私は将棋が好きでネット中継をよく観ているのですが、将棋界の勢力図が大きく変わる可能性が高くなっていると感じます。
現在の将棋界には8つのタイトル戦があります。(少し前までは7つのタイトルの時代が長く続いていましたが、歴史的には5つの時代があったり、もっと前は3つだったり1つの時代もありました。)
現在のタイトルホルダーは、名人・棋王・王将の3冠を保持する渡辺明(37)、竜王・叡王(えいおう)の2冠は豊島将之(31)、王位・棋聖の2冠は藤井聡太(19)、王座は永瀬拓矢(28)となっています(敬称略。カッコ内は年齢)。
2021年に入ってからの上半期には王将戦、棋王戦、名人戦があったのですが、渡辺明名人が保持する3棋戦の防衛に立て続けに成功。続く棋聖戦の挑戦者決定戦で永瀬拓矢王座を破って、6月からの棋聖戦で藤井聡太棋聖に挑戦権を得ました。しかし渡辺名人が自身初のタイトル戦での3連敗で敗戦を喫し、昨年の棋聖失冠に続き藤井聡太棋聖に返り討ちにあった格好でした。
今年に入って3棋戦を立て続けに防衛して、上り調子で棋聖戦に挑戦した渡辺明名人ですので、接戦が予想されましたが3連敗は意外でした。
そして現在は王位戦と叡王戦が行われており、藤井聡太王位には豊島将之竜王が挑戦者に、豊島将之叡王には藤井聡太王位・棋聖が挑戦者になっており、覇権争いを巡って2人の熱戦が続いています。
現在は王位戦7番勝負、叡王戦5番勝負ともに藤井聡太王位・棋聖から見て2勝1敗と、豊島将之竜王・叡王をリードしています。
更に豊島将之竜王に挑戦する、竜王戦の挑戦者決定戦3番勝負の第1局が8月12日に行われました。カードは藤井聡太王位・棋聖 対 永瀬拓矢王座です。2勝先勝した方が挑戦者になるのですが、第1局は藤井聡太王位・棋聖が勝ち、竜王戦の挑戦者に一歩近付きました。もし竜王戦に出ることになると、豊島将之竜王とのタイトル戦が今期は3度目となります。
まだ王位戦、叡王戦、竜王戦挑戦者決定戦の結果は出ていませんが、藤井聡太王位・棋聖がそれぞれで星をリードしているので、藤井聡太王位・棋聖が3つの棋戦で勝つことになると、将棋界の勢力図が大きく変わると思われます。
また将棋中継を観る限り、藤井聡太王位・棋聖が勝つ可能性が高いと私は見ています。現在の将棋界は上記の4人のタイトルホルダーが「4強」と呼ばれているのですが、レーティングと勝率が一番高いのが藤井聡太王位・棋聖だからです。また詰将棋がめっぽう強くて終盤力があり、間違いが少ないので4強の中でも一番勝ちまくっています。
藤井聡太王位・棋聖は王位戦・叡王戦の前まで、豊島将之竜王には対戦成績で大きく負け越していた唯一の棋士ですが、王位戦・叡王戦ではそれぞれ2勝1敗(合計4勝2敗)と勝ち越して、「苦手意識は無い」と言っています。
藤井聡太王位・棋聖に関しては、プロデビュー当時から3年連続で全棋士で最高勝率をマークして勝ちまくっていました。しかし先輩棋士からは「デビュー当初は下位の棋士が主な対戦相手。上位に上がってくると対戦相手も上位棋士になるので、それでもこれまでのように勝てるのか」という見方がありました。昨年に2冠を獲得して、今期から順位戦は上から2番目のB級1組なので、今期は予選免除やシード権を得ており上位棋士との対戦がかなり増えました。それでも今までと遜色ない高勝率(0.833)で勝ちまくっているのです。
その勝ちっぷりは第一人者であった、若い時の羽生善治九段(50)を凌駕しています。勝ちっぷりを見る限り、かなりの高確率で「藤井聡太時代」がやって来ると感じています。
