあった事に驚いた。
南川からも似たメールだった・・・何事かとも思えたが残り数日は無理とだけ知らせ今の仕事に没頭した。

気が張る・・・寝ないと危険と時間を惜しむように隙をみては爆睡の域へ自分を落とす日々だった。

それでも心地良い時間が不思議と自分を動かす・・・人の生死に直面する場所なのに、人という心はないのかと思える自分が可笑しいのかと訝しげた。
それは指導医に遠慮なく声にした。

『自分が機械のようで時々怖くなります・・・自分の喜怒哀楽の何かが欠けている気もして・・・異常なのかと考えてしまって・・・』

『それでもいい・・・動けてるなら大丈夫と進め。念には念を押して細かく考え、患者は本当にソレでいいとか確実に確認をしていく事。

似た痛みでも原因は違う事もある・・・同じ症状だが何かが違うと考えてくんだ・・・
患者は助けを乞う・・・その時で解決出来ない事もあるが、居る間はこの病棟の患者だ。

全身を調べ全部に脱け出して違うと分かれば良かったとホッとする。
違和感は消さずに調べあげるんだ(笑)分かったか?』

『 ・・・』
『(笑)より専門医師がいる、の!疑いも気になる・・・そう書いて残し検査を頼めばいいだけだ(笑)。

ここは命を繋ぎ残す場所でもある・・・生きる人の為に存在する・・・迷うなら全部に検査してチェックしてけ。
一秒を争うが途中で違うと気づくよりマシだ(笑)情報は必須!』

次々と声にしてくれる指導医に苦笑いをして戻るサラだった。
迷わずに声にする・・・誰かの呟きにそうかと看護師へ指示を出す。

もしかしたらと、予備の検査も頼み込む・・・戻ったカルテを眺め、情報は家族からも引き出して患者を眺める・・・それからは迷わずに的確に事を進めるサラに感心したのは指導医だけではなかった。

3人の医師がベンチに並んで爆睡の域に入り込んでいた。
背凭れへ完全に預けている研修医達・・・今は希望した場所での指導を受けているが、サラだけは面倒だと変更もせずに同じ場所で希望表さえ出さなかった。

次の場所さえ出していないと、研修医担当の事務員が愚痴を溢して探しに来ていた。
それを知った指導医は笑ってココ!でいいと頼み本当にと念を押して戻っていった。

サラと仲の良いナツキが時間が出来たと会いにきた。
『本当に異動してないんだ(笑)』
『あら(笑)遠田先生!』
『お久しぶりです(笑)』
『今はどちらに?』
『外科に(笑)。次はお世話になります!』

『ん?いいの?最終でしたよ?』
『(笑)初心です。そういえばサラを外科に回すとかって聞いてますけど希望出してました?』
『(笑)吾川先生がココって出しましたよ?』

『あー何か脳外科で教えるとか何とか・・・神経科の先生達と話し合ってましたけど・・・』
『運ばれた患者さんのカルテに書いてたので目が止まったのかも(笑)』

『ですよね(笑)。一目でサラの字って分かりましたよー』
『今度は遠田先生が入って4人で開始になりますね(笑)らっき』
『あー3人は続ける?』
『2人は希望してましたから(笑)』

『(笑)サラねぇ・・・本当に続けるかな・・・』
『ん?何か聞いてます?辞めないですよね?』
『何でもやりきるから迷わずに辞める事も平気なんですよねぇ・・・サラって』

『これだけ頑張ってるのに?』
『(笑)知ってました?医師を目指した理由・・・』
いーやと首をふる看護師に苦笑いをしてサラを見つめた。

『してみたいなーって(笑)別の大学から編入試験受けて来たんですよ?気になってた職業ってだけで(笑)』
凄くないかと笑うナツキに驚くしかない・・・夢を追う・・・それなら分かるが、気になるだけで医師を目指したサラ。

家はホテル業で今は姉がしているとまでは聞いた事がある。本当に、いつかは戻る約束とかしていたのかと気にもなった。

アラームが突然鳴る・・・素早く飛び起きた3人はフッと自分の調子を確かめて立ち上がった。
笑うナツキに笑み返し、後でと鳴り響く場所へ入っていった。


ホッとして出戻るサラがナツキに笑みながら抱き付いた。
『久しぶり(笑)戻らないの?夢の場所にー』
『希望出して来たから戻るよ(笑)サラは?』

『締め切りいつだった?』
『ん?また出してないの?』
『ない・・・また怒られるー逃げよかな・・・』
やばいと笑い呟くサラに可笑しくて笑むナツキ・・・

『ずっと仕事につく場所は?』
『あー医師で?』
『(笑)病院内で聞いてまーす!』
『慣れたココでいいかな(笑)。別は覚え直すの面倒だし・・・考えも億劫だよ・・・ここで精一杯(笑)』

『外科は?』
『あー無理・・・自分から血を出してくなんて気絶ものだよ・・・
出てるのを止める(笑)。取り合えず引き止める・・・』
ここでいいとベンチに座り込んで苦笑いをした。

