こころげそう(心化粧 口には言わないが 内心 恋こがれること
「恋はしがち」
「乞目」
「八卦置」 「力味」
「こわる」
「幼なじみ」
連作短編集
下っ引き宇多が片恋してた幼馴染みの於ふじとその兄千之助が川で死んだ
二人の子供に死なれた由紀兵衛は小間物屋を畳む
妙な事件を調べ始めた宇多は 於ふじの幽霊と出会う
於ふじは何故自分が死んだのか覚えてなかった
同じ幼馴染みの一人で 宇多が好きなお絹は嬉しくない
幽霊だから夜しか散歩できない於ふじは 幼馴染みの一人 重松が川を流されているのを見つけ 宇多に知らせる
重松は自分を突き落とした相手を庇っていた
重松が好きなのは 美人のおまつ
おまつが好きなのは野菜など売り歩く弥太
弥太は大工の棟梁の娘お染と恋仲だが
頼りない身分であることから反対されていた
千之助を好きだったお品までが死んで―
宇多は遂に全ての絡繰りを見破り 謎はなくなる
それぞれの道を行く幼馴染みたち
大人としての人生が始まっていく