健康長寿の窓口 (タロー8の脳腫瘍闘病記改め)

2009年に乏突起神経膠腫の手術を受け15年が経過したことを機にブログをリニューアル、健康長寿の情報を発信していきます。

外泊中です

2009-07-18 19:50:43 | 日記・エッセイ・コラム

朝食を病院で済ませ、大事な吐き気止めと抗癌剤のお薬セットを看護師さんに手渡された後、病院まで車で迎えに来てもらった奥様の車で家まで帰りました。


家に帰る、と簡単に言いますが、これも医学・薬学の発展があってのことなのです。


私の飲んでいる抗癌剤はこれまで何度も名前は登場しています”テモダール”というお薬で、アルキル化剤というガン細胞のDNAを傷つけることで増殖を抑制する効果があるもので、経口可能なもの、すなわち、カプセル剤を飲んで服用するものです。


これまでグリちゃん、オリゴちゃんの治療に多く使われてきた抗癌剤(今でも使われています)は、テモダールと同じようにアルキル化剤に分類される”ニドラン”があります。テモダールがカプセル剤なのに対してニドランは注射剤というのは、テモダールの方が患者が気軽に外泊できる一つの理由かも知れません。


注射剤という形であっても、最近は自宅に持ち帰ることの可能な点滴などもありますから外泊はもちろん、通院も可能な時代なのでしょうけど、経口剤はやはり楽です。


別にテモダールの宣伝をしている訳ではないのですが、薬を研究している人間としてよく分かるのですが、一言で経口剤だ、注射剤だと言ってもそう簡単に創れるものではありません。こういう薬を開発してくれた研究者に感謝したい、ということです。


人生の奇跡

2009-07-18 19:11:02 | 日記・エッセイ・コラム

宇宙創成を読破しました。とても楽しめました。高校時代に考えていた別の好きな道を経験できた気分です。


また、ビッグバンから150億年という途方もない年月を経て(あまりにも大き過ぎてピンと来ませんが)私達が存在するのだということ、科学の発展の裏には実は科学者同士の人間くさいドラマが関わっているということを教えてくれた本でした。


この壮大な宇宙の歴史に比べれば、人生にくよくよしている時間なんて、あまり意味のないことのないようにも思えてしまいます。


一方で、現在の私が存在することの歴史を宇宙論的に考えてみると、水素原子、ヘリウム原子が創られていく確率、そこからさらにはもっと重い原子が創られ、そして太陽系が創られ、地球という惑星が誕生し、具体的に言えば私たち生命を創っている炭素原子、窒素原子、酸素原子、隣原子、、、、ができる過程と確率、そしてさらに言えば、そこから生命が誕生する可能性(とんでもない低い確率)を考えると、私がこうしてブログを書いていることは、奇跡なのです。奇跡というのは、今述べたような科学的な奇跡に加えて、これまで多くの方々に支えられ、何度も何度も助けられてきたこと(こういうことも奇跡だと思います)、これらをひっくるめて人生の奇跡と言えば良いのでしょうか、そういうものがあるのだな、ということを教えてくれた本でもありました。


だから、その奇跡を大切にしなければならないと思います。がんばって治療していこうと思います。


あらためて、Iさん、ありがとうございました。