私の歩く旅 

歴史の背景にある話題やロマンを求めて、歩く旅に凝っています。ねこや家族のこともちょこっと。

名古屋を訪ねて(4)国宝、つまり国の宝

2012年06月26日 | 旅日記

名古屋2日目は国宝犬山城と明治村へ行きました。
どちらも犬山市にあります。

犬山城(別名:白帝城)は、現存する天守閣で日本最古と言われている国宝です。
2004年までは徳川家の家来であった成瀬家個人の持ち物でした。
国宝の中では一番小さいのですが、大きな柱がしっかりと城を支え、
たくさんの観光客を天文6年(1537年)当時に引き戻してくれます。
梅雨の合間、小さいと言われながらも天守からは名古屋市内が一望できました。

さて、
日本にはまだまだ素晴らしい城郭が残っていますが、国宝は4つの城のみです。

長野県の松本城(烏=カラス城とも呼ばれているそうです)。
もう5、6回行きましたが、いつ行っても勇壮な城です。
城全体は黒く、冬の松本城は雪の白とのコントラストがとても美しいそうです。
五層六階の天守は国宝に指定され、全国に12基現存している安土桃山時代後期から
江戸時代初期にかけて建造されました。





滋賀県の彦根城。
姫路城などとともに天下の名城の一つに数えられる彦根城は、井伊直勝(直継)によって
約20年もの歳月をかけて建設され、元和8年(1622)に完成しました。





そして、兵庫県の姫路城。五層地上六階の連立天守閣の珍しい造りです。
基礎となる柱の太いこと太いこと。
姫路城を最初に見てしまうと、あとのお城が何となくこじんまりと見えてしまいますが、、、。
世界文化遺産に登録されている名城です。
(今は修復中で、しばらく全体像は見られそうもありません、、、、)




その他に重要文化財として、下記の8城が登録されているそうです。

「弘前城」  青森県弘前市  「丸岡城」  福井県坂井市丸岡町 
「備中松山城」  岡山県高梁市   「松江城」  島根県松江市
「丸亀城」  香川県丸亀市  「松山城」  愛媛県松山市
「宇和島城」 愛媛県宇和島市 「高知城」  高知県高知市

⬇は4月に訪ねた岡山城。綺麗なお城ですが、戦火で失われ、作り直しています。



⬇岡山城よりそのすぐそばの後楽園の方が有名かもしれませんね。




越前高田城も仕事で直江津に行った時に寄りました。




⬇こちらの景色は上杉謙信の山城、春日山城から見た直江津です。
山を登るので、ちょっとしたハイキング気分になります。




そして、豊臣秀吉がねねと暮らした長浜城。
⬇琵琶湖のそばにあり、天守から眺めれば、絶景が広がります。



琵琶湖の夕日








さてさて、みな綺麗なお城ですが、国宝はどのようにして選ばれたのでしょうか。

「選定基準ですが、江戸期までの縄張り・建造物が残っている事が重要でした。
松本城は、1596年築城当時の姿を留めているなど。
姫路城は、近世城郭の比類の無い天守様式を留めているなど。
犬山城は、丸岡城同様に初期望楼型天守の形式を留めているなど。
彦根城は、1603年築城当時の姿を留めているなど。
が主たる理由のようです。」

http://okwave.jp/qa/q4259183.html

とあります。
なるほど、戦火を受けて生まれ変わった岡山城は戦前は名城のひとつでしたが、
戦後は外されてしまったのですね。

残念です。

お城は国の宝です。
城の保護修復には非常にお金がかかるそうですが、
日本の歴史や姿を伝える文化財保護には力を入れてほしいと思います。


にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へにほんブログ村

にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へにほんブログ村


さて、私は上記のお城にはすべて行ったことがあるので、写真は自分でとったものを使っていますが、
(時々ぼやけています!)
彦根城だけ30年近く前に行ったので、フリー写真から拝借しました。

4月には近江八幡(彦根の隣の駅)まで行ったのに、彦根には寄りませんでした。
今になると「惜しい!」という気持ちでいっぱいです。











 