タイトル挑戦までのトーナメント戦では、誰かが藤井王位・棋聖を1回破れば良いのですが、タイトル戦になると3勝(又は4勝)先勝なので、藤井王位・棋聖に3勝・4勝と複数回も勝たなければいけません。上位棋士と戦いながらも、異次元の高勝率である藤井王位・棋聖に対して3勝・4勝するのは、トーナメント戦のように誰かがどこかげ1回勝てば良いのとは次元が違うのです。
対して羽生善治九段は苦戦しています。4強の台頭もあり、今期は今までにないような負け越しをしています。
1985年にプロデビューした羽生九段は、これまでずっと通算勝率7割越えでした。厳密にいうとデビュー間もない頃に連敗をして、シーズン中のほんの一時的に6割台になったことが瞬間的にありましたが、実質はデビューから35年以上も通算勝率7割越えをキープしてきました。
しかし、ここ5年位は勝率5割台に下落しており貯金が激減。更に今期はまだ途中とはいえ勝率3割台に。そんなこともあり、羽生九段の勝率は0.700(1485勝636敗)まで下落し、次の対局で負けると7割を割り込むことになります。7割をキープするには2勝1敗(0.667)ではダメなので、51歳でここ5年位は勝率5割台の羽生九段には、勝率7割キープは失礼ながらハードルが高くなっている可能性があります。下手をすれば今後の成績によっては、連続29期務めたA級(名人を含む)からの陥落さえあり得るとも思っています。
将棋界で勝率7割越えは超一流の証です。通算対局数が少ない若手ならば7割越えは若干名いるのですが、通算100勝以上で7割越えは約200人位いる現役棋士の中では藤井王位・棋聖、永瀬王座、羽生九段とあと1人だけです。
今年の暮れには藤井聡太四冠(竜王・王位・叡王・棋聖)になっている可能性が、相当あるのではと思ってなりません。
また羽生善治九段にはタイトル獲得数の通算100期が目前ですので、頑張って欲しいです。
現在の将棋界には8つのタイトル戦があります。(少し前までは7つのタイトルの時代が長く続いていましたが、歴史的には5つの時代があったり、もっと前は3つだったり1つの時代もありました。)
現在のタイトルホルダーは、名人・棋王・王将の3冠を保持する渡辺明(37)、竜王・叡王(えいおう)の2冠は豊島将之(31)、王位・棋聖の2冠は藤井聡太(19)、王座は永瀬拓矢(28)となっています(敬称略。カッコ内は年齢)。
2021年に入ってからの上半期には王将戦、棋王戦、名人戦があったのですが、渡辺明名人が保持する3棋戦の防衛に立て続けに成功。続く棋聖戦の挑戦者決定戦で永瀬拓矢王座を破って、6月からの棋聖戦で藤井聡太棋聖に挑戦権を得ました。しかし渡辺名人が自身初のタイトル戦での3連敗で敗戦を喫し、昨年の棋聖失冠に続き藤井聡太棋聖に返り討ちにあった格好でした。
今年に入って3棋戦を立て続けに防衛して、上り調子で棋聖戦に挑戦した渡辺明名人ですので、接戦が予想されましたが3連敗は意外でした。
そして現在は王位戦と叡王戦が行われており、藤井聡太王位には豊島将之竜王が挑戦者に、豊島将之叡王には藤井聡太王位・棋聖が挑戦者になっており、覇権争いを巡って2人の熱戦が続いています。
現在は王位戦7番勝負、叡王戦5番勝負ともに藤井聡太王位・棋聖から見て2勝1敗と、豊島将之竜王・叡王をリードしています。
更に豊島将之竜王に挑戦する、竜王戦の挑戦者決定戦3番勝負の第1局が8月12日に行われました。カードは藤井聡太王位・棋聖 対 永瀬拓矢王座です。2勝先勝した方が挑戦者になるのですが、第1局は藤井聡太王位・棋聖が勝ち、竜王戦の挑戦者に一歩近付きました。もし竜王戦に出ることになると、豊島将之竜王とのタイトル戦が今期は3度目となります。
