読んだ本の数:7
読んだページ数:1648
ナイス数:151
NNNからの使者 猫は後悔しない (ハルキ文庫)の感想
再読)読むのをやめられずほぼ一気読み。そして終わった後しばらく自らを省みるというか考え込んでしまった。ラストがはっきりと見えているから辛くて切なくてけれども、彼女にとってはこういう「機会」を貰えたことは幸せでもあったのか、な。周りは最後まで振り回されているけれど、でも最期をこうして受け止められたのだから。最終章をミドリ視点で描かれていたのが沁みる。逝く人と残される人。どんな形であれ後悔は残る。
読了日:09月30日 著者:矢崎存美
NNNからの使者 毛皮を着替えて (ハルキ文庫 や 10-11)の感想
再読)副題の毛皮を着替えて。素敵なことばとともに、別れともう一度の出会い?を綴って。不思議はある、と結構信じてる私は色々引っかかる「人」の様子にもどかしさなぞ感じつつ、ミケさんの働きと人のこころの変化をハラハラドキドキしながら追いかけた。現代の人間社会の闇を盛り込みながら、絶対的に可愛い四つ足の生き物=猫さんたちが幸せになることから視点をずらさない幸せさ。独特な世界観のシリーズだけど私は好きだと改めて思う
読了日:09月29日 著者:矢崎存美
NNNからの使者 あなたの猫はどこから? (ハルキ文庫 や 10-10)の感想
再読)が初めてなのにびっくり。1巻はもう4回読んでるのにw 今回は人側がかなり苦しい状況なお話があり容赦ないな(流石です)と思いながら、でもちゃんとNNNネットワークで救われていく姿にほっとさせてもらって読む。ほぼ移動電車内で読み、危うく涙…なお話もあって、これだよなぁ、これが矢崎存美ワールド!と堪能。こころが軽くなる、というよりなんだろう。重さはそのまま、でも上手に片付けられた、ような感覚だった。
読了日:09月26日 著者:矢崎存美
NNNからの使者 猫だけが知っている (ハルキ文庫 や 10-9)の感想
再読)ぶたぶたさんにちょっぴりひょっこり顔をだしたミケさんにちゃんと会いたくなってこちらにコース変更。といっても読んでいてリアルに苦しくなりつつほっとしてあったかい気持ちを貰えるのは一緒。厳しいことも描いていたりするのにこの2つのシリーズはいつも最後にあたたかさをもらえる。だから読みたくなるし読んで心にもらえるものが毎回ある。
読了日:09月23日 著者:矢崎存美
ぶたぶたのシェアハウス (光文社文庫 や 24-26)の感想
再読)シェアハウスの住人たち。そしてシェアキッチンに集まる人々。住むことを選ぶ人、住まないことを選ぶ人。集うことが出来たことで変わっていく人。ぶたぶたさんの周りに集まるそんな人たちの今まで、今、そしてこれから。そこが気になる。そこに居る。変わらず居る。それがどれだけ大切なことなのかを考えながら。
読了日:09月20日 著者:矢崎存美
ぶたぶたのティータイム (光文社文庫 や 24-25)の感想
再読)「心が渋滞したら、ぶたぶたさんに会いに行こう。」帯の言葉に惹かれて電車内の友に選んだ久しぶりのぶたぶたさん。自覚はなかったのになんだかとてもとてもホッとした読書になった。ガチガチだったみたいです。こころ。毎回かなり入れ込んで読むけれど、今回1番するりっと届いたのが最後のお話だった。これは…年齢のせいかなぁ😅疲れていた心をほぐされて読んでいる間とても気持ちが安定しています。ってことで次もぶたぶたさんリハビリしよう。
読了日:09月09日 著者:矢崎存美
真夜中のマリオネット (集英社文庫)の感想
本屋さんでサイン本が置いてあってつい手にした一冊。知念さんらしいな、と感じつつ読み進める。サクサクいけて初心者さんにも手にしやすいお話、かな?あ、ちょっとグロ入ってるからそこはお気をつけて、ですが。個人的には定型でああやっぱり、なラストでしたがその行動の意味?を最後にはっきりと知れたことはよかった。そしてスケープゴートが実は…な点には驚かされました。ほだされた形かと思っていたから。彼も彼女たちも、、哀しい、ね
読了日:09月05日 著者:知念 実希人
ゼロかな、とおもったら月初めに読み終えた畠中さんがあった。若だんなも遠くまで来たなぁ。
「剣樹抄」の最終巻を次に読んでいたのだけれど、どうにも前作までの記憶が曖昧でそれが気になって世界に入り込めず、足掻いたあげくに一旦お休み。そんなこんなで読み終えた本が無くなったのでした。