 
 







里子に来ました

2012年06月23日 | はじめましてのページ

歴史には関係のない話題ですが、
最近、家族が増えました。
「かいじ」という名前ですが、生後2ヶ月です。
(私はピーピーと呼んでいます)

かいじは3匹目の猫ですが、家にいる猫はみなねこの保護団体や人を介してやってきました。


⬇ブリジットこと「ぶり」です。



幸運にも獣医さんに拾われ、キャットフード半年分と一緒に
生後2ヶ月の時にきました。今4歳です。おとなしい猫ですが、
一番最初にこの家にきたのは私よ!という自負があるような、、、。

お気に入りの場所は⬇



使わなくなった照明器具の中。
この中でゴロゴロするのが好きです。

2番目は墓場に捨てられていたのを猫の保護団体に助けられ、里子の正式な契約書まで結んだ
ロッシー。
生後半年の時に来ました。




好きな場所は家族に膝の上。すごく甘えん坊です。
でも、猫の保護団体にしばらくいたので、たくさんの猫と暮らしていました。
小さな猫にとっても優しい猫です。
⬇至福の時。




実は3番目にきたのは、次男が道に横たわっていたのを見捨てられず、拾ってきた
ミトちゃんです。
⬇生後1ヶ月。次男が毎日自転車に乗せて獣医さんに連れて行きましたが、
10日後に死んでしまいました。足の怪我と病気に感染していたとのことでした。
近くの動物の墓地に入っています。とっても可愛い猫でした。




そしてカイジくん。
福島の会津若松から夜行バスに乗って、我が家にやってきました。
何人もの人の助けを受けて、それはそれは不思議な縁で我が家にきたのです。
家族の誰も反対しませんでした。二人の息子も夫も。
(もしかするとブリは嫌だったかも、、、お嬢様ですから、、、)



大好きな場所はソファの上⬇ロッシーのことが大好きです。





家族全員猫が好きなので、みんなそれぞれ癒し癒されているのじゃないかな~。
猫たちも私たちのことが好きだといいのだけれど、、、。





にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へにほんブログ村

にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へにほんブログ村








名古屋を旅して(3)名古屋グルメ 世界一のピザ

2012年06月22日 | グルメ


名古屋は初めて旅した街ですから、絶対に美味しいものを食べてみたいと思いました!
一日目は友人のお父さんが板長をする日本料理屋さん。
新鮮なお魚を中心とした料理が出てきて、最後の〆は板長自ら打ったそばでした。
全部がすごく美味しかったです。

友人の奥さんが今は女将を継いでいます。
(友人は義肢装具師です)



⬆何種類か飲んだ生酒の器です。先代の女将さんがひとつひとつ集めたそうです。


⬇名古屋名物「ひつまむし」




もともとうなぎは自ら好んで注文することはないのですが、
これは本当に、私の頭の中の「うなぎ」の概念を変えてしまうほどの美味しさでした。
1回目はそのままうなぎのご飯を味わい、2回目はネギとわさびを加えて、3回目はお出汁をかけて
食すのが一番美味しい食べ方だそうです。
初心者だからその通りに食べました。


珈琲とデザートは名古屋でとても有名なコメダコーヒー店で。



シロノワール。
美味し過ぎる!初めての味です。
ふかふかのまあるいデニッシュパンの上にソフトクリームが、その上にシロップをかけて食べます。
温かいデニッシュと冷たいソフトクリームが絶妙。
病み付きになりそうな味で、東京に戻る新幹線に乗る前、もう一度名古屋駅で食べてしまいました。



東京にもあるといいのに、、、、。

そして、最後に紹介したいのが、「世界一のピザ」
2010年度にイタリアで行われたピザ職人の大会に優勝したオーナーのお店です。
もちろん行列。
お店は2つ並んでいます。
1つはファーストフードのように気軽にピザを食べられるお店。
こちらはピザと飲み物の販売だけです。
テーブル席もカジュアル。ベビーカーのお母さんも入れます。



こちらはトラットリア。
前菜からピザ、パスタ、デザートまで味わえます、、、が
予約は1週間前にした方がよいそうです。
私たちは予約無しに行ったのですが、ラッキーなことにお店の外のテーブル席を確保できました。
(予約無しの人は外の2テーブルのみだったので)



⬆つめいたい前菜 大盛りです(2人前)
⬇温かい前菜 前菜が2つに分かれているなんて、イタリアでも経験しませんでした!



