朝食を病院で済ませ、大事な吐き気止めと抗癌剤のお薬セットを看護師さんに手渡された後、病院まで車で迎えに来てもらった奥様の車で家まで帰りました。
家に帰る、と簡単に言いますが、これも医学・薬学の発展があってのことなのです。
私の飲んでいる抗癌剤はこれまで何度も名前は登場しています”テモダール”というお薬で、アルキル化剤というガン細胞のDNAを傷つけることで増殖を抑制する効果があるもので、経口可能なもの、すなわち、カプセル剤を飲んで服用するものです。
これまでグリちゃん、オリゴちゃんの治療に多く使われてきた抗癌剤(今でも使われています)は、テモダールと同じようにアルキル化剤に分類される”ニドラン”があります。テモダールがカプセル剤なのに対してニドランは注射剤というのは、テモダールの方が患者が気軽に外泊できる一つの理由かも知れません。
注射剤という形であっても、最近は自宅に持ち帰ることの可能な点滴などもありますから外泊はもちろん、通院も可能な時代なのでしょうけど、経口剤はやはり楽です。
別にテモダールの宣伝をしている訳ではないのですが、薬を研究している人間としてよく分かるのですが、一言で経口剤だ、注射剤だと言ってもそう簡単に創れるものではありません。こういう薬を開発してくれた研究者に感謝したい、ということです。