tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

ほけんのせんせ! 49

2019-09-29 00:44:28 | ほけんのせんせ! <R>

絢乃繋がりで話す事も増えるレイア・・・佐倉侑京という彼は絢乃のように似た男の子だと笑えた。

上條遼まで紹介されれば、違う意味で遊べると余計に楽しむ先が出来た事にレイアが笑み返す。


いつかは・・・
遊び疲れているのに戻せずと慌てた声で助けを求める絢乃に仕方なく行ってみれば・・・焦るような顔で昂り唸る声音を逃がして気を紛らせてもいた姿があった。

-(笑)どれだけ-
して来たのだと笑うしかない・・・中途半端に抱いてきた佐倉・・・最後のすべき快楽までは出来なかったのだと、可哀想だと事を素早く解放してやった。

手直しと教える・・ その返す佐倉の手には驚いた・・・想像より柔らかく丁寧にする事に。

ならばと教えれば自分から実戦もしてくるようになり気をつけろと言えば絶対にないと言い切った。

確かにと思えた佐倉は貸せと上條に触れる・・・またかと呟く事で皆の関係を知った。

開放的・・・激しく良い言い方にかえた言葉は皆で笑えた・・・何より、それぞれに出逢い 顔は知っている子達と気付けば苦笑いしかない。

友達だが、それも飛び越え 過ぎた親友という間柄は気に止める事もなかった事で自分にも最適な友達だとホッとした。


紺野に触れる・・・理由を探す日もあったが、最初の自分の気持ちが全てと抱いてみた。

味わえば、正解といえる反応・・・声もなく紺野の笑みで分かる気もした自分だった。

それは紺野もだと気づけた・・・声はなくとも顔で分かる・・・目が自分へ囁くようで気にならなくなった。

驚きながらもジッと見ているだけの紺野・・・自身の反応に拒否もなく、言えば本当に眠る事に笑えた。

-誉めて(笑)-
そう思いながら見返せば苦笑いだけの紺野だった・・・


別の日には・・・
やはり同じように紺野に言いながら、見せはしたが触れ続けた・・・驚く顔に笑みながら沈める・・・僅かな唸りに自分でも驚いた顔になっていた。

揺らせば確かめたいのかベッドへ寝そべった紺野もいた・・・彼を見下ろす・・・ジッと見つめ返すが 何かを感じるような視線は自分へないと苦笑いだった。

長引く事に驚く顔・・・僅かな感覚は分かるのだろう話ながら出来ると声にすれば答えも返る。
その日々は過ぎていった。



何かにつけ抱かれる習慣は怖いと声にしても、本当にそうだとは思えず微かに自分へ起きる感覚は気づけるほどに出来上がった気がした。

自分で声にもしたくない 微かな事の起こりは素早く気づき、声にしてから丁寧に切り離してくれるようになると 自分が彼女とすれは治せるのだと不思議とホッとした。


強張る事なく戻される日々になる・・・久しぶりだと体を重ねてくる彼女に期待もなかったが、いつからか 心の奥で何かが芽生えている気もした。

拒否しても笑えば笑み返せる自分・・・求めなくても触れれば彼女と分かる体は既に彼女のモノになったと笑えた。

いつの間にか、触れられた瞬間に彼女と分かる自分の体があった事に気づいた・・・嫌でもなく、待っていた訳でもない自分だったのに。

なのに気づく体は余計に昂る気もして可笑しかった。


飽きずに始める彼女・・・楽しそうな悪戯な目が自分を捉える・・・絢乃や侑京、遼にまで触れる事も嫌でもなくマッサージのような優しい触れが心地良いのだと思えた。

それは同じと彼女が呟く・・・言わなくても分かる自分もいた・・・焦がれる事もない・・・なのに彼女が触れた途端に気づき、全部が目覚めるよう出来上がっていた。

目覚めれば一瞬で焦がれていく自分を知る・・・彼女だから・・・それで十分と思える紺野だった。

普通なら、一つ一つの彼女の言葉は突飛過ぎて戸惑う・・・これが普通の彼女は気にも止めず平気な顔で誰にでも声にし触れていた。

自分の体に触る手を眺め、そのままに相手の同じ場所へ触れる・・・焦る顔に笑い狙いを定めたように動く。

驚いたと感じ、強張り始める身へ向かう間に昂りは突き抜けていく・・・照れは相手だけ・・・その姿の一言・・・その時の呟きだけで終わる。

それでも、それは最初の頃だけで・・・その執拗な触れは自分達以外へは深く運ばれなくなった。

欲しいとねだる声に、完全に拒否した物言いに落ち込む子達・・・ごめんと謝り声で教えると呟く彼女。

この差は何だと可笑しくて・・・そんな事を思えば油断した自分が一瞬で戻された。

離れない手・・・諦めずに自分へ真っ直ぐに飛び込んでくる・・・先を見たのか両親が密かに自分へ呟くようになった。

自分だけに・・・念を推すように囁く・・・
その言葉が今は一番辛い・・・離れようとすれば、すがるような目が見え・・・両親の声が響く。

-小さな弟達を守ってね・・・お兄ちゃん-

たった それだけの言葉が自分の中で叫んでいるように何度も木霊する・・・他の大人達は近場で見守るだけで助けてもくれない。

あえて言うなら弁護士が親の金で守っているようだった・・・あの手この手を使い、十代の子供に囁く。

物言いは激しく驚いた顔をすれば、一瞬で思い直し優しく囁き直す・・・この苛立ちは自分の気力まで剥いだ。

バイトもしてみたが疲れが取れず勉強も捗らなかった・・・そんな日に決まって寂しいと声にされる。

仕方ないと教え頑張れと励ましてきた子達は、いつからか兄弟の場所から飛び出すようになった。

それは駄目だと諭しても、理由まで言って教えても・・・その時だけ聞き入り翌日には元に戻っていた。

眠りたくても寝れず、拒否しても二人分の力で押さえ込まれる・・・疲れた体は力が出なくなり・・・諦める・・・・それが一番早く時間が過ぎた事に気づけば終われと心の中で祈り自分の気持ちは押し殺した。


