おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

奨学金制度の怪

2006-02-10 22:45:27 | 教育
 最近聞いた話しです。大学入試でかなり上位で合格した学生には、奨学金支給や授業料免除(それも4年間)制度というのが、多くの大学であるそうです。ワセダでもあるようです。優秀な学生を入学させたいという意図は分かりますが、果たしてこれでいいのでしょうか? 
 たしかこうした制度は、中堅大学ではかなり以前からあったような気がします。(神奈川にある大学などにあったような気が。)優秀な学生が、他の大学に逃げないための保険みたいなものでしょう。
 大学に入ってからも、優秀な成績の学生には奨学金(奨励金)とか学資免除などもあるそうです。(これは、メイ学院大などにもあるようです。)優秀な生徒(学生)が経済的な事情で中退したり、留年したりすることを惜しんで、奨学金や授業料免除を行う。これは、国立大学でも行われている制度ですから、異論はありません。
 ただ入学時にそうした制度を、飛び抜けて優秀な受験生に「あめ」を与える制度はどうしたものでしょうか。これは、予備校でもあるようで、現役時に優秀な成績(これはどうも高校の格差に基づく算定基準があり、全くお呼びでない高校生もいるようです。)を1年間「授業料免除」で入学させるようです。うがった見方をすれば、こうしたやり方は、その学校(大学にせよ、予備校にせよ)の進路(例えば司法試験合格率アップ、難関大学合格者増など)の宣伝に役立つからなのでしょうか。
 本来、経済的困難さから、学力充分でありながら大学進学を諦めざるをえない高校生やあるいは大学生に対して介在的負担を軽減して学業に励むことを援助する。これが奨学金の制度ではないでしょうか。実は、小生も高校から大学まで、その恩恵でどうにか学生生活を送ることができました。今の日本の経済情勢下では、経済的困窮を理由に受験を諦めたり進学を諦めたりする青少年は激減しているのかもしれません。奨学金も本来の目的からはずれて遊興費やつまらぬ経済消費にあてられている・・・。奨学金制度は、今や本来の目的をうまく機能していないのかもしれません。
 しかし、「よい」大学への受験も「進学」高校受験も、予備校や塾通いによって(経済的負担の増)実現できる現在の状態は、けしてよいとは思えません。その先の入試でもその格差がますますついていく。
 せめて、学びの世界だけは、経済的基盤の高低で格差がつくことがないように。これも、今は、全くの夢物語にすぎないのかもしれません。
 小生の、50年来の持論は「教育と健康は、金で買える」です。最近は少し修正して「ある程度の健康と教育は、金で買えることができる」ですが、何だかますますそんな気がしてなりません。
 大学も文科省もその他関係機関も、このままの状態をよしとしているのでしょうか? 
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