⬇もちもちのナポリピザ。これが世界一のピザです。このお店は職人さんをイタリアに研修に
出しているとか、、、。味も継承、させるという姿勢がすばらしいですよね。






⬆ピザを焼く窯が見えました。外の席だから特別ですね、職人さんの動きがよく見えました。




⬆本日のおすすめパスタ。ボンゴレです。
⬇デザートとカプチーノ デザートはおいしくて写真を撮る前に食べてしまいました!




⬇もう1つ、ホテルの部屋で飲んだ明治村のロマンビール



名古屋、本当に美味しい名古屋でした。
もう一度行きたい、、、ファンになってしまいました。

旅は時間もお金もかけていく特別なもの。
見るだけでなく、高級でなくてもご当地のおいしいものを食べることにもこだわっても
いいですよね。


にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へにほんブログ村

にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へにほんブログ村





名古屋を訪ねて(2)赤煉瓦の名古屋市市政資料館

2012年06月22日 | お雇い外国人の弟子たち

名古屋市の観光ミニバス「メーグル」に乗って、名古屋市市政資料館に向かいました。
落ち着いた静かな街並の一画が公園になっており、その中にドーンと
名古屋市市政資料館の煉瓦作りの建物が視界いっぱいに広がっています。
素晴らしい建築で、もちろん国の重要文化財に指定されています。



赤煉瓦作りの建物、何かどこかで見たことがあるような、、、。

資料によると、もともとここは名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所でした。
名古屋の司法の中心だったのです。

市政資料館は
「煉瓦造及び鉄筋コンクリート3階建の洋風建築で、
煉瓦積みの壁に白い花崗岩の外壁を持つ。屋根小屋組は木造。
内部の中央階段室はステンドグラスの窓や漆喰塗り・マーブル塗りによる仕上げが施された
「ネオ・バロック様式」を基調とする。




設計は司法省営繕課(工事監督)で、山下啓次郎(工事計画総推主任:司法技師
(参考:山下啓次郎はジャズピアニスト山下洋輔氏の祖父))
及び金刺森太郎(設計監督工事主任:司法技師)が担当した。
煉瓦造としては最末期の大規模近代建築であり、
現存する控訴院庁舎としては最古のものということもあって1984年5月21日に重要文化財の指定を受けた。
日本全国に8つ建設された控訴院の建物のうち、現存するのは名古屋と札幌のみである。

とあります。

設計者の山下啓次郎を調べてみました。
鹿児島県の薩摩藩士山下房親の次男として1867年(慶応3年)に生まれた啓次郎は
1876年(明治9年)上京して
第一高等中学校を経て帝国大学工科大学(現・東京大学工学部)へ進み、辰野金吾のもとで、建築を学びました。

何となくどこかでこんな感じ見たな~、と考えていたら、「東京駅」に雰囲気が似ているような、、、。
そうなんです、啓次郎の先生は東京駅を設計した辰野金吾だったのです。

辰野金吾は日本の近代建築に大きな影響を与えたお雇い外国人、ジョサイア・コンドルの弟子です。
辰野金吾はがっちりとした建物を造り、辰野「堅固」とあだ名されていたくらいです。
(ブログの過去記事に「プリンセストヨトミと辰野金吾」、「ジョサイア・コンドル」
について書いたものがあります)

その後、啓次郎は警視庁へ入庁、1897年(明治30年)司法省に移り営繕を担当します。
1901年(明治34年)欧米の監獄を視察し、翌年帰国しました。
この市政資料館を除くと啓次郎の主な作品は「監獄」です。
さすが、辰野「堅固」の弟子ですね。