既に噂話を聞いてきたと呟かれ始めた頃・・・友達と思っていた人達までの密かな囁きは自分の疲れも倍増し全部に面倒だった。

色んな場所でも声にされ、それは親族からも貰い 大人だけで話し合ったと会いに来た。

だから・・・我慢せずにと言われ・・・確かにと転校した・・・軽く受け答えする子と知り合えば、簡単に学校内だけの時間は力も入れずにすむようになった。

付き合い始めれば佐倉達との会話は楽しく自分の中は軽くなる・・・何より最初のイメージは全く違う事に笑えた。

勝手な想像・・・これが一番怖いのだと改めて感じた。
本当の親友・・・ずっと先まで付き合える仲間が出来た気がして嬉しくなった・・・

変わらず時々だが謝りながら助けてくれる・・・それだけで自分にも有りがたく嬉しい事だった。

増えていく仲間が家族よりも近くなる・・・本当の自分に戻してくれる友達に出逢えた事に感謝した。


初めての体験のような気もした・・・勝手に昂らせ自分に笑みながら沈めた彼女に見惚れた。

その優しい眼差し・・・深い笑みは自分だけを見つめてる・・・本当に楽し気に始め・・・変な違和感も自分に起きない事に気づくと微笑んだ彼女と目があった。

揺れる彼女を見つめる・・・流れている自分の血が温まり全部へ駆け巡る疼きがこれだと小さな声で囁く・・・。

熱く苦し気な笑みまで見惚れるのに、恥ずかしくもなく・・・その疼く感じは何だと考えた。

彼女の手が自分の手を運ぶ・・・・・触れが近くなれば、自分の手を眺めた・・・何処へ運ぶと見ていれば、彼女が作った隙間に運ばれた・・・

昂る自分だと・・・苦笑いをする自分へキスを落とす彼女もいた。

自分から彼女にキスをした・・・これで始まる儀式かと苦笑いだ・・・来いと促されるが身構える事なく出来た。

不思議な子と笑う彼女への視線は、見つめあう照れは残れど外したくなかった。


心の奥深い場所で黒く蠢く何かが潜んでいる気がした・・・だから強張る身が出来た事に気づく・・・

それでも全てが想像・・・聞いた所で何も出来ない・・・ならばと考え声にしてみたのは遥かに後だった事に気づく。

気にもならず、何より笑む目の奥が悲し気だった事が気になっていた・・・身が強張る理由・・・その一瞬だけ・・・滅多に現れない方が頭から離れなかった。

拒否もなく触らせてくれる・・・何かを言えば素早いほど素直に言うことをきいた。

本当の眠りへ入る・・・無理やり落とすように深く寝入る・・・それで心を保たせていたのかと思えた。

本音は動ける自分にしたくて身を休ませるのかと観察をした・・・僅かな芽生えもあるのに違和感もなく目は覚めない。

理由は知らないがと最初の頃は、その理由が気になり触れていた・・・今それは、どーでも良くなり紺野朋慈の顔の観察はしていた自分が楽しくなった。

習慣とは凄いと思え・・・無意識の中での事、なのに ちゃんと目覚める姿になる。

じつは起きているかと眺めても、本当に深く寝ている彼と知った・・・日を追うごとに変わる・・・面白いと観察しながら遊んだ・・・

疼き悶える・・・その姿が見れず驚いた・・・ふと過ったが・・・初めて露になる・・・笑える快楽はあるのに覚醒もしない。

出来上がった昂りに優しく触れながら考えた・・・綺麗な顔で眠る顔・・・いつも目の奥は暗い闇のような何かに怯え悲し気だった。

理由も聞いた事もないが、誰かに触れられ戻されている・・・自分で作ったモノが壊される気がして悲しかった。

だから余計に深く、優しく触れた・・・思い出せと願いながらだ・・・その感覚が 日毎に目覚める時間が短くなれば楽しくて、戻す楽しみが増えたと喜べた。

ならばと沈ませてみる・・・その疼きに怯えた顔で起きた紺野・・・それでも自分に起きた理由を知ると落ち着き出した事は何故だと見返した。

驚いた顔に微笑む・・・出来た嬉しさも楽しさも沸かない事は知るが特殊な彼はどうなると見つめた。

まだ不思議そうに見つめる事に口を引く・・・深く沈んだ中で蠢くのに、そこまでの感覚は目覚めていなかったようだった。

仕方ないと彼の手を取る・・・自分を浮かせジッと耐える・・・昂る自分を感じろと運び彼に触れさせた。

余計に驚いた顔になり、一気に昂り熱くなっていた自分の身が冷めそうだった。

ジッと見つめる・・・彼の視線が自分に向かう・・・口を引き目があう瞬間を待つ・・・・離れていく手に気づき燻りそうな自分を押し込んだ。

綺麗な目が自分を包む・・・何も言わず視線を重ねたままになった・・・彼に笑む・・・すると同じように笑み口許が引かれた。

心臓が跳ねる・・・呼び戻されていく自分に気づくと僅かに波打つ・・・口付けてみれば深く絡み付き、激しく昂る身を知った。


自分を優しく包み込む・・・大丈夫と柔らかなうねりは自身を捉え離さなくなった気がした。

自分の身が蠢く違和感はあるが、それは何か知らなかった・・・それでも触れ浸り絡み付く彼女と気付ける。

心地好さかと考えた・・・日毎に増えるが、それも気にならず奥底まで冷えていた自分が少しずつ温まり始めたのだと思えるようになった。

焦がれたのは、何時からかと思っても分からない・・・自分は大丈夫なのだと、その触れで守って貰えるような錯覚もした。

それだけで心は乱れず、それだけで彼女の声が聞こえる気もした・・・人肌が心地いいと知れたが、それは彼女だから・・・

彼女の想いが自分に沈ませていると思えば不思議と身は軽くなり重ねた肌は熱くなった。

感じるだけで心地いい・・・触れただけで彼女が分かる・・・中まで鍛え直された気もして嬉しくなった。

隣で触れていなくても彼女が自分の中で蠢いていると分かると気づいた瞬間、彼女の笑みを思い出し自分が温まった。

嬉しくて・・・楽しそうな笑みが自分を見つめる・・・一瞬で甦り微笑んだ彼女が現れる事が嬉しかった。

そして弟達からも手離された事に感謝した・・・繰り返される日々はあれど、彼女の触れが甦る・・・

自分から剥ぎ取り彼女だけを待つのかと笑えたが、心の強さを味わえた気もして全部が切り替われたのだと思えた。

ふいに現れ襲われる・・・それは可笑しくて楽しくなった・・・心の奥が疲れると抱かずに身だけ軽くしていく。

思い出せと言われなくても、触れた瞬間に甦り彼女へ自分から向かえる・・・すると深い笑みで見返され自分の身もだが心の奥から喜んだ。

彼女の手が自分へ教える・・・彼女の目が自分の中へ囁く・・・彼女の全てが自分を抱き込む。
その心地好さに浸る自分は嬉しくて・・・喜び、楽しめた。

柔らかな笑みが捉える・・・嬉しくて返せば戻った熱さに焦がれる事を知った・・・大丈夫と知れた自分・・・大丈夫と返された熱さに照れた。


それは、いつからか・・・思い出しても分からない・・・いつの間にか・・・その言葉しか思えなかった。

心の奥で繋げた・・・ 離れていても、近くで寄り添う彼女のように思える・・・そばで触れていても、彼女だけを感じ浸れる。

心の中に彼女が笑みながら浸っている・・・彼女の心に自分を忍ばせておく・・・その笑みで互いは守られている。

気がするだけと言われるが、二人だけの想いは深いと感じ取れる・・・


可愛い笑みで自分を見つめる子に笑み返す・・・彼女と同じ優しい笑みで心を穏やかにしてくれる。

頬へ触れ確認するように見つめる目に笑みは溢れた・・・小さな手が自分へ入り込むと大きく自分を温めた。

小さな手が自分を求める・・・自分へ注いでくれる想いは、笑みで溢れる・・・笑み返せば、それは大きくなり戻される。

愛しいとキスをする・・・嬉しそうな笑みで見つめる子を優しく包む・・・自分を呼ぶ可愛い声で満たされる。

頑張る彼女へ二人で視線を向ける・・・優しい笑みが自分達へ注がれる事は幸せに浸れと言われている気もした朋慈だった。




ほけんのせんせ! 48

2019-09-28 00:29:49 | ほけんのせんせ! <R>




どんな街だと遊びに彼女は出ていた・・・その楽し気な人達の流れを眺め楽しむ・・・その雰囲気は楽し気で面白かった。


休憩と飲み物を手に道端にある花壇の縁へ腰掛けて通り過ぎ行く人達を眺める・・・暫くして・・・

オープンカフェのような場所から、慌てるように出て来た子に目が止まった・・・

青ざめた顔・・・悲し気な目は自分が行く道だけを捉え急ぎ足で出て来た。

少しずつ焦りに似た顔が通り過ぎていく・・・その人よりも背が低いが、似た顔が二人 現れ 後を追うように走り出して行った。

慌てながら後を追う姿・・・僅かに高揚し何かにすがるような目にもみえる・・・その視線は前を行く子にしか見えていないような気もした。

その姿が容姿に似合わず、可笑しくて興味本意で後を追う。
ひとけも消えた道・・・ひたすら歩く人を追う子達の姿は可愛いと眺めながら歩いた。

両手に花・・・そんな姿に笑み、勝手な想像をしながら眺める・・・
時おり二人が嬉しそうに見上げては話す・・・何の相談かとより想像は膨らみ楽しくなった。

次第に連なるアパートが現れる・・・閑静な場所になりはじめ後ろの二人の様子も分かるほどに慎重に歩く事にした・・・フッと姿が消える・・・何だと目を凝らした。

覗けば急かすように押していく・・・拒否はしたいのか歩みが早くなり二人から遠ざかる・・・慌てながら走り込み、それはすがるように前を歩いていた子を引き留める姿になった。

双子と分かる容姿・・・その子達が抱き付く・・・嫌そうに引き剥がしては家へだろう帰ると静かに呟き歩きだす。

駄目だと拒否する子に、静かにと促し言い聞かせるように大人しくさせた・・・人の目が怖いのかと物陰から眺める彼女もいた。

小さなアパートの端へ連れ出された気がした・・・そんなに力はないのかと驚くしかない・・・駄目だと呟く声がする・・・止めろとパシッと叩き拒否する音もした。

静になり・・・微かな唸りが聞こえ・・・何だと眺めれば一人は身へ唇を寄せ始め、一人はズボンを外した場所から忍ばせていた事に驚いた・・・。

それぞれに両手は塞がれ身動きも出来そうになかった・・・
-あーあ・・・-

二人から押さえ込まれていく・・・より身動きも出来ず諦めたのか、耐えた悲し気な顔は苦しそうに見えた・・・これは不味いかと考え・・・

『すみませーん(笑)、この住所はどの辺でしたぁ?』
誰かへと・・・声を出してみる・・・
暫くして慌てるように手を繋ぐ子達が離れ走り去って行った。

項垂れ呆然としていたが・・・気を持ち直したのか素早く服を整えた子は、ふらつくようにアパートの奥へと入って行った。

近道のような細い路地・・・その先に何かの店はあるのだろう看板は見え・・・耐えた顔の子は重そうな足取りを進め見えなくなった。

レイプ紛いの出来事に、そんな場所だったのかと苦笑いをし 彼女は もと来た道を戻るのだった。



学校に向かう・・・見学と許可を貰い静かに入り込んだ・・・授業中だろう静かな空間に笑み眺めた。

肩を担がれた子・・・クラスメイトだろう子達が連れ出した場所は保健室だった。

ここがそうかと暫く眺めていれば保険医は居ず、運ばれた子は早々に眠ったようだった・・・微かに聞こえる声・・・その唸りに何だと近寄った。

苦しそうに眠る姿に可笑しくて眺める・・・辛そうな顔は可哀想だと頬へ触れ大丈夫だと囁いた。

暫くすれは静かな眠りへ運ばれたようで体を横に向け眠り始めた。
背を撫でる・・・何があったか知らないがと苦笑いをした・・・


『(笑)誰かな?』
静かに声にする人に笑み彼女は会釈した。
『何で(笑)ここに?』
-取られる(笑)、そんな顔だな・・・-
寝ていた子を眺め自分を見返す疑いの目に口を引いた。

『保健室かと見学してたら(笑)運ばれて来たので見てました』
『 ・・・ ・・・(笑)それで?ここの生徒じゃないでしょ?』
制服は着ていなかった事で見学者かと観察されながら話す人を見返す・・・

『(笑)魘され始めたので』
『この子は狙われてないはずよ?』
『 ・・・』
驚いた・・・そうきたかと笑う彼女は先生へ笑み眠る子を眺めた。

『(笑)容姿で誘われるけど、誰も手にしないのよ』
『先生も?』
『(笑)しない。生徒だしね(笑)、君はしたいのかな?』

『(笑)苦しんでる人に手は出しませんよ・・・』
『(笑)手習いなら教えるから疲れで寝てる子は止めてね』
-(笑)いいねぇ-

『(笑)来週から、お世話になりますね』
『ん?(笑)貴女も保健室組みなのね・・・出来るだけ騒がないでね(笑)』
笑みながら控え室のような場所へ行った先生に苦笑いをする。

また始まる唸りに大丈夫と囁きながら背を撫でれば・・・深く眠りだした子に笑み彼女は帰るのだった。


登校した日から騒がしい日々に疲れ、保健室へ逃げ込んだ。
-(笑)マジか-
奥のベッドのカーテンが揺れた事に苦笑いだった。

『先生ー(笑)寝かせて貰いますねー』
『(笑)りょ了解』
『音楽(笑)聞きながらでもいい?』

『イヤホンなら(笑)』
『ラッキ(笑)』
仕方なく音を出してからイヤホンをはめる彼女はベッドへ寝転んだ・・・

『疲れた・・・・』
思わず呟いた自分が可笑しくて笑えたが先生の呟く声が聞こえた。
『大丈夫(笑)、聞こえてない・・・』
-大丈夫でもない(笑)-
楽し気な声音は響く・・・彼女が笑みながら目を閉じた。


