のんびりぽつぽつ

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新井素子先生『未来へ・・・・・・』(角川春樹事務所)発売記念サイン会&トークショウ

2014年11月25日 21時25分20秒 | ★★新井素子
11月22日 15:45~
秋葉原 書泉ブックタワー9F イベントスペースにて


生まれて初めて、作家さんのサイン会。
30年来のファンであり、人生で唯一ファンレターを書いた経験のある作家さんの、トーク&サイン会。
行ってきました。秋葉原。

日比谷線で行った秋葉原の駅は、出口を間違えさえしなければ本屋さんは本当に目の前。
これは筋金入りの方向音痴な私でも迷いようがありませんっ!っていう安心の立地条件でした(笑)
書店の1Fで新刊本『未来へ……』を購入しイベント参加の紙をもらいます。
そして9Fへ。
素子さんファンの友人さんと待合せ(って表現でいいかな~/w)してたので、会場で行き会ってちょっとほっとして。

会場は正面ひな壇とお客さんのパイプ椅子。
なんだかとっても素朴な感じの雰囲気です。
トークで新刊のネタバレされちゃうと辛いですね~なんて話しながら素子せんせの登壇を待ちました。
(15日発売だったんだけど電話で予約してあって先に受け取りに来ることもできなかったので1ページも読んでいない~のです)

さてさて時間(少し過ぎてました?)になって素子せんせと今回の新刊の担当編集者の方が二人で登場。
拍手と共にトークが始まって。
主に編集者さんが質問して素子せんせが答えるという形式でした。
で。
ツラツラ思い返してはいたりするんですけど。

『未来へ……』関係では
 まず最初は楳図かずお氏の「漂流教室」を書いてみよう、と思った。最初は。でも書いてみたら全く違うものになっちゃったけれど。
 仲良し親子さんの取材などで随分とこの登場人物が変わったかな。
 苦労したのは、途中15話位で全く終わる気がしなくなっちゃったこと。この話終わるの?と編集者さんにも聞いちゃうくらい終わる気配がなかったこと
 連載終了2話位まえで「あ、このお話終わる」と思った。

…ってあのぉ。この作品の初出は「ランティス」っていう角川書店の雑誌で。。連載していたもので。。それでラスト2話で「終わります」が通っちゃうって。。すごいです。。雑誌の編集上こういうのってアリなのかなあ???と、後で友人と二人首をかしげてみたりしてました。
当初400枚位の予定だったものが最終的には1000枚超えた、とも。ほんっと、、こういうお話は昔からよく耳にしてきましたけれど変わらないなあ。素子せんせ。

後は長年親交のある作家さんの話題から囲碁のお話。
大御所の先生たちの話題から星新一先生の体がとぉ~~~っても柔らかいお話。。などなど。かな?

それから質疑応答では、なにより印象深かったというかびっくりしたのは。

ぬいぐるみを彼氏に好きになってもらうにはどうしたらいいか?という質問に。
「反則技使っていいですか?」と言ったと思ったら突然。
「夫~!たぶんそのあたりにいると思うんですけど。。」と後方を指差して。
場内騒然というか来ているんですか!?たーさん!?
ってことで、いらっしゃいました。素子せんせの旦那様。
そしていきなりふられた質問に戸惑いながらも
「一緒に寝ることでしょうか?」と丁寧にお返事。

いやーびっくりした。なんていうか雰囲気は本当に似たものカップルなお二人。
ご結婚の時に写真週刊誌でお姿を拝見して以来の出来事でした。
(たしか新婚物語のドラマ化の時はどこかに登場されてた、、とあとから読んだ覚えはあるんですけど/w)
まさか生素子せんせに加えて生だんな様、とは!!びっくりの二乗です~♪

その後もいろんな質問にテキパキとお答えくださいましたが。

星へ行く船に関して。
新作は太一郎さんのあのお話ですか?という質問に。
今回書いているのは短編を4編。
水沢所長があゆみちゃんを雇うことに決めたお話
麻子さんがお料理に奮闘するお話
中谷くんがひたすら階段を登るお話
そしてラストに熊さんのお話。
みんな40枚位の短編なので。。とのこと。
太一郎さんのお話は確実に長編になってしまうから。(そして今後書くかも名言されませんでした、かな?)
そして今は表紙をどうするか、で検討中というお話でした。
何でも今回は漫画家さんは避けましょう、という出版社さんの強い意向があるそうで。

…これはね。ちょっと残念です。できれば竹宮恵子さんで描いていただきたかったから。
それが新作でもコバルト文庫のそのままでもどちらでも。。できればそうして欲しいなあという思いがありまして、ね。
なんといっても30年。親しんで繰り返しくり返し、、それこそ暗記できてるかも?ってくらい読んでいる作品だから。
ということで、イベント後に友人さんと飲みながら。。表紙は人物は入れないで欲しいねえ~と話しました。
じゃ、どういうのがいいかな?って2人であれこれ想像。