しかし、建物の中は華麗です。



NHKの「坂の上の雲」の撮影でも使われたそうです。



私が入ったのは閉館まじかの午後4時20分。(午後5時閉館)
他に人は誰もいない、贅沢な見学になりました。

この建物は名古屋城や犬山城に匹敵する名古屋の宝物ですね~。
本当に足を踏み入れた瞬間から、時を越えてしまったような気持ちになります。
短くても、本当にいい時間を過ごしました。

 
旧名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所(1922年、名古屋市東区、現名古屋市市政資料館、国の重要文化財)



にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へにほんブログ村

にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へにほんブログ村

参考資料
http://www.city.nagoya.jp/shisei/category/52-7-0-0-0-0-0-0-0-0.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/名古屋市市政資料館





名古屋を訪ねて(1) 歴史的近代建造物を歩く旅

2012年06月20日 | 近代の歴史的建造物

東京と京都、大阪の中間に位置する名古屋は、
今までなかなか歩くチャンスがありませんでしたが、
今回は2泊3日で興味のあるところをじっくりと見て回ることができました。

メインは
夫の祖父が設計したという徳川美術館の見学、
徳川美術館のすぐそばの日本福音ルーテル復活教会を訪ねること、
大正時代の古き良き建築物、名古屋歴史資料館、
国宝、犬山城天守閣、
そして明治村の歴史的建造物を見ることです。

ちょうど土曜日だったので、名古屋の観光ミニバス「メーグル」と
市営バス、地下鉄乗り放題のエコきっぷを600円で買いました。
まずは徳川美術館へと向かいました。エコきっぷを提示すると入場料が1000円に。
200円お得です。



徳川美術館については後日、触れるとして、
正門から出て100mほど北側に進んだ所に
ヴォーリズが設計した日本福音ルーテル復活教会があります。


第二次世界大戦のときに、日本福音ルーテル教会の教会堂は失われましたが、終戦後、教会堂を復活しようと、昭和 28 年(1953)4月に完成しました。
設計は ヴォーリズ設計事務所です。

(ヴォーリズについては、このブログの過去の記事を参照してください)(^O^)

ヴォーリズ(1881~ 1968)は、明治 38 年(1905)に宣教師として来日、
まずは滋賀県立八幡商業で英語を教えていましたが、その後、キリスト教の宣教、
建築 事務所、及び近江兄弟社の設立、近江兄弟社学園の創設もしました。
ヴォーリズは近江八幡を拠点として、戦前、約 1500 件にのぼる設計建築をしました。
その作品は近江八幡を中心に、滋賀、京都、 大阪、兵庫の近畿圏や東京圏、さらに、
遠く北海道から沖縄にまで及んでいます。

下記は日本福音ルーテル復活教会の説明です。

「昭和 28 年に完成した復活教会は、木造平屋建、スレート葺、外壁下部は下見板張り、
上部 はモルタル仕上げとなっている。
教会堂は東西軸に配置されその南側に十字架を頂いた搭屋1 を置く。
搭屋の1階は玄関となっている。
また、切妻屋根の三角形と搭屋の直方体の形態の 対比、
下壁の白と上壁の焦げ茶の対比も外観上の特徴である。」

実はとても質素な教会です。
でも、戦後の人々を包み込むような温かさと親しみを感じさせる教会です。




名古屋の観光名所、徳川美術館のすぐ北側に位置する復活教会。
2012年、文化庁の国登録有形文化財に指定登録されました。
ぜひ、いろいろな人に知ってもらいたい建造物です。
徳川美術館へ行った際には、ちょっとだけ足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

1953(昭和28)年完成
登録有形文化財
愛知県名古屋市東区徳川町2303




にほんブログ村 旅行ブログ 歩く旅へにほんブログ村

にほんブログ村 歴史ブログ 幕末・明治維新へにほんブログ村


復活教会については、名古屋在住の友人も、全く知りませんでした(´・_・`)


参考文献
http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000050/50304/hukkatukyoukai.pdf
http://gipsymania.exblog.jp/5478037/ 日本福音ルーテル復活教会