誰かが入ってきた音が聞こえ・・・
『寝てろ・・・』
『悪い・・・』
『つれーなら泊まりに来い。遠慮はするな』
『ん・・・』

会話は終わったようで静かになった・・・隣のベッドに寝転ぶ音・・・布団もかけていたが自分を見ているような気配がした。

迷うようにカーテンを静かに引く音はした・・・誰かが戻っていく足音に、静かに眺めれば半分しか閉ざされなかった事に笑えた。

視線を外しただけ・・・奥の声さえ静かだったが、寝かせられた子は 頑張る人達の声にも違和感なく寝ているようで動かなかった。

そっと反対側を開く・・・本当に爆睡したように眠る・・・何だと違和感がおき暫く眺めていた・・・前に見た同じ子だと思い出せば苦笑いだった。

どれだけ疲れたのかと可笑しくて、観察するように眺める・・・物音がしてもビクりともしない・・・深く寝ている姿を眺めた・・・

別の日に来てみれば既に寝ていた子に笑えた・・・軋む音まであるのに目覚めない・・・ならば頭をと撫でてみるが気づく事もなかった事に驚いた。

寝返りし布団が落ちる・・・動きもなかった事に笑えたが、仕方ないと足元へ戻してやった。

悪戯な気分が自分へ沸き起こる・・・数多くあるベッド・・・足元は通路になっていてカーテンが纏められている、それを両方へ引くだけの作りだった。

寝ている姿が見れるのは横からだけ・・・歩く人影は見えないようにかと笑える・・・
なにより先生がカーテンを引いていく事に笑えば目が合い・・・気にする事も声もなく笑み返しただけだった。

恒例のように始まる場所は視線だけは完全に閉ざされる・・・
-(笑)違う子か-
その声に笑う彼女がいた。

隣へ寝そべってみる・・・体が一瞬だけビクついたが、震え始めた事で大丈夫と優しく呟き背を撫でてやった。

また寝入ったのだろう落ち着いた子が動かなくなった・・・それでも大丈夫だと撫で、眠くなった彼女も目を閉じた。


『この子・・・』
驚きながら友達に聞かれたが苦笑いをした彼は布団をかけてやりベッドから離れた。

『隣のクラスらしい』
『(笑)なんで一緒に?』
『知らない間に寝てる・・・最近はずっと隣で寝てる・・・何でだ・・・』

『おっ襲われた?』
『いや?・・・・抱き付かれて俺が寝てる・・・』
こーやってと苦笑いをしながら呟く声に興味津々で眺める・・・

『あー(笑)噂の転校生だ・・・』
グッと顔を覗き誰だと考えながら見ていたが、思い出したのか声にした。

『皆が騒いでた?ん?転校生は端のクラスだろ?』
『(笑)先生が間違ったんだろ。それより、また?(笑)してたとか?』

『(笑)好きだよな・・・俺が寝てるのも気にせずだ・・・』
『マジか(笑)。ま、お前は起きないしな笑えば静かに』
『だから(笑)皆も使うんだろ。して欲しくて(笑)サボりに来るヤツもいるんだぞ?』

『『へぇ』』
重なった声に驚きベッドを眺めれば、そうかと呟いたのは彼女だったと彼らが見返した。

『同じ学年なのね(笑)』
『(笑)なんで、ソコで?』
寝てると指を指しながら聞いてみる。
『彼があったかいからじゃん(笑)。じゃね』
起き出した彼女・・・そう呟きながら肩から手をふり保健室から出ていった。


いつの間にか絢乃と親友になっていた彼女・・・留学だった事に驚いたが、その素行にはもっと驚いた。

噂は激しく、それはクラスから他のクラスに素早く広がる・・・その言動に聞いた子達だけが顔を赤らめ恥ずかしそうにうつ向く。

まともに授業も出ないが成績はトップクラスと聞いて驚く・・・何より絢乃より上だった事で留学の意味はと笑う彼女が可笑しかった。


それでも、その噂の声は静かに広がる・・・丁寧に聞きに行く生徒までいると聞けば興味は静かに沸き起こり始めた。

それでも声は掛け難く彼女自身、相手にもしない事で不思議と皆の目だけが集まった。

それも気にしない絢乃は話しかける・・・そして絢乃にだけは面倒とも言わず会話を楽しむ姿があった。

容姿端麗なのに・・・それは、いつの間にか勿体ないという言葉で締め括る事に笑えた。


寝ようと布団を被せたが直ぐにスッとし振り向けば、彼女が笑って入り込んできた事に口を引いた。

『気にしないねぇ(笑)』
『 ・・・(笑)』
『(笑)寝なさい』
それだけ言うと自分へ腕を回し目を閉じてしまった。

眺めていれば寝かされるようにベッドへ押さえ込まれ・・・笑っている間に布団までかけられる・・・

不思議と温かく気にもならない自分に笑えた・・・眠らなければ授業へ出れず帰るはめになる。

それが辛くなる事で、いいかと眠るのだが・・・いつからか、腕を回す場所が変化していた事に苦笑いだった。

いつものように寝ろと促すが、今日の彼女の手は下にあった・・・確かに温まり始めるがと苦笑いだった。


この日は・・・
『(笑)寝る前の触りはパス!』
同じベッドに来て自分へ腕を回す・・・その彼女の手が運ばれてく事で、またかと静かに声にしてみた。

『気になる?』
『 ・・・少しな』
『(笑)だよね・・・だけど平気でしょ?寝たら(笑)つまんでも、擦っても寝れる君の体が(笑)羨ましいかな』

『(笑)自分にしろよ』
『つまんないじゃん(笑)』
『(笑)だから今日はソコ?』
動かすでもなく今は触れ止まっている状態で話し出す。
『ん(笑)、これは何回目かな』
『 ・・・』

『巡り廻って(笑)何回目か覚えてないや・・・いいから(笑)寝なさい』
『たたしたい?』
『ならないのに?(笑)。大丈夫よ、無理やり襲わない事に』
『(笑)出来んのか?』

話し方に可笑しくて笑う・・・聞いてみれば考え始めた彼女に苦笑いをしたが、眠気は起き・・・いいかと彼女に構わず枕へ凭れた。

少し前に・・・寝入る直前に名を聞かれ呆れたが、挨拶だと少しだけ会話をした・・・それからも、自分へ触れながら眠る彼女に構わず寝た。

不思議と温まるのか、体は休められ自分の体に軽さが出来た事で余計に気にならなくなっていた。

それでも気づいた今の場所は知らなかった・・・自分へ手を運び静かに触れているだけと思えたが、ゆっくりと優しく動き出した事で身が固まる気がして驚いた。

すると彼女の手は下腹へ上がり温めるように止まる・・・そして優しく囁くように大丈夫と静かに声にする。

楽しいからと謝るが、無理やり戻す事もなく自分だけを温めている気もして強張った体は力が抜けていった。

それにも気づくのか、優しく触れた手が下がる・・・目覚める事はない自分を知るが、彼女に話すかと迷う自分に苦笑いだった。

『(笑)気にしないで』
-普通はするだろ(笑)-
可笑しくて笑えた・・・事の始まりという触れ・・・自分の状態に関係ないと言いたげに優しく扱う手に苦笑いだ。

自分で始める触れに近いが自分に反応もなく、いいかと眠る事にした。


触れた場所で順番が回ったのだと思うようになった自分に笑う・・・フッと笑う息が自分の項へかかった。

ざわつく事なく丁寧な触れに苦笑いをし寝ようと目を閉じたが・・・
『(笑)試すね』-何がだ?-
突然の囁き・・・

何だと様子をみていれば、既に布団はなくマッサージのように触れてくる彼女に驚いた・・・

-習ってる? ・・・ ・・・なわけないな(笑)、女子だし・・・-
そう思いながらも全身を撫でる彼女の手を眺め感じた・・・場所によって強弱はあり、気持ちよくなる自分にも笑えた。

血の巡りかと心地好くて目を閉じれば睡魔は来たように眠り込んだ。


-こんな子(笑)初めてだ・・・-
触れに反応もなくビクつきもない場所・・・それでも寝れる体が凄いと可笑しかった。

忍ばせた場所で初めて声がする・・・唸りに似た声が微かに始まり想像は出来た。

ふと過る・・・その声音は聞いた事があると・・・触れながらも小さく囁く事で二人の名のような呟きがあった。

-本当に同じ子だった・・・-
触れを変える・・・忍ばせた場所に・・・その唸りはなかったが、強張る身は解れていった。

唇で触れる・・・彼を眺め様子を見ながら始めた・・・驚き微かなビクつきはしたが理由を知りたそうな目を覚ました顔に笑み返した。

それでも無駄と笑う彼に寝ろと促せば本当に寝てしまう・・・可笑しくて・・・楽しめた・・・

この日は・・・
自分に起きた事が信じれず驚き過ぎた・・・それでも不思議と、自分へ沸き起こる吐き気や嫌悪感が起きなかった事に気づけば苦笑いだ。

目覚めれば何事も無かったかのように自分へ腕を回し抱き付くように眠っている彼女が背中にあった。

重なる部分の温かさは心地好く、自分の中は穏やかな波のように静かで・・・触られても大丈夫だった自分に気付き、身を静かに変えて 眠っている彼女を見つめた。

必ず隣で眠っている・・・自分へ寄り添うようにだ・・・へんな疲れもない自分の身に最初はホッとしたが、最近は安心出来るような温かさと分かり彼女だからかと考える日もあった。


