観覧車の夜

2008-02-17 | Music
くもり一時晴れ。

入り待ちは約1時間20分。
身体が凍えた末には友人と幸せな瞬間を共有した。
神奈川県民ホールにて、元春&The Hobo King Bandのステージを観る。
3階前方席まで埋まっている。
いろいろな意味で横浜スペシャルだった。
今日起こったすべてのことを忘れたくない。

9列目、贅沢にも遠くに、まるで20列目のように感じた。
拓ちゃんのバリトンサックス?でkyOnさんが見づらい。
ライブは最初から素晴らしかった。
オープニングフィルムも遠く小さく、けれどもカッコよかった。
「今日はみんなおしゃれして来てくれたね」と元春。
横浜の思い出がいっぱい詰まった曲、と言って「Heart Beat」を。
「7日じゃたりない」、kyOnさんのアコーディオン&ステップ、これでもか、とカッコよく
「ドライブ」でのギターも最高だった。
佐橋くんとのお遊びが終わると、拓ちゃんよりしもてに来て弾いてくれたのが、うれしかった。
しもてはkyOnさんの音がキレイに聴こえる。
「Wild On The Street」で元春がスティックを落としたり、kyOnさんがジャケットを脱いだり。

二部のスタート前、友人達とのコール合戦には参加できなかった(苦笑)
右隣りの男性は石像のように動かず。
元春は韮崎公演と同様「荒地の何処かで」で観客をいったん座らせた。
佐橋くんのギターが何よりエキサイティングな「恋しいわが家」のあと、
MCの流れから元春がそのまま「Sail On」に進もうとしているのがわかって、ヒヤヒヤ(苦笑)。
バンドメンバーの頭上に「?」が浮かんでいるのが見えた。
正しい楽曲のイントロ音を少し奏でるkyOnさん。
すると元春が気づき
「あ~その前に、子供達に歌う前に大人達に歌いたい曲があるんだ」と悟ってくれた(笑)。

「昨日僕は横浜のホテルに泊まりました。
 僕の部屋からは港が見えて、大きな大きな観覧車が見えました。
 あ、僕の曲みだいだと思いました。
 じゃ、その曲行こうか」
「観覧車の夜」が無事でよかった(笑)。
そして今度こそ「子供達のために」と「Sail On」
客席が一体となった手の振りも感動的だった。

「Someday」
「いつかきっと」の想い、そしてここ横浜、
元春が言及した横浜スタジアムのこと、赤いくつのこと、そしてツアーロゴ
光るタイトル、それらを見ていたら、ずっと元春の音楽といたい、
けれどもきっと何もかもが永遠に続くわけではないという思いがこみ上げ
涙が出てきた。

「Radio」で
「ムード盛り上がれば~」でいじける元春、かなりの長時間だった(笑)。
「ライブって素晴らしいと思う。世代を超えてひとつになれる」
「I Love You, You Love Me」の応酬。
スライディングはかみて方向だったが、
元春はラスト、随分、しもてに来てくれた。

メンバー紹介は拓ちゃんのあと、スタッフクルーへと移し
「大丈夫、忘れてない」と言ってシータカさんを紹介(笑)。
いつまでも長く続く大歓声がうれしかった。
「他の街の友だちには内緒だよ」といって「デリケート」
ステージ袖でカメラマンを見た時、横浜を愛していた岩岡さんを思い、涙が滲んだ。

元春のラストのMC
「みんなのこと、大好きです」

「ありがとう」と自然に返している自分が居た。ずっと元春と一緒でよかった。
時間が経っても胸が熱くなる言葉だ。
ちょうど10年前の同じこの神奈川県民ホールで元春が言ってくれた言葉を思い出した。

元春のライブでしか逢えない古い友人たち、Nさん、Oさん、Tさん、Kさんに再会。挨拶を交わす。
みんな懐かしい。
そこにあるのは変わらない思い。

終演後の楽屋口。
佐橋くんが可愛らしい帽子を被っていた。
元春は温かそうなえんじ色のセーター、ゆっくりと立ち止まり、沢山手を振ってくれてうれしかった。
胸がいっぱいだった。
友人の涙は伝播した。
楽しかった横浜。哀しかった横浜。
またいつかきっと同じ場所で。



佐野元春 and The Hobo King Band
TOUR 2008 "SWEET SOUL, BLUE BEAT"
2008.2.17(SUN)@神奈川県民ホール
佐野元春(Vo,Key,G)
古田たかし(D)佐橋佳幸(G)Dr.kyOn(Key,G)井上富雄(B)山本拓夫(Sax)大井洋輔(Per)
田中まゆ果(Cho)竹内宏美(Cho)
(1階9列17番)

01 Good Times & Bad Times
02 I'm In Blue
03 マンハッタンブリッジにたたずんで
04 Sugar Time
05 Heart Beat
06 7日じゃたりない
07 ドライブ
08 Wild On The Street
Pause
09 Changes
10 君が気高い孤独なら
11 荒地の何処かで
12 黄金色の天使
13 レイナ
14 恋しいわが家
15 観覧車の夜
16 君の魂 大事な魂
17 Wild Hearts
18 Rock & Roll Night
19 約束の橋
20 Someday
21 アンジェリーナ
Encore
22 Happy Man
23 So Young
24 悲しきRadio~メドレー
25 彼女はデリケート