9月はもう少し読みたいな。
8月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:336
ナイス数:66
もういちど (新潮文庫 は 37-22)の感想
生き直す。文字通り赤子からもういちど。天の代替わりに巻き込まれて赤子に戻ってしまった若だんなの成長の時々でのでき事の巻。元気に泣きお乳をもらう赤子から同い年の子と元気に過ごす日々、その折々目一杯身体を動かして(なんなら剣術の稽古までして!)謎を解き生き生き過ごす若だんなが見られるとは。このままでもと思ったけれどラストの「いつもの日常」筋金入りの病弱で布団から出られない彼の姿と謎解きと涙に、あーこれが長崎屋の若だんなだとほっとしてちょっと淋しく読み終えた。得られる喜びと失う悲しみ。なんだろな、いい一冊だった
読了日:08月03日 著者:畠中 恵
読んだ本の数:1
読んだページ数:416
ナイス数:79
冬期限定ボンボンショコラ事件 (創元推理文庫)の感想
終わった。四季を巡り「小市民」を目指したふたり。その終章は思いもかけない小鳩くんの事故から始まり、ほぼ過去、中学3年生の時の小山内さんとの出会いとなった、そして小市民たれ、となるきっかけとなった出来事の回想で進む。今と過去を繋いで開いた解決は苦くて辛いものでもあった。けれど一つの季節の終わりを見事に見せてくれたなぁ、と思う。一足先に次に進む(であろう)小山内さんと、一回立ち止まる小鳩くん。新たな場所で2人が出会い交わる新たな季節を見てみたいなぁとどこかで望みつつ本を閉じた。春からまた振り返りたいね
読了日:07月22日 著者:米澤 穂信
- 読了日:2024/06/29
5月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:800
ナイス数:108
アンと愛情 (光文社文庫 さ 24-6)の感想
とても久しぶりの和菓子の世界。懐かしさよりも忘れてたことが多くて最初はちょっと戸惑う😅けれど、あーこれだこれこれ、安定(したね)みつ屋の皆さんに引き込まれてとても楽しく読み終えた。そーか、アンちゃんも成人かぁ。そしてこれからを考え始める彼女に重ねてきた時間を思う。ラストの変化での姿にはちょっと頂けなさすぎてガックリしたけれど、乙女な彼のきっぱりした言葉にすっきり。受け止めた彼女もまた一つしっかりしたと思うし、いやいい彼氏だなぁ(友人〜w)続きが文庫になるのはいつだろう。また首を長くして待つ
読了日:05月25日 著者:坂木司
絶対零度のテロル 天久鷹央の事件カルテ (実業之日本社文庫)の感想
続けて最新刊読了。ついに公安まで巻き込んで、じゃなくて公安にも巻き込まれて?重大案件を解決。それにしてもタカタカペア。一体このままいつまで続くのかなー。なんだか最近鴻ノ池案に乗っかってしまいたくなっていたりしてw目指す先は名探偵か名医か!?安定のシリーズ。楽しませて頂きました
読了日:05月06日 著者:知念 実希人
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鷹央の師匠の存在と2人の関係。この合間に挟まる謎解きがふたつ、からの師匠との別れ。小鳥先生との師弟関係も重ねて、天久鷹央という人の変化がより深く感じられる一冊になったなぁ、としみじみ思う。哀しいけれど、鷹央の学生時代にこんな師匠が居てくれたことをどこか嬉しくおもった。
- 読了日:
- 2024/04/21
-
再読)コース一回り終了。なんだろ。なんだか気が抜けた。様々な事件、関わりを経ていまこの位置にいる木暮様と清之介、そして伊佐治の3人。三者三様の考え方と動きがここまで来ているんだな、と木暮様の失踪から始まるこの一冊から感じ、さらにその先が一体どう変わっていくのかと思うと不安でもあり期待もあり。今回はとても納得はできない終わりではあるけれど、ここで離れられることをよかったとも今は思う。幕閣なんて関わらない方がいいんだから。某シリーズを頭の片隅に浮かべつつ思う。木暮家はそれにしても変わり種ばかりだな。
- 読了日:
- 2024/04/18