そっと抜け出し彼女へ布団をかけ直す・・・自分の中が落ち着き、より穏やかな気もして全部が癒されるように休めるようだった。

またかと苦笑いしかない・・・眠った自分へ触れていた彼女・・・自分に触れ楽し気に囁きながら撫でる・・・こんなはずなんだと呟き両手に包み声にする。

そうだったのかと眺めるが、呆れ寝てしまえと触れも止めずに笑み呟く彼女がいた。

寝れるぞと言っても、どーぞと笑う・・・全身へ巡り全部へ触れていく彼女に苦笑いをした。


いつかは重なる肌の温かさで目覚めた・・・驚きはしたが、今度は何をしたのかと苦笑いだった。

目があえば丁寧に触れ何をしたのかと声にする・・・反応もない事は本当に異常だと思えたが、不思議ちゃんなだけと、いつからか彼女が呟き出した。

ひごとに目覚める体は楽しいと、保健室に入った姿に笑み彼女が自分を追いかけてくる・・・

楽しくなる自分も嬉しくて・・・その辛さを取ってやりたい彼女もいた。

楽しい方へ・・・そんな思いで始めた自分を知った。

それでも声にはしなかった・・・こんな自分が役立つ事に苦笑いだったが、治せば彼の先も落ち着くと丁寧に彼へ触れていける自分に浸った。




ほけんのせんせ! 47

2019-09-26 00:01:58 | ほけんのせんせ! <R>


一人戻ったレイアの姿に笑むディ・・・誰かを探していたが、直ぐにレイアだけに笑み返す。

悲し気な目で静かに見守るように見つめるニコルに口を引く・・・頷く仕草でディの状態を知った。

レイアが離れている間に、戻り出していくディの状態をニコルは連絡してくれていた。

それでも、気持ちを固めて来て欲しいと言われ親子の時間を密に過ごした・・・一人だった自分へ戻す為に。

出迎えたディの笑みで知った気がした・・・怯えはないが、昔へ戻った笑み・・・執着しているような目が自分を捉えた。

優しい笑みは変わらなかった事にはホッとした・・・それは薬で煽られる苦し気な笑みではなかったからだ。

自力で歩く事も出来ず車椅子にしていた・・・力はなく弱々しさは見てとれる。

今まで一緒に暮らしていたニコルの事さえ 時に記憶を飛ばし、そんな自分に驚く事も多くなったと聞いていた。

予想以上の状態に戸惑うが、健診と病院に行き先の予想と教えられた。

本来なら入院した方が安全とさえ呟いた事で、ニコルと二人で悩んだが帰りたい一心で願うディに推しきられ自宅へ戻った。


新たな病院の近くへ引っ越した・・・時々、アレンが様子を見に来る・・・それは仕事としても来ていたが、ディには違うようで牽制する姿に驚き一晩だけで帰っていく。

逆にアレンからは、唯慈と朋慈の生活を聞いた・・・それはディが眠る間にだ・・・電話をしていても気にならず自分に抱き付き眠る。

時に、焼きもちのようなディに苦笑いをし時間を変えて話で やり取りをする・・・その携帯までチェックする事に気づいたレイアは携帯をすり替えた。

徹底しディ中心で過ごす・・・触れ撫で巡らせるディの手に耐え・・・朋慈を思い出さないように耐える。

反応もない自分に戸惑い、時に苛立ち手荒になるディ・・・名を呼ぶと止まる事だけは変わらなかった事にホッとした。

ふいに目覚める記憶で飛び起きる・・・激しく後悔する日々が始まった気がした。

逃れる術はない・・・薬を断ったのだから・・・耐える・・・落ち着かせる為の処方された薬で抑える事も増えた。

この日も・・・
貪り一人浸るディ・・・名を呼ぶと思い出そうと身が止まるが・・・撫で巡る手は止まらなかった。

忍ばせ浸り出す・・・唇が絡み付き離さなかった・・・
「ディ・・・」
「 ・・・」
「ディア・・・」

名を呼んだ事でビクついた・・・ハッとし驚いた顔のディを見つめる・・・その浸る自分の手に・・・貪る自分の唇に・・・。

素早く身を起こしレイアから離れた・・・レイアを見つめたまま動けずに、考えるように捉えている姿。

目から溢れ始めた涙がこぼれ落ちる・・・止まらない涙が枯れず流れ落ちた。

離れたいのに動けない・・・既に足に力が入らなかったからだ・・・その自分の足を叩き続けるディの手を止めた。

謝りながら抱き締める・・・妹なのにと後悔する・・・過ちと激しく懺悔する声は静かに溢れディは意識を手離したのだった。


重くのしかかるディの笑み・・・バランスが崩れそうで自分の足を支えながら耐えた。

忍ばせては浸り自分の反応を見つめる・・・笑みながら唇を張り付け絡めとる・・・その貪るように浸るディが悲しくなった。

微かな唸りはディを煽るのか耐えても溢れる吐息を解放してしまった・・・一気に目覚めたディの笑み・・・溢れる想いは自分だけにと吸い付くしていった。

唇で激しく昂る・・・手を回し押さえては貪った・・・
そーしろと近くで囁く男が見張る・・・泣きながら触れる唇も震えていたディの顔を思い出した。

舌を使え・・・暇な手を使え・・・それは一つ一つ、その瞬間に囁かれた・・・その声に怯えながらディはしていたから。

優しい声音で脅す・・・伸びてくる手は触れそうで拒否したくて貪った。
圧し殺した感情が涌き出ないように・・・切り替えた想いを身へ染み込ませ果てた。

レイアに触るなと脅し、したなと返した・・・耐えながら、その衝動に耐えた・・・クビへ触れる・・・絞めそうな感情が出ないように耐えた。

反撃は最大に返せるようになり、やっと休める体が出来た気がした・・・狂いそうな感情が芽生えれば押し戻し奥へ潜ませた。

考えつくし脅す声音に耐えながら先へ送り今を過ごした・・・
激しくビクついた事にハッとし自分の手が震えた・・・それは全身へ広がり焦る・・・

焦がれた身が果て 飛び出したモノはレイアの背へ吐き出した事を知った。

悲し気な目が自分を見つめる・・・ベッドへ手をつけば、身を起こしたレイアが自分を支えながら寝かせてくれた。

十分に謝ってきた声は無駄だった事を知った・・・だから余計に声にも出来ず耐えていたが、優しく抱き締めるレイアの手に気づき辛くなった。

「子供・・・そうだった・・・思い出した・・・ 終わったはずなのに・・・」
小さな呟きが溢れた時、背を撫でていた手が自分を押さえた。


溢れる涙・・・震えた身を優しく包む妹にホッとした自分が可笑しかった。
狂った自分も大事と、そばに居てくれるレイア・・・それだけで満足し穏やかな生活をニコルと過ごせた・・・

「じゅーぶんなのに・・・」
そう呟くディの声・・・それは辛く、悲し気で儚かった・・・

朋慈達と知り合え自分を取り戻せた・・・だから幸せと呼べる場所が出来た事に感謝した。

そんな場所はあるとディにも教えたくて一緒に過ごした・・・体も弱くなったニコルだけでする世話も大変だから。

色んな想いが少しずつ涌き出てくる・・・自分が来た道を辿るように・・・自分達の兄弟にまで伸びていく手が怖くて、ならばと考えた。

これ以上は手が伸びない事を祈って・・・子供過ぎた・・・終われば手遅れだった気もするが、出直せる機会はあった事に気付けた。

それぞれの道へ歩き出せる歳になっていた事に安心も出来た・・・
浸り続けた自分達の日々は長すぎた事は、とうに気づいている・・・それでも先へ行きたくて頑張っても来た。

ようやく出た瞬間に戻される互いに怯え・・・今はディだけが取り戻せずにいた。

大丈夫と祈り、気づいて欲しくて預けた・・・いないはずの人は記憶の中で現れ、恐れ眺めれば自分を脅していく。

剥ぎ取れず受け流すしかない自分に諦めたように浸ってしまう・・・苦しくて、逃げたい衝動は耐えれずに落ちる。

日は過ぎれば貪り続ける・・・気分を変えてレイアはディと向き合った・・・寂しさはニコルと話し時間を過ごす。
その繰り返す日々になった・・・

初めて教わり した記憶・・・身を互いに寄せ話す日々になり笑みは溢れていった。

身を重ねたままにも話す・・・恋人のような錯覚に苦笑いをするが、既に妹という存在はディから消えたようだった。

力なく激しさはなくなった・・・余計に長引き辛さは激しかったが、耐えた互いの身はディが喜んだ。

その記憶が重なる・・・弱々しい息遣い・・・ディが休める時が来たような気もした。

重さを感じないようにディへ乗り、跨いだままに微笑んだ・・・優しい笑みと悲しい笑みが自分へ返される。

そうだったと笑みディへキスをした・・・腰へ触れディが沈ませる・・・唸りに似た吐息を吐き出しながら互いを感じ浸る。

その心地好さを味わうような笑みは、レイアの中で飛び跳ねる・・・目覚めた朋慈の笑みだった事に項垂れた・・・

悲し気な笑みになりレイアから涙が溢れ落ちた・・・ふと過った記憶は甦った。

心配そうな顔で迎えに来た男・・・レイアを見つめる悲し気な目が印象的だった。

自分で触れたが、男の思いはレイアだけに流れていた・・・目覚めず耐える・・・苦しいのにレイアに視線を飛ばす・・・疼くのにレイアを見つめ泣きそうだった。

レイアを愛した男と気づくが、取られそうな感情が芽生える事もなかった。

恋い焦がれるレイアと気づいた・・・自分へ預けた後悔はないだろうが、繋ぐ悲しさは耐えている気がした。

絡み付く彼女でもない・・・これが現実という今なのだと気づく・・・心からホッとした・・・レイアは幸せな場所・・・安心を覚える場所に居た事に。

そっと頬へ触れ・・・口を引くだけのレイアに、ディは微笑んだ・・・

頬に触れたディの手に笑み返した・・・表に出てしまった事がバレたのだと知る・・・自分を大事に一人で守ったディ・・・だから助けたいのに助けられず拒否したのだと思えた。