作品由来の風景ってのもいいね。

どこかの宇宙空間。
きりん草のゆれる景色。
火星…地球…。
うん。
人は描かないでほしい。そこはどうしてももう固まっている、、そしてそのままでいたい部分だから。

なんて、、楽しみました。
肝心の出版時期は未だに未定。でもでも、今年中に熊さんのお話を書き上げてあーしてこーして…なんて素子せんせ考えて、来年の5月頃に出版できたらいいですね~ってことでした。これはあくまでも完全なる予想と希望。。ですけど(笑)


それから第13あかねマンションやくますけと一緒になどなど、昔のシリーズの続編については。
特に第13あかねマンション。これはディアナ・ディア・ディアス方面ともつながるけれどあちらの世界は切り離した上で。
あまりにも「昭和」の物語なので続編を書きにくいということです。
そうなんです。携帯電話のない世界を今更書く事はできない。全く違う世界です、という形ならばまだOKだけれどあかねマンションなんかは重なってますからね。今生きているこの世界に。

これは衝撃的でした。だって密かに続編は望んでいたし。でも素子せんせのお話する意味はとてもよく理解できたし。
なんていうか、、ああそういう理由で書けなくなるということもあるんだ!と知ったといいますか。
すごくリアルによく分かるお話だったので、もう納得するしかない…のかなあ。ない、んだろう、なぁ。


そして今書き始めている新作のお話も少し。
これはもう、ほんっと素子節全開!だったのした(笑)
まず、夢のお話から。
富士山の麓に別荘を持ってるそうです。素子せんせ(夢、ですよ。あくまでも夢)
そこに行くときはとても長い吊り橋を渡ります。延々続くその吊り橋の下には桜。見事な桜の木が満開に咲いていて見下ろすととてもとても綺麗。
そうこうしつつ別荘に向かって歩いていきますが、未だに自分の別荘にはたどり着いて居ないとのこと。(夢の中で、ね)
で。
その夢から。
吊り橋をもっと短くして、その先にあるのは別荘ではなくて学校。(女学校とおっしゃったような記憶が…)
その学校のお話を書き始めているとのこと。
おそらく100枚くらい書けば学校の概要や登場人物も分かって、そしたら全部破いてもう一度はじめから書き始めると思う、と。
こんな効率の悪い書き方をするのは私くらいでしょうね~(笑)っておっしゃってましたけど、、ほんとに。。変わらないなあ。いや、変われないんでしょうけれど昔から。。同じなんだなあ。


そうだ。あと千羽鶴のお話。
素子せんせは鶴を片手で本を読みながら折れちゃう特技の持ち主なのですが。
その折った鶴をどうしようか?というお話から千羽鶴になって、知り合いの方々に差し上げまくっていた、と。
だんなさまは引っ越すとき5束くらい千羽鶴があって「どんだけ病弱なんだ!?」状態になっちゃいますよねーなんて笑いつつ、この鶴の処理に結構皆さん困ってしまうようで。
栗本薫せんせ(栗本さんって呼んでました)は笹につけて七夕に流してくださった、なんてエピソードを聞きました。
栗本先生が鬼籍に入られて何年だろう。。
あの一報は思いもしないほど私は辛くて、、思わず子どもの前で泣いてしまった記憶があるのです。
そんな先生の話題をさらりと。まるで今も何かあれば話してるみたいにさらり、と。お話くださったのがとても嬉しかったです。


印象深いことを勢いで書いたけれどとにかく。
なんというか、昔から全く変わらない素子せんせ。
その醸し出す雰囲気も話し言葉も内容も…。
生でお会いできたことの喜びと緊張もあったのですが、同時に。とても懐かしくもあり。
あっという間のイベントをこころからゆったりと楽しむことができました。

その後少し休憩して座っている前列から順番にサイン会。
ひとりひとりと会話をしながらサインを書いていただいて。
私も。。
高校時代からのファンであることとそれから、作品はいつまででもずっと待ってますなーんてことまでお伝えできてしまって。
(某山本さんのときとは雲泥の差!!これはなんなんでしょうね~/笑)

あったかくて幸せな時間が終わりました。

楽しかったなあ。
その後の友との飲みもとっても楽しくて。。幸せ~な気分で東京駅の山手線ホームに立ったのでした。
そこで地震のニュースが飛び込んで一気に現実に引き戻されてしまいましたが、、それも。
実家は取り敢えず大丈夫だったし。。ほっとして。

いまはまた、22日の風景を思い出してみております。

行ってよかった。
本当に幸せで楽しい時間でした。(そしてとっても穏やかな気持ちでもありました。)

 私の宝物!!!


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