まだ王位戦、叡王戦、竜王戦挑戦者決定戦の結果は出ていませんが、藤井聡太王位・棋聖がそれぞれで星をリードしているので、藤井聡太王位・棋聖が3つの棋戦で勝つことになると、将棋界の勢力図が大きく変わると思われます。
また将棋中継を観る限り、藤井聡太王位・棋聖が勝つ可能性が高いと私は見ています。現在の将棋界は上記の4人のタイトルホルダーが「4強」と呼ばれているのですが、レーティングと勝率が一番高いのが藤井聡太王位・棋聖だからです。また詰将棋がめっぽう強くて終盤力があり、間違いが少ないので4強の中でも一番勝ちまくっています。
藤井聡太王位・棋聖は王位戦・叡王戦の前まで、豊島将之竜王には対戦成績で大きく負け越していた唯一の棋士ですが、王位戦・叡王戦ではそれぞれ2勝1敗(合計4勝2敗)と勝ち越して、「苦手意識は無い」と言っています。
藤井聡太王位・棋聖に関しては、プロデビュー当時から3年連続で全棋士で最高勝率をマークして勝ちまくっていました。しかし先輩棋士からは「デビュー当初は下位の棋士が主な対戦相手。上位に上がってくると対戦相手も上位棋士になるので、それでもこれまでのように勝てるのか」という見方がありました。昨年に2冠を獲得して、今期から順位戦は上から2番目のB級1組なので、今期は予選免除やシード権を得ており上位棋士との対戦がかなり増えました。それでも今までと遜色ない高勝率(0.833)で勝ちまくっているのです。
その勝ちっぷりは第一人者であった、若い時の羽生善治九段(50)を凌駕しています。勝ちっぷりを見る限り、かなりの高確率で「藤井聡太時代」がやって来ると感じています。
タイトル挑戦までのトーナメント戦では、誰かが藤井王位・棋聖を1回破れば良いのですが、タイトル戦になると3勝(又は4勝)先勝なので、藤井王位・棋聖に3勝・4勝と複数回も勝たなければいけません。上位棋士と戦いながらも、異次元の高勝率である藤井王位・棋聖に対して3勝・4勝するのは、トーナメント戦のように誰かがどこかげ1回勝てば良いのとは次元が違うのです。
対して羽生善治九段は苦戦しています。4強の台頭もあり、今期は今までにないような負け越しをしています。
1985年にプロデビューした羽生九段は、これまでずっと通算勝率7割越えでした。厳密にいうとデビュー間もない頃に連敗をして、シーズン中のほんの一時的に6割台になったことが瞬間的にありましたが、実質はデビューから35年以上も通算勝率7割越えをキープしてきました。
しかし、ここ5年位は勝率5割台に下落しており貯金が激減。更に今期はまだ途中とはいえ勝率3割台に。そんなこともあり、羽生九段の勝率は0.700(1485勝636敗)まで下落し、次の対局で負けると7割を割り込むことになります。7割をキープするには2勝1敗(0.667)ではダメなので、51歳でここ5年位は勝率5割台の羽生九段には、勝率7割キープは失礼ながらハードルが高くなっている可能性があります。下手をすれば今後の成績によっては、連続29期務めたA級(名人を含む)からの陥落さえあり得るとも思っています。
将棋界で勝率7割越えは超一流の証です。通算対局数が少ない若手ならば7割越えは若干名いるのですが、通算100勝以上で7割越えは約200人位いる現役棋士の中では藤井王位・棋聖、永瀬王座、羽生九段とあと1人だけです。
今年の暮れには藤井聡太四冠(竜王・王位・叡王・棋聖)になっている可能性が、相当あるのではと思ってなりません。
また羽生善治九段にはタイトル獲得数の通算100期が目前ですので、頑張って欲しいです。