優しいディの笑みが溢れた・・・
「大丈夫(笑)・・・・風呂、連れてってくれるか?」
優しく響く声に笑み、レイアはディをベッドから連れ出したのだった。


眠る日々になる・・・
静かに笑みながらアレンが入って来た・・・気づいたディが笑み返す。

「幸せって(笑)、アレンが居る場所は叫べるほど?」
「(笑)出来るよ・・・だから兄さんも一緒に過ごそう。待ってるんだぞ?」

「じきに行ける(笑)。
俺は皆が待つ場所なら幸せだ・・・大丈夫だから、もっと笑える場所にしたらどうだ?」
「(笑)兄さんが居たなら笑えるよ? もっと・・・(笑)たくさん」

「楽しみだ(笑)。
・・・・・レイアも大丈夫そうでホッとしたんだ(笑)。今まで辛かったが、それを取るヤツは出来た(笑)」
「(笑)安心して」

「ん・・・・(笑)レイアの子に・・・大きくなったら謝ってたと伝えてくれるか?」
「ん?」

「(笑)大事な時間を使わせたからだ・・・一緒に居たい歳なのに我慢させてたな・・・」
「(笑)してないよ。毎日笑い転げてるから・・・
兄さんに会ったら、もっと笑顔になるはずだよ(笑)」

「(笑)楽しみが増えて嬉しいよ・・・
迎えに来た男・・・(笑)彼だろ?」
「(笑)ん・・・そうだよ」
「良かった(笑)。
あの男・・・彼なら預けられる(笑)レイアを大事に、笑える場所に連れ出してくれそうだ・・・感謝すると伝えてくれな(笑)」

「ん(笑)分かった」
「(笑)ディ」
「ニコルさん(笑)、ありがとね・・・
ばあちゃんと暮らせて嬉しかった・・・母さんとアリア母さんに会ったら(笑)楽しかったと言える・・・」

「(笑)先で待つから、たくさん笑いなさいね」
「 ・・・・・(笑)」
二人に笑むだけのディだった・・・
息も辛そうな笑みのディに焦るが、心配するなと笑み返す姿に苦笑いだった。

「アレン・・・レッ・・・レイアとはなっ・・・話がしたい・・・」
息が詰まりそうな息遣いに気づくアレンは慌てながらレイアを呼ぶ・・・

そっとベッドに座るレイアに優しく笑み返したディもいた。

「(笑)・・・ごめん」
「(笑)なにが?」
「妹なのに・・・(笑)愛してごめん・・・離さなくて・・・ごめんな・・・」

ゆっくりと静かに呟いたディに笑み返したレイアだった。

「これからは自分だけの為に笑え(笑)・・・腹が痛くなるほどに(笑)彼と幸せになれ・・・」
「ディアも来て・・・」

「(笑)終わりが、幸せと呼べたから(笑)十分だ・・・」
「 ・・・」
「愛したレイアと過ごせた(笑)十分に・・・記憶に残るほどに・・・(笑)自分の中まで笑えた事は知れた・・・」

「それ・・・」
「(笑)利用してごめん・・・キス・・・(笑)してくれるか?」
「(笑)・・・・」
「逝ける(笑)、笑え・・・る・・・ぞ・・・これ(笑)」

何かを思い出したように微笑んだディに笑み返したレイアだった。

ディを見つめ近寄る・・・優しく手を回して唇へ触れた・・・そっとしたつもりのレイアの唇が笑う・・・

重ねたディの唇まで笑うが・・・追い込むように絡み付く・・・離れた瞬間に囁くディだった・・・

-ありがとな(笑)。幸せだと笑え-

最後の声を振り絞りレイアへ囁いたディが逝った・・・滑り落ちたディの手・・・そっと抱き締めるレイアだった。




背から回した朋慈の手がレイアを抱き止める・・・倒れそうなレイアを支え見送れと耳元へ囁いた。

数多い手向けた花の中で、優しく笑むディの写真が飾られていた・・・その隣で同じように笑むニコル・・・

二人が笑う・・・手向けた花の中で安心したように皆を眺めていた・・・

あれから、ディを見送った・・・安心したようにニコルが倒れ・・・看病はいいと離されるが構うなと寄り添った。

その数日後、待たせると呟き自分へありがとうと言ったニコルが旅立った。

一人残されたようで怖くなった・・・自分も居たと叫ぶアレンの声も聞こえなかった。

優しく自分を包む誰かは朋慈と気づき身動きも出来ないほどに抱き締められた。

笑い声が響き、それは唯慈だった事に苦笑いだ・・・大丈夫と言いたげに背を撫で・・・ジッと見つめれば頬を掴み唇へキスをしていく。

目があえば笑い近寄ってキスをして遊びに離れていく・・・いつの間にか自分を膝に乗せて抱き込む朋慈もいた。

思い出せと言われている気がして笑み返すレイアだった・・・気づいたかと確認のように口付ける・・・懲りずに続ける朋慈に照れた。

戻る為の別れをしに来たが、それぞれの瞬間へ飛ぶ自分に焦った。

身が強張り動けなくなる・・・それを知る朋慈が触れ抱き寄せてくれる・・・それだけで安心する自分がいた事に気づいた。

ディの声が響いた・・・笑み返した瞬間、今度はニコルの声がした。
幸せな場所で笑えると、穏やかな日々を思い出した・・・

フッと笑うレイア・・・
『(笑)何を思い出した?』
『 ・・・(笑)大丈夫という場所・・・そこで笑えと二人は言ってた・・・楽しく過ごせた場所・・・

(笑)紺野と会った保健室・・・忍び込んだアパート・・・それから(笑)チカのマンションだった・・・・全部にチカがいた・・・
驚いた(笑)、ディとニコルさんと笑った場所を思い出した瞬間(笑)』

『(笑)そこへ飛んだ訳だ・・・』
そうだと頷くレイアにキスを落とす朋慈もいた。

自分に回した朋慈の手が肩を撫でる・・・腰へ巻き付けた反対の手は彼へ押し込むように張り付けていた。

囲われたように抱く朋慈の中で、微笑んだレイアだった・・・二人の笑みが自分へ返された気がして嬉しかった。

記憶へ入り込むように静かに温まる・・・それで十分と言ったディの声が聞こえた気がした。



待ち構えた唯慈の笑みに嬉しくて微笑んだレイアの腕の中へ飛び込んだ・・・離すなと抱き締める小さな唯慈を優しく包む彼女を眺めた。

その笑みに見惚れるように見つめる朋慈の姿があった。

-どこで見た?-
眺めていた侑京が記憶の中へ向かう・・・一人考え出した侑京に気づく遼が眺めた。

何だと視線まで辿り、それは朋慈だった事で二人を眺める視線は集まった。

『朋慈の顔・・・どっかで見たんだよな・・・なんだ?』
『いつ?』
『んー』

『朋慈の顔?次は自分(笑)みたいな顔?』
『んー』
『恋しいって?』

『全部込み・・・
んー・・・嬉しくて笑うでもなく、気にならない平気な顔でもなくてさ・・・
じゃーなって感じにも近いが期待も込めてないけど自分に来る事は知ってるみたいな・・・』

『(笑)読み取るねぇ。侑京・・・』
『あの朋慈の顔(笑)、見た事あんだよな・・・あー気になる・・・』

何だ、何時だと考える侑京は、レイア達を眺めている朋慈から視線は外れなかった。

侑京の視線に気づいたのか振り向いたレイア・・・何だと朋慈まで自分を見返した。

『あー(笑)思い出した!』
『いつ?』-ん?-
驚く皆が侑京を見つめた。

『学校!(笑)。学校の保健室だった・・・』
『何でソコ?』

『(笑)寝てる朋慈を迎えに行ったんだ・・・そしたら起きた朋慈が、ベッドで寝てるレイアを眺めながら布団をかけて・・・(笑)眺めてた顔だ!』

『 ・・・』
『朋慈が(笑)寝てるのに構わずレイアが同じベッドに入り込んで寝てる頃だよ。
何でか隣で寝てるとか言ってた気がするな・・・』
腕を組み思い出しながら呟いた侑京・・・

『『へぇ・・・』』
そうかと呟く朋慈とレイアだった・・・フッと過った記憶に笑う侑京はリビングへ向かったのだった。




ほけんのせんせ! 46

2019-09-24 00:33:29 | ほけんのせんせ! <R>


アリーが悲し気な笑みで出迎えてくれた・・・アレンに抱かれた唯慈は眠っていた・・・レイアを抱き締めながらも唯慈を優しく撫でて見つめていた。

あれから話し合ったが、唯慈を離そうとニコルが言い場所はと考えココに連れてきた。

本音はと・・・アレンは、朋慈がいる場所へ連れて行きたかった・・・誰が世話をと考える・・・悩みながらも連れて来たのだと思えた事に皆で苦笑いをする。

店で話してみればアリーが、大丈夫だと言ってくれた事にホッとしたレイアもいた。

「それでも迷うわ。唯慈の世話をしたいと思うはずだし・・・」
「俺も思う・・・方法って考えてたけどさ・・・一番に会わせたいって気持ちだけで、後はって(笑)考えると連れて行けなくてさ・・・だから」

「迷うよね・・・・・(笑)」
レイアも思っていたのだろう迷いは、駄目だと自分にも言い聞かせていた事に二人も気付いた。

ディの場所で暫く暮らす・・・人懐こい唯慈は知るが、頻繁に会えない状態にもなる・・・どちらも迷惑もかけていく事は目に見える。

ココでも、アリーにも仕事はある・・・アレンが休みは取れるが、世話も不安だと今の状態の悩みは尽きなかった。


取り合えずと話し合っていた。
「レイアちゃん、ごめん・・・
俺・・・レイアちゃんに言うの、忘れてた・・・」
すまなそうな顔で、会話が途切れた瞬間に声にするアレンに驚いた。