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再読)木暮瑞穂と信次郎。幼い日の母の言葉と舞の記憶と目の前の驚愕した表情のまま殺された2人の姿が重なった時、全く別の景色が見えてくる。清之介と伊佐次が望む、焦がれてしまうその謎解きを読者も楽しんでしまうんだよな。でもそれ以上に信次郎と清之介の闇に惹かれているのかもしれない、と思う。引き摺り出そうとする者と押さえ込んで先に進もうとする者。この先が怖くもあり楽しみでもあり。そしてつくづく感じる伊佐次親分の立場の難しさ。再読初めてだったか。また読もう(もはや中毒w
- 読了日:
- 2024/04/04
3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1411
ナイス数:141
鬼を待つ (光文社文庫 あ 46-12 光文社時代小説文庫)の感想
再読)亡き妻の姿を追う。揺らぐ。間違っていると知りながら足を向ける。清之介が人である証。哀しく寂しく酷い事だけれど。 生国との関わりが「商い」のみでは終わらないことをこの先遠野屋清之介はどう乗り切っていくのだろう。「人」の心は酷い。おりんへの思慕と同様に、兄への想いも断ち切れないのだから。断ち切れば楽になる。でもできない。その揺らぎがどうか穏やかな凪となる日が来ますように。願ってしまう。
読了日:03月26日 著者:あさのあつこ
雲の果 (光文社文庫 あ 46-11 光文社時代小説文庫)の感想
再読)遠野屋の大番頭喜之助が逝く。その、人との縁の薄かった彼の最期をひとり看取り、残された言葉を心内に抱えながらいる清之介に、またも持ち込まれる血生臭い事件。一本の帯が導く果ては寂しく哀しいひとりの男の越し方と、そして考えもしなかった事件の闇を描く。今回の再読はこのラストで初めておりんさん、清之介の側に…と願った。叶わないと知りつつも隣で「ここ」に繋ぎ止めていてもらいたい、と。ああでも。喜之助はどんな思いで「帯」を見つめていたのだろう。それを思うと果てしなく寂しい。心の中に風が吹く。そんな終わり。
読了日:03月21日 著者:あさのあつこ
花を呑む (光文社文庫 あ 46-10 光文社時代小説文庫)の感想
再読)ああ面白かった。と今回はやけに素直にそう思ってしまう。すっかり木暮信次郎の毒気に慣らされてしまったか?花の香りに隠された悪事。それは遠野屋清之介の兄をも巻き込んで広がる。謎解きとしてもとても楽しめるしさらに伊佐次親分の家族の物語としても惹き込まれる2本立て。ラストにびっくりな件を隠して、さて次に進む。けれど、この時くらいな謎解きと3人の関係が好きかもしれないなぁ。とくに木暮様…どんどん闇が濃くなる感じが…
読了日:03月16日 著者:あさのあつこ
地に巣くう (光文社文庫 あ 46-9 光文社時代小説文庫)の感想
再読)どちらも異質である事は変わりない。どちらがより異質か、と問われても答えられない。ただ。信次郎の姿に身がすくむ。清之介の姿に胸が詰まる。信次郎の父は息子をどう見ていたのだろう。20年の時を経て隠したものを暴かれたことをどう感じるのだろう。答えのない問いが時にとても気になる。読み終えて深いため息をついてしまうのは毎回変わらない一冊。
読了日:03月05日 著者:あさのあつこ
やっぱり読めない2月。それにしてもホントに読めなかった2月…
2月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:362
ナイス数:83
冬天の昴 (光文社文庫 あ 46-8 光文社時代小説文庫)の感想
再読)前巻で清之介の覚悟が描かれて、その通りの生き方を歩む彼の言葉を「つまらない」と切り捨てる木暮信次郎。その心内を伺うことは誰にも出来ないのかな。お仙さんの意外な過去と血に染まった今。繋ぐ信次郎の頭の中を本当にのぞいてみたい。お仙さんの昔語を聞いた時からもしかして犯人を描いていたのかな?とも。謎を解き、彼にとってはついでかな?とも感じる上役の無駄な死を防いで一件落着したけれど、つくづく人とは怖いものだ。善人、悪人、人を好くこと、嫌うこと。色々感じる一冊でもある。
読了日:02月15日 著者:あさのあつこ
アニメが面白くて小説の1巻だけ読んだ「薬屋のひとりごと」 その後つい漫画にも手を出して、こちらはサンデー版を無料で読める所まで読了。電子版では見開きページはどうなるんだ?と思ったら、タブレットならば紙と同じように読めるのね😆
色々面白い年明け。今年はもう少し読むこと復活したいなと思ってはいます。どうなるか。先ずは眼鏡作り直さないとな!?
