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くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

狼おとこ(48)

2022-03-28 19:32:04 | 「狼おとこ」


「――よう、アリエナ」

 肩を叩かれて振り向くと、そこにはトーマスがいた。
「トーマス、どうしたの、その格好」と、アリエナは眉をひそめた。それだけ、トーマスの仮装は異様なものだった。それは、どう見ても狼男だった。本物の狼の皮を剥ぎ、頭からすっぽり被ったようだった。
「じいちゃんから貰ったんだよ。旅のお土産に」と、トーマスは自慢げに言った。「あっちで、みんな集まってるんだぜ。一緒に行こうよ」
 アリエナは躊躇した。ダイアナの事件が頭をよぎった。しかし、みんなの中で孤立したくはなかった。
「いいわ。どこなの――」
 トーマスは、「ついてこいよ」と、そう言うと、アリエナの前を小走りに駆けていった。
「おいで、アリス」
 アリエナは革のリードをつけたアリスを連れながら、トーマスを見失わないよう懸命についていった。トーマスは、やけに早足だった。アリエナについてこいと言いながら、後ろのことなどまるで無関心といった感じだった。
 トーマスの後についていくだけに集中していたアリエナは、次第に周囲から人の気配が消えていくのに気がつかなかった。アリエナが不安を覚えたのは、町はずれの、もうぼんやりとした明かりしか届かない、小さな野道にさしかかってからだった。
 立ち止まったアリエナに、先を走っていたトーマスが、

「早く来いよ、花火が終わっちまうじゃないか」

 と、しきりに手招きをして見せた。
 花火は、相変わらずアリエナの正面の空で、きれいな火花を満開に咲かせていた。
「早く来いよ!」と、トーマスがじれたように言った。
 アリエナは、唇を噛みながら走り出した。トーマスもそれを見て、前よりもいっそう早く駆けていった。
 トーマスは、みるみるうちにアリエナとの距離を離してしまった。ひとりぼっちで道を走る心細さに、アリエナがたまらず声をかけても、ただ「早く来いよ」と、そう繰り返すだけで、ずんずんと先を走っていった。やがて、アリエナの視界からトーマスの姿が消えた。寂しい木立の中に延びる一本道で、追いつくのをあきらめたアリエナは、寒さからとは違う溢れる鼻をすすりながら、駆けていた足を早足に変えた。もういい加減帰ろうか、と迷ったが、アリスが一緒にいるんだから、と勇気を奮い立たせ、歯を食いしばりながら進んでいった。
 アリエナが行き着いたところは、バードの遺骨が眠る墓場だった。アリエナは直感で、自分が騙されたのだとわかった。案の定、闇夜に隠れていたトーマスが、狼男の姿をして近づいてきた。

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よもよも

2022-03-28 06:15:38 | Weblog

やれほれ。

4月が近づいて卒業だ異動だって

人の動きが多いからか、

はたまた蔓延防止対策期間が解除になったからか、

それともそのいずれもか、

都市部は人の動きが多かったわ・・・。

ひさびさ練習あったんでそこそこ人も集まるのかなと思ったら

さすがに社会人のクラブだからか、

思ったほど人は集まらなかった・・・そりゃそうだわ。。

それにしても野球は連敗で、

まぁスター選手ばっか続けて出てくるんでファンは盛り上がるんだろうけど、

勝敗にこだわる人達はどんな思いで見てんのかね??

なんて事務局側の立場から考えると、なんかスポーツに政治持ちこむみたいで

とたんにお金とか権威とかって匂いがプンプンしてきて、

だけどプロスポーツってば、勝たなきゃだめなんでしょ??

給料貰ってる以上は人気だけじゃだめなんだろうから、

このまま開幕みたいな感じが続いちゃうと、会社がどう動くのか、

なんかそっちの方が興味があるわ。。

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