「ん?」
「どうした?何を?」
二人の声に苦笑いをし、言い難そうな顔のアレンもいた。

「えっとさ(笑)。俺・・・会いたくてさ・・・会わ・・・ ・・・」
「(笑)話したわけだ」
「誰?」
誰にと見返すアリーにも苦笑いをするアレンだった。

「(笑)この子の彼氏」
「ん?アレンは彼氏なの?」
「 ・・・・」
「へぇ(笑)、それはいい男なんだろうね」

「ん?」
「(笑)どうせ見るなら、保養は数多く見たいからね(笑)」
それは楽し気な声で呟くアリーに アレンもレイアも驚いたが、次第に可笑しくて笑う二人がいた。

「アリーさんは凄いね(笑)」
「(笑)遊んで来たからね・・・気にはしないが、表だった(笑)表現はさけとくれ。
スタッフは違う(笑)それは言っておいてよ?」

頼んだぞと笑うアリーの声に照れながら笑み返すアレンだった。

「でね・・・来る日は言ってあって・・・」
「あー(笑)遊びに来ると」
いいたいのかと笑うアリーがアレンへ聞く・・・

「(笑)ん。来てくれる・・・」
「なんだい(笑)。その報告だけじゃなさそうだね。
レイアの部屋は狭いぞ?(笑)」

「(笑)大丈夫。今回はホテルに泊まるって聞いてる・・・」
「 ・・・(笑)へぇ」「 ・・・」
そうかと笑うアリーだったが、アレンの迷いが変だと黙り自分を見ていたレイアに苦笑いまでした。

「絢乃ちゃん(笑)が・・・ね・・・」
「フッ(笑) ・・・・全員で来ると(笑)はっきり言いな」
「ん?」
驚いたアリーが二人を見返し眺めた。

「(笑)ごめん・・・・有休消化も兼ねた団体旅行にして、会社の慰安も兼ねて話したら通ったらしくて・・・」
「「ん?」」
なんだとアレンの言葉に違和感を持った二人が唸った。

「会社は慰安旅行で2泊(笑)・・・・プラス、プライベートで延長3泊・・・らしい」
「侑京と海斗は?」
「東間さん誘って休みを取ったらしい・・・・遼さんは」

「皆(笑)自分ちだもんね・・・取り易いわけだ(笑)」
「(笑)そういう事。で・・・」
「まだあるの?」
「(笑)・・・・・朋慈さんが上司に報告して(笑)話をしたらしいよ・・・」

「 ・・・な・・・にを・・・」
「(笑)子供がいて、暫く休みたいって許可を貰う為に・・・」
「話ちゃったわけ?」

「(笑)したって絢乃さんから聞いた。絢乃さんが親にも言って(笑)かけあったらしい・・・」
「 ・・・」

驚き声を失うレイア・・・そうかとホッとしたのはアリーだった。

「(笑)良かった良かった(笑)・・・親子で暮らすのが一番・・・一人留守にしても親子の時間は持てるさ・・・片親でもね(笑)嬉しいと我慢も出来るさ」

ホッとした笑みで呟くアリーに、でしょと笑うアレンだった。



目が引くとはコレだと笑うアリーが手招く・・・同僚数人と来た朋慈の姿に笑むアリーは席へ案内をした。

『(笑)来たな』
『お(笑)』
『(笑)お待たせー』
絢乃が同僚達と離れ隣の席に座った事で余計に驚く人達に笑み返した。

『ん?紺野の知り合い?』
『ん(笑)、部屋をシェアしてる』
『あー(笑)』
聞いていたのか笑みながら男は侑京達へ挨拶をした。

案内した隣の席で、既に食事をしていた侑京達・・・皆がいて苦笑いをする。

『本当に残るって?子供・・・』
食事のついでと見に来たのだと言いたげな仲間に苦笑いをする朋慈もいた。

「(笑)ぱ!」
「久しぶりだ(笑)」
端でアレンに抱かれ食べていた子が、嬉しそうに叫んだ事で皆が眺める。
両手を出して笑う唯慈の姿に大人達は顔が綻んだ。

「食べてないぞ(笑)」
「(笑)ぱ!」
いるぞと小さな指先が朋慈へ向かう・・・笑みながら朋慈が両手を出せばアレンは唯慈を抱き上げた。

手足をばたつかせ嬉しそうに見つめる笑みに苦笑いだった・・・抱き寄せた朋慈に満面の笑みで抱き付く唯慈の姿があった。

食べながらも朋慈と子供を眺めては笑う同僚達に苦笑いしかない・・・どれだけ観察するのかと苦笑いをした。

食べ終わっても帰らない事に笑み返す朋慈もいた。

『(笑)時間がなくなるぞ』
『いないのか?』
『ん?』
『 ・・・(笑)』
分かるだろうと笑う同僚に苦笑いだ・・・

『あのな(笑)。俺らは、お前(笑)目当ての子達を振り切って来てるんだぞ?』
『(笑)報告は必要と思えよ』

『確かに(笑)。仕止めた相手は紹介してくんねーと、女子社員は黙らせられないだろ』
『(笑)帰ってから怖ーんだ。助けてくれよな(笑)』
『 ・・・』

驚いた状態の朋慈が苦笑いをする・・・そして今度は子供を見れば、嬉しそうに朋慈を眺めては食べている姿に口許は緩む。

『あー(笑)大変だ』
『ん?』
『(笑)どれだけ美人だ?』
『だよな。どーみても子供から想像は出来るが(笑)半端ねーなコレ・・・』

なーと同僚達の言葉に苦笑いしかない・・・次々と想像は高まり声になる。

笑いながら絢乃達は食べてもいたが・・・仕方ないと絢乃は昔の写真だと軽く見せれば納得したように笑む姿が出来上がった。

『制服って(笑)』
『長い付き合いなんだな(笑)』
『君が可愛い意味(笑)余計に納得したよー』
呟きながら唯慈の手をつつく同僚に笑う朋慈だった。

「ぱ!(笑)」
笑う唯慈の呟きに笑み返す・・・
『パパと(笑)会えて嬉しいのか・・・良かったな(笑)』
『な(笑)』

返事までする唯慈に笑う・・・朋慈が思い出した・・・あの公園で唯慈が言った言葉を理解した。
そっと頭へキスをした朋慈に満面の笑みで返す唯慈だった。

『あー何て(笑)言おう』
『(笑)言わなくていい。どれだけ擦り寄っても靡かない意味は理解したしな』

『写真(笑)取ってくか?』
『(笑)駄目だ』
笑いながら断る朋慈に確かにと頷く同僚達は、待たなと席を離れた。


観光客へ案内し話をしながら数人と来た人達を驚きながら眺める・・・

「(笑)ま!」
「(笑)仕事だ」
子供が呟き、直ぐに朋慈が言った二人を眺める・・・見惚れるように眺めていた同僚が驚き朋慈を見返した。

外国語を話し店へと入らせた女性・・・その人が笑みながら近寄ってきた事で、この人だと朋慈と交互に見返した。

『(笑)初めまして』
『 ・・・』
『(笑)同僚』
『帰るなら(笑)気を付けて』

声を失うとはコレかと笑う朋慈に苦笑いだった・・・行き来する人達まで視線を集める・・・背がある朋慈だが、彼女までスラリとした容姿で驚いた。

納得という笑みで見返す同僚に照れながら朋慈は眺めた。

『ホテル(笑)行けるよな、迷子になるな』
『ならないけどさ(笑)、これは思い出せる』
『ん?』
『(笑)諦めてくだろうな』

朋慈を見ながら話すが、会話は同僚達だけだった事に可笑しくて笑うレイアもいた。
店から通訳と呼ばれたレイアは挨拶をし戻って行った。


観光してきたのだろう他の社員の姿に苦笑いをした朋慈だった。
上司が来た事で挨拶をする・・・気づいたのかアリーの声がし・・・苦笑いをしたレイアが会釈しながら来た事で余計に社員達の視線も集まった。