読んだ本の数:2
読んだページ数:572
ナイス数:79
東雲の途 (光文社時代小説文庫)の感想
再読)遠野屋清之介にとっての「覚悟」の一冊。商人として生きる。それを確かめるためだけの帰郷だったのだ、と気付く。すげと、そしておりんが差し伸べてくれた手を離さないよう、ただ祈る。
読了日:01月28日 著者:あさの あつこ
薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ (1) (サンデーGXコミックス)の感想
サンデー版無料で読めたので…初めての電子版読書。そして最新一歩手前まで読み切ってしまった。マンガを読むのも久しぶり。無料には制約があるので続きをうずうずしながら待つ、というのも久しぶり😆アニメから入ったけどこれは面白い。そして「先」を知ってしまうと2クール目のアニメに別の目線が生まれてそれもそれで楽しかったり悲しかったり。むかしなら本屋さん走って大人買いしていたであろう自分の今の自制心にも悲しくなりつつ…1巻だけ登録しとこうと思います。新年初読了???なので😅
読了日:01月16日 著者:
アニメで気になって1巻だけKindle無料版?で読んでみた小説「薬屋のひとりごと」その後漫画にも手を出して、初めてWEB上でサンデー版をほぼ発表されてる所まで読了。面白い。アニメがどこまで描かれるか分からないけど、今後も楽しみに見ましょ。
12月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1421
ナイス数:180
木練柿 (光文社時代小説文庫)の感想
再読)「おこまと共に刀を握らぬまま、生き抜いてみせます」 短編のひとつひとつがその前からその後に繋がるから、この一冊を飛ばす事は出来ないんだよね。清之介の先を見届けたくて、刀を抜かないで生き抜く姿を追いたくて、信次郎にひどく掻き回されながらも離れられない。何回読んでも。
読了日:12月28日 著者:あさの あつこ
夜叉桜 (光文社時代小説文庫)の感想
再読)弥勒と夜叉を併せ持つ生き物。「人」は常にままならず、惑い揺らぎ闇と光の間を行き来する。2つの件が重なる所。様々な面が遠野屋と交わりながらその先へと時は流れる。兄との邂逅が今後を予言してイヤだ。ここで伊佐次は遠野屋清之介を商人として生きるよう願っているのか。親分が救いなんだよなぁ、は毎回感じる拠り所。
読了日:12月19日 著者:あさの あつこ
薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫)の感想
Kindle無料版にて)なるほど1巻のみ読めるのね、と知り、移動中の読書に電子本はさすがの便利さでした。さて。アニメに夢中になって手にした原作。ほぼ映像は忠実に作られてるんですね。そのさくっと飛ばされてる解説が補完できて嬉しいのと、まだ映像解禁になってない若干部分を先取りして読了。実は文体は脚本っぽく感じて私にはだいぶん苦手でした。でもサクッと読めて興味を惹く世界であるのは確か。続きは有料か本屋さんに行くしかないので読むのは難しいけど、猫猫の行末はとても気になります。とりあえずアニメを追いかけよう。
読了日:12月08日 著者:日向 夏
弥勒の月 (光文社時代小説文庫)の感想
再読)なんだろう。今回はとても生々しく感じる。最新刊よりずっと生身の身体、男と女を感じ、そして暗い。まぁそこ(暗い)は今もあまり変わらないこの作品の根底にある形、だろうけれど隠されていない分露わ、なのかな。若い、のかな。木暮様が自分の感情を随分遠野屋に漏らしているんだな、とも思う。面白い。月日が経ちそれぞれ歳を重ねているんだろうな。皆それぞれに。
読了日:12月06日 著者:あさの あつこ