『医者になりたかったんじゃ?』
『んー期間が終わって落ち着いたら考える(笑)本当に自分が居る場所か・・・』
『 ・・・』

サラの呟きに驚き過ぎて、誰も答える事が出来なくなった・・・何と言えばいいのか・・・引き止めても自分を貫きそうで・・・それさえ声に出来ない気がした看護師達もいた。

『ねぇ、命令されたら?』
『あー体験はしてみるけど、無理なら辞める(笑)』
『まじ?いいの?医者』
『んーでも嫌な場所で仕事はしなくない・・・気になってるからホテルで雇って貰うかな(笑)邪険にされそうだけどねー』

『そっちが好き?』
『ん?楽しいからね。他の場所が知りたくてって思って医者はって(笑)知識があるだけでもホテルで役立つかなって』
『ちょっと!それだけで来た?』
『 ・・・(笑)ごめん』

ナツキまで返す言葉が消えた気がした・・・なにより途中から来た吾川が驚き、ジッと見ていただけだった。
教授を連れて来たが、吾川と同じようで驚いていた。

『瀧本!ここは?続けられそうか?』
『前線の大事さは、一つの間違いも出来ないから緊張は激しくて疲れますね(笑)。だけど達成感も沸き起こります。
それはホテル業務でも似た瞬間の時と似てて嫌ではないです。

怪我や不足の事に対処したいと思った時に医者と過ってた事は事実で・・・出来たらいいと簡単に考えてました。

(笑)途中から間違った考えだったと改めて気付けたから・・・やり終わるまでは頑張ると姉に誓って医師を目指してました。
これが間違いなら教えて下さい』

『辞めろと言ったら?』
『終わりにします。本音は自分の先は分かりませんから・・・
ただ、自分が出来るならする・・・それだけで来てます(笑)。次を見つけるだけですし』

『何年も費やしてるのに?』
『(笑)構いません。それで楽しいなら・・・それが私なんてしょう(笑)』
物凄く簡単に呟くサラに驚く。

『簡単に言うなと(笑)言わないで下さいね。寝ずに猛勉強もしましたし、人より時間を使って努力もしてきたつもりですから。
全部に後悔もなく生きたいので!』
『 ・・・』

吾川のムカついた感情は、サラのこれまでの言動で知っていた・・・だから今の言葉で納得までして簡単に怒りは消してしまった。
教授が惜しいと吾川の肩をトントンと叩き静かに帰って行くのだった。

『瀧本!』
『はい!』
『残り半年だ。やりきったら医師としての先も込みで自分の事を考えろ。それは俺も付き合うからな!』

『 ・・・考えますけど、自分の人生なので自分だけで考えます。
心配頂き(笑)感謝します・・・』
丁寧に頭を下げたサラは時間だと、やっと始まる休みがあると その場を後にしたのだった。



『もしもし?寝てた?』
帰り道、思い出したサラは歩きながら電話をかけた。
『んーサラ・・・相談があってぇ・・・
ちょうどガジェットに泊まってる』
『なら帰るね(笑)寝てて』
サンキュと呟くリルに笑む・・・

誰かが呼んだ事で振り向くとナツキが走ってやってきた・・・それと同時に迎えの車のようにスッと横付けされた車があった。

誰かを知るが、目配せてサラはナツキに向かって歩いた。
『誰?』
『あーウチの・・・』
『(笑)お嬢なのね・・・』
車から出た男が後部ドアの近くへ立ちサラを待つように佇んだ事に気づき言ったのだ。

笑み返したナツキが迷うように彼女に言った。
『もう少し・・・一緒に仕事をしたいの・・・サラが居て頑張れてきた私に、もう少しだけ力を分けてくれない?』
『(笑)役に立ってた事に驚いた』

『十分に(笑)。サラの本音はホテル業でやってきたかったの?』
『ごめん(笑)・・・・』
『少し驚いただけ・・・』
『出来た(笑)進んじゃえ・・・それが本音・・・いつかの自分に役に立つかも(笑)そんな思いできちゃった。
それは不味い事なんだって、皆の顔で分かった・・・ごめんね・・・本当にごめん』

『それは早々に辞める方向に?嫌だよ?確実にしてこ?研修医は突破してから考えてよ』
『教授が来て知ったのに働ける?』
『んーそれでも・・・最後まで頑張りたいから。苦しくても出来た・・・サラが頑張るから私もだってきたのよ?』

『(笑)分かった・・・苦楽は共に(笑)ナツキがいいなら、続けてみるね』
『ありがと(笑)。休み明けて2週間したら救急に戻れるからね!』
頷くサラに念を押す・・・笑うサラは待たせた車へ戻って行った。



前に来ていた彼もいたのだろう後部へ乗っていた人に気づくナツキだった。
サラの本当の居場所は知らない・・・時々だが、兄から言われ泊まったホテルでサラに似た女性が居た気がした。

大手のグループホテルだったらしく、値段と互い他より立派な作りや客への扱いに驚いた記憶がある。
それは色んなタイプのホテルだった事は後になって知ったが、それがサラのウチのホテルかは確信出来なかった。

聞こうとも思わなかったが、サラからも言う事もなく何気に看護師の呟く声に答えた事で知った。
名は言わない・・・姉との約束と濁した事で深く声にもしないサラだった。

迎えがある事で相当の場所と思え、簡単に学べた学費は容易いと感じた。
固執もない考えで・・・それでも暮らせる場所にサラは居たのだと、改めて思えたナツキだった。