『おっ驚いた・・・交際結婚だったのか・・・ん?籍・・・』
『(笑)してません、今は』
『 ・・・・そうか(笑)。よく話し合ってけよ。子供の為にもな(笑)』

『ありがとうございます。すみません(笑)』
『(笑)ありがとうございます』
付け足すように声にするレイアに笑み返す人が微笑んだ。

『一人(笑)頑張ったんだね・・・紺野は優秀だから長期休暇も受理されたと聞いてる(笑)のんびり、親子を楽しみなさい』
『『(笑)ありがとうございます』』

揃う声に笑み返すと、その人は皆を連れ立ち帰っていった。
残念そうに振り向き眺めながら帰る人達に苦笑いしかない朋慈だった。


『あー(笑)ごめん・・・』
唯慈を抱き、呟きながら少しだけとレイアを抱き締める朋慈に苦笑いをする・・・背へ回した手が撫でられ笑う朋慈もいた。

頭を撫でる唯慈に可笑しくて笑う朋慈・・・子へキスをした二人は店へと戻るのだった。


子供を寝かせた朋慈は部屋を眺める・・・飾られた写真の中に、自分達の姿もあり口を引く。

殺風景にも思えたが、それは唯慈の安全も考えたのだろうと思えば苦笑いをした。

低めのソファーに腰を下ろす・・・全てが唯慈の為だと笑み頑張ったレイアの姿を思い出す朋慈だった。

膝に乗る誰かに笑う・・・直ぐに唇は塞がれ笑みながら絡みつけた・・・笑みで口付けるレイアに笑う朋慈もいた。

絡めながらもレイアの服を脱がす朋慈に笑う・・・ならばとレイアもまた朋慈の服を掴み取ったのだった。

自分へ運ぶ手に浸りながら自分で残りを脱ぎ捨てる・・・重ねた唇は離れず、笑みながらも彼女まで脱がせた。

浸る自分に苦笑いだ・・・より張り付く彼女の手に神経まで集まり、それは全身へ駆け巡った。

身へ触れ自分の手が撫で巡らせる・・・それだけで昂りは一気に熱くさせていく・・・身へキスを落としながら離れない張り付きは疼き昂った。

激しく向けない互い・・・それを味わうように全部を呼び起こしていく・・・心地好く深みへ浸る。

腰から流し浸りたくて忍び込む・・・溢れる熱さは自分へ降り注ぐ・・・嬉しいと叫ぶ自分に笑み深みへ入り浸る。

待てずに沈む彼女に笑み捕まえる・・・焦れったい彼女の笑みに優しく感じながら沈めた朋慈もいた。

奥底で始まる何かが蠢きだす・・・身の疼きに耐えながら味わった・・・腰を引く・・・苦笑いをしたレイアに囁けば優しく名を呼ふ声音は連れ出せと聞こえた自分に笑った。

深みへ辿り着けず恋しいレイアが口付けた・・・緩やかな波で浸る朋慈を誘う・・・熱く吐き出す吐息まで彼は貪るように浸り続けた。

少しずらした朋慈に笑み、微笑んだレイアの足が絡み付いた事で互いは静かに唸り苦笑いをする。

ようやく辿り着けた奥底は既に熱く自分達を包み込んでいく・・・ソファーへ凭れた事で足が身動きも出来ず焦る笑みのレイアにキスをした。

照れた笑みで見つめあう・・・浸りたくて連れ出す・・・味わいたくて求める・・・満たされたい互いの身が焦がれていった。

荒い吐息・・・息をするのも億劫で焦る・・・浸り続けたくて耐える・・・その二人の息遣いに笑み深みへ引き摺る・・・満たされた中で浸る笑みは飲み込むように落ちていった。

余韻に浸り身を自分へ押し込む朋慈に苦笑いだ・・・波打つ自身が抑え込まれ互いを感じながら浸った。

その間に一度目覚めた唯慈・・・パパとママを呼ぶ声に優しく返事を返してみた・・・
『ん!』

一言唸り静かになった唯慈に可笑しくて、静かに笑う二人だった・・・
声はない笑みは互いを包む・・・幸せだと噛み締める二人・・・色んな声は見つめるだけで分かる気がした。

キスを落としながら触れる手が巡る・・・休めと頬を掴めば照れた笑みで口付ける朋慈もいた。
腕に戻った互いを感じる二人だった・・・





ほけんのせんせ! 45

2019-09-21 00:51:06 | ほけんのせんせ! <R>

久しぶりだと笑う顔に、懐かしくて見返すレイアだった。


学園から手を引き、時々はガイドとして外へ出る・・・仕事がない日はブレークで店を手伝う日々だった。

賑わう店内・・・次々と出してはしまうレイアの手際の良さに助かるとアリーやスタッフが声にする。

やっとの事で人込みが減っていく・・・ふと、レイアが気づき手を止める・・・何だとアリーはレイアを眺め・・・その視線に気づき辿った。

綺麗な顔立ち・・・レイアに似た容姿・・・彼女より若い子がいた・・・同じようにレイアに笑み見つめる事で迎えに来たのかと眺めた。

「レイア(笑)、休憩しておいで。知り合いなんだろ?」
アリーが笑みながら彼女へ呟く。

「(笑)私の弟です・・・」
「そっか(笑)挨拶しとこーかね」
笑うアリーが、レイアよりも先に向かい話をした・・・アレンが笑う・・・照れる佐条に苦笑いをしたレイアが二人の居た席へ向かうのだった。


「久しぶりだ(笑)」
佐条が笑み呟く・・・確かにとレイアが笑み返しアレンに微笑んだ。

「レイアちゃん(笑)。全部の報告!それから今後の相談(笑)しよーぜ」
「(笑)了解」
「で、(笑)ホテル取ってないから泊めてよね」

「了解(笑)。
こちらは(笑)お世話になってるアリーさん」
レイアが紹介しアレンが笑み返した。

「(笑)親子で助けて頂き、ありがとうございました。それから、知らない心配・・・させてましたよね(笑)
全部に・・・(笑)ありがとうございます・・・」

アリーに礼をするアレンに苦笑いをした・・・その間に観察のように見たいスタッフの姿に笑う二人もいた・・・もう一度、丁寧に皆へも礼をするアレンだった。

見惚れるような笑みが二人へ集まる・・・苦笑いをするアレンと佐条だった。


全てが終わりをつげた事にホッとした・・・残る不穏はヒューが片付け礼はショットまで渡したのだと聞けば笑うしかない。

支店1号の管理は任せアレンが請け負い、その給料まで貰う事になったと笑いながら話すアレンに苦笑いだった。

叔父へ任せた観光業務は、いまだレイアとアレンが理事として顔を出せるようにしてあると報告を受ける。

そして二人で回せとホテルを預けられた事を知れば笑うしかない・・・何より、そこで働けるようレイア達の兄弟へ勉強もさせていた事に感謝した。

親の・・・兄弟でも、これほど違う事に笑えた・・・自分の兄を元に戻したくて・・・そう言ったのだと、聞いたアレンは悲しそうに教えてくれた。




アレンはレイアと一緒にニコルとディが住む場所へ向かう・・・優しく笑み出迎えるディを見つめるレイアだった。

そっと抱き締める・・・やっと自分を鍛え立ち上がれるようになっていたディ・・・その笑みを眺め腕を回すレイアもいた。

「頑張った・・・」
「(笑)お互いに」
二人の呟きにニコルがホッとする・・・不思議そうに眺める唯慈に、子を抱いていたアレンが笑み優しくキスをした。

「唯慈の家族(笑)。お祖母ちゃん、伯父さん(笑)だよ。仲良くしよーな」
「(笑)な!」

嬉しそうな笑みのアレンを見つめ聞き入る唯慈・・・笑み返し返事をした唯慈はギュッと抱きつき皆を眺めた。

時おり誰かを探す素振りの唯慈に気づくレイア・・・後でと言えば納得はするが、暫くすれば視線は探し始める姿に苦笑いだった。

「(笑)俺がパパでい?」
「 ・・・や!」
楽し気に笑うディは、悪戯な目で唯慈を眺め声にしてみる・・・ジッとディを見つめ考えるように聞いていたが、直ぐに拒否してクビまでふった。

「そっか(笑)。唯慈のパパは別に居るもんな」
笑う唯慈を膝の上で抱き見つめたディが呟けば、笑みは返すが理解はしたのか頷く事に皆が笑った。

「写真とかだけで(笑)覚えたの?」
アレンが不思議そうにレイアへ聞けば苦笑いをする・・・

「向こうで(笑)、アリーさんに預けてた時に話してたみたい(笑)だから待っててと言い聞かせてたんだって・・・
(笑)私に聞く事も無かった・・・写真を見てる事は多かったけど」

思い出したように呟くレイアに、そうかと眺めるディだった・・・


団らんとソファーでディとレイアが話していた・・・眠くなった唯慈を寝かせたニコルが二人を眺める。

不思議そうに眺めていたアレンに苦笑いをしカウンターの椅子に座るアレンと目があった。

いつの間にか眠るレイアを抱き、寄り添うように凭れディまで眠っていた。

「動けるまでに・・・ディ兄さんは戻れるの?」
小さなアレンの呟き・・・悲し気に見返すニコルも二人を眺めた。

「頑張ってるわ(笑)」
「時々ね(笑)錯覚しそうだった・・・家族よりも近い二人に・・・さ・・・
恋人だったのかと思える位・・・変な想像しちゃってさ・・・手が優しくなる理由って・・・レイアちゃんだけ・・・」

「 ・・・心が壊れたら、守れないと気持ちを切り替えたそうよ・・・」
「だよね・・・じゃないと潰れる気はした・・・自分の姉さんなのにって・・・俺も思ったもん・・・
知る女なだけと・・・俺も気持ちは捨てたから」

出来たのだと思い出したように呟くアレンを悲し気に見つめたニコルだった。
それでも自分よりも近い気がして、アレンはディを眺めていた・・・

「知ってた? ディは避妊の手術を黙ってしてたの・・・脱走した日に・・・
初めてレイアさんとした日に・・・脱け出して病院に行ったそうよ・・・いつか怯える自分の為・・・そう言ってたけど・・・」

「逃げられないから・・・」
だったねとニコルを見返すアレンだった。

「他の人達は気にもしてなかったみたいね・・・だから、ディが引き受けて集めるように自分を落としていった・・・」

「一人で苦しんでたんだ・・・
泣いてた俺を連れ出してくれたのは、レイアちゃんだけど・・・看病みたいに抱いててくれたのはディ兄さんだったらしい・・・泣きながら来たレイアちゃんまで・・・謝りながら抱いててくれたんだ」

そうだったのかと優しく背を撫でるニコルに口を引いたアレンもいた。

「勘違いと思う気持ち・・・今はそれと戦ってるの・・・
本音は自分だけのレイアさんだと思いたいのに、違う・・・妹だと自分に言い聞かせてる・・・

今は気持ちが揺れ動いてるの・・・終わったのに・・・ディ自身・・・自分の心が揺れる事に怯えてるの・・・」

「レイアちゃん・・・それは知ってた?」
「ん・・・だから会いに来れなかった・・・今回も唯慈ちゃんを連れて来たら、ディが壊れるかと迷ってたのよ・・・」

「俺・・・ごめんね。俺、知らなかったから・・・家族だから会わせたくて無理やり・・・」
連れてきた事はダメだったのかと思い始めたアレンに苦笑いをした。

無意識に触れる手が本当に動くが、それさえ止めず気にもしないレイア・・・触り返さない事で思い出せと言っている気もして悲しくなった。

恋しくて抱き直す・・・そんな感じにも見えるディ・・・そして止めないニコルにも驚いた。

「 ・・・レイアさんが言ったから・・・止めないでと・・・約束したの。
ずっと・・・錯覚してきたから、溺れていたから・・・戻す為の時間も必要って・・・」

それが悲しいのだと視線を外すニコルもいた・・・目覚めたディ・・・何処までも触れ浸るのに、されるがまま抵抗もなくいたレイアを眺めた。

返す手がない悲しさに気づきレイアの肩へ凭れたディ・・・暫くして眠ったのか、動きも止まったのだった。


別の日は・・・
眠っているレイアのベッドへ忍び込み、姉を抱き眠り始めたディに驚いた・・・思うように動けないはずの兄が、ゆっくりとだが歩いていたのだ。

夢遊病者のような姿にも驚いたが、レイアの身へ触れていくディが全身で飛び跳ね 自分がした事に驚き身を固めた姿を見た。

少し前に・・・ディが来て始めるはずだから長引いた時に、自分が気づかなければ起こせと言われ 近くへベッドを準備して貰い眠っていた。

ディ自身で気づく・・・その時は声はかけず知らぬふりと言われていたアレン・・・驚く唸りもさせず眠ったふりをしていた。

一人項垂れ小さく何度も謝るディ・・・大丈夫と隣へ寝かせ、掛け布団は別にして寝かせるレイアにも驚いた。

人肌が恋しく余計に辛くはなるはずと思えたが、慣れは怖いとだけ呟く姉だった。
そうかと頷き苦笑いをしたディは眠り始めるのだった。


気持ちを寄越さないレイアに焦がれる・・・それでも苛立ちは分かず、疼く自身に驚き身が強張る日々が続いた。

妹なのだから当たり前だと分かる、気づくのに手だけは味わいたくて 身を焦がしていく・・・自分自身を昂らせ触れる・・・

頭では駄目だと叫んでいるのに撫でた手だけは喜び勝手な身は一気に熱くなった。

その状態で気づき動きが止まる・・・激しく後悔はするが、あの人達の姿が現れレイアへ向かなかった頃を思い出す。

そうだったと甦る記憶は辛く震える・・・それに気づくレイアは優しく囁く・・・。
「(笑)ディア・・・」

大丈夫と、我慢出来ると悲し気な笑みで自分を呼ぶレイアの顔・・・それは頑張ったと安心した顔・・・思い出せと笑む顔・・・

これが現実かと震え怯えた頃から今迄の自分へ名を囁くレイアの声が木霊していった・・・

自分の名前だけなのに・・・呪文のように響く・・・レイアだけが呼ぶ・・・すると自然と自身を取り戻せた頃に引き摺られ記憶は甦った。

怖く耐え難い事の起こり・・・意識があった頃に飲ませられた薬の効果に怯える自分が恐ろしくなった。

有り得ない事・・・薬は調節されていく事に気づき焦りは隠しながら耐えていれば激しさは僅かな記憶まで飛ばされた。

泣き疲れた姿のレイア・・・笑みが消えた理由・・・自分が起こした事に気づきはしたが、これは止められない事なのだと内緒で話し合った記憶が目覚め急いで病院へ駆け込んだ。

有無のない自分達・・・拒否という言葉も消される・・・ならばと、もしもを考えたのに回避も出来なかった。

次々と記憶が沸き起こる・・・怖くて怯え震えも我慢して布団へ潜る・・・レイアが泣きながら優しく背を撫でる。

声もなく・・・広がる事に止められず、ならばと考えたのに逃げず自分と一緒に落ちてくれた。

その時々で密かに話し合った記憶が巡るように思い出された・・・食い止めるにはと呟けば、その言動を実践していくレイアに戸惑った事もある。

その色んな記憶が自分を突き刺すように襲った・・・そしてそれは、いつの間にか消されていく・・・

終わったから大丈夫なのだとレイアの声が響く・・・そうだったと呟いていた自分にホッとしたレイアの笑みは近くにあった。

義父に取られ触られる事は許せず、反撃はソレで返してみれば簡単に落ちた気がした。

今・・・大丈夫と囁く声はあるが、自分だけを抱き返すレイアは居なかった。

心の奥で囁き求める自分がいたのに錯覚と呟く声までがした・・・拒否した想いは自分の名を呼ぶレイアの声で現実へ引き戻されるのに。

そうだったと自分の動きを止め、深く傷をつける手前で終わりを告げた事にホッとした。

だから今も動けなくなる・・・レイアの兄、ディだと自分へ戻してくれる妹 レイアの声が響く。

耐えられないと諦めた不安感が甦る・・・激しい後悔まで・・・心臓を鷲掴みされ何かに睨み付けられる・・・

動悸が長引き辛くなる・・・その時の辛さが甦り自分を覆い尽くしていった。

それに気づくレイアの声音が響く・・・優しく振り払われていく気がすれば自分の中は落ち着きだしていく。

ホッとする・・・その囁きは大丈夫だったとレイアが微笑むから・・・安心しろと言われたようで力は抜けていき、心の中から穏やかになれた・・・・・なのに・・・



ベビーサークルの中で静かに眠っていた子を眺める・・・レイアの子だったと笑みながら見つめていた。

心の奥底で悪魔が囁く・・・
レイアが愛する大事な存在・・・小さな姿で力一杯 微笑む・・・その笑みは可愛いと分かる。

自分だけを愛せと笑む・・・嬉しそうな笑みでレイアを求めれば、普段より深く微笑むレイアの姿が現れる。

自分で見た事もないほどの優しい笑み・・・中で飛び跳ね恋しいと焦がれるほどの笑み・・・この子だけが受け取れる・・・そんな思いが静かに沸き起こった・・・

羨ましいと笑む・・・レイアの笑みを独り占めしている子に笑える・・・こんなに可愛いのにと笑みながら見つめていた。

ふと過る姿が甦った・・・心配した顔の男・・・助けに来た男がいた・・・数人居た中で、心からレイアを求める顔だった・・・その顔は今・・・目の前で眠る子供の顔と重なった。

昂り激しく落ちたのに、次の反応までに戻す時間は長引き面白かった・・・こんな体もあったのかと笑え・・・何よりレイアを知り 名を呼ぶ男だったと笑えた。

グッと耐える・・・レイアの大事な子供なのだと頭の中で・・・自分の声で叫んだ・・・
目覚めた子がレイアを探す・・・眠そうに・・・辺りを眺め自分と目があった。

子の・・・優しい笑みが男の顔になった・・・あの男と似ているという思いが過る・・・レイアのような優しい笑みと思っていたのに違ったのだと思えた。

自分が立ち上がれば、嬉しそうに両手を伸ばす・・・少しずつ 近寄ると驚いた顔になり・・・ジッと見返し始め・・・笑みの顔はない事にフッと笑う。

-なくていい・・・-
取られそうな不安・・・レイアは自分よりも選ぶだろう顔は、こいつだと思えた・・・思えた途端に目の前の顔が歪む・・・。

何だと可笑しくて眺めていたが、伸ばしていった自分の手に触れた誰かがいた事を知った。

誰かと見上げれば、それはアレンだった事に笑み返す・・・驚いた顔のニコルまで自分を見ながら佇んでいた事に驚いた。


気づけば激しく泣き叫ぶ子供が目の前にいた・・・何でと戸惑うしかない・・・唯慈を抱き上げたアレンは子を優しく包み部屋から出ていった。

泣きそうな顔で入ってくるニコルを眺める・・・微笑んだが、目は悲し気で自分を抱き寄せた。

-なんだ?何があった?-
自分で何かをしたのかと、激しく心臓が鳴り響く・・・それでも、その理由は何だと戸惑うしかなかった。

大丈夫と囁き自分の背を撫でるニコルの優しい手・・・ベッドへ促し座らせられる・・・それでも自分を離さずに抱き締めるニコルに苦笑いをした・・・


驚いた・・・何が起きたと思えた・・・
突然、泣き叫ぶ唯慈の声がした・・・それは激しく、怯えるような・・・怖いと泣き叫ぶ声音のようだった。

買い物へ出掛けるとレイアは出て行った・・・昼寝とディの部屋で唯慈を寝かせていたはずだった。

驚きながらも急いで行けば、怯えた顔でディを眺めていた唯慈がいた。
動けず、身を固め見返す子・・・ディが唯慈を見ようとしているのかと思えば顔は違って見えた。

その手を眺め泣き叫んでもいる唯慈と気付けば慌て静かに近寄りディの手を止めた。

何が起きたか分からず唯慈を見たが、いまだディの手から視線は外さなかった。

泣きは止まらず抱き上げる・・・ギュッとしがみつく唯慈を連れ出そうと思えば、部屋の入り口で悲し気なニコルに気づき彼を任せようと部屋から出たのだった。

首から手が離れない唯慈・・・怖かったのだろう全身は震え怯えた姿だった・・・優しく抱き締める・・・大丈夫だったと背を撫で落ち着かせる。

早く戻れと願いながらレイアを待った。


ようやく帰ったレイアに気づくと、新たな泣きは始まり両手を伸ばして唯慈は泣き出した・・・

いつもの泣きではないと気づいたレイアは、荷物を運ばず床へ起き唯慈を抱き締めた。

上着を脱がずにいたレイアは、唯慈を包み外へ出る・・・気分を変えたいのかと眺めるとレイアの視線が来た事で、起きた事が知りたいのだと思え一緒に出たアレンもいた。

凭れるように身を張り付ける唯慈・・・震えは止まったのかレイアのクビへ回していた手は上着の中へ入り込んだ。

顔へ受けていくキス・・・レイアの頬へ伸ばし触れたままジッとし始めた・・・それはレイアの心音を聞くように・・・息を感じ大丈夫と浸る唯慈のような気もした・・・

優しく撫でるレイアの触れる手を感じながら眠りへ入り込んでいった。

静かに聞き入るレイアの顔は悲し気で・・・理由に気づいたのか辛そうな顔になり唯慈を眺めた。

ビクッと体を震わせれば大丈夫と優しく撫でてキスをした・・・泣き疲れた唯慈の体を癒すレイアだった・・・

ニコルが来て話始める・・・ディの奥底で沸く感情は確実に出始めた気がしたニコルの言い方に頷くレイア。

そうかと納得し始めたアレン・・・ならばと声にもし話し合う3人だった。