龍体力学覚え書き

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アイフォン用ケーブルの落とし物とタヌキ顔の女子高生

2023-03-03 23:58:41 | muse
片手で掴んだカバンの中にもう片方の手を突っ込んで、何かを探りながら歩いてくる女子高生が前方で落とし物をした。

地面に複数落としたモノを回収し、また歩きだしてこちらに向かってくる。

ずっと片手でなおもカバンの中を弄っているもののなかなかお目当ての品を見つけられないようで、すぐ目の前でまたカバンから中身を幾つか落とした。一度立ち止まって中身をしっかり見つける時間ももったいなくて先を急いでいるのだろう。時計はキリのいい数字を5~6分過ぎていたから、彼女待ち合わせに遅刻したな、さては。

筆記用具のケース風のモノ?と何やらもう1点をガバッとしゃがんで拾っている横をこちらは通り過ぎたのだが、すぐ後ろにも何やら白い物体がひとつ地面の上にあるのが目に入った。

彼女、気付くかな?・・・と少し通り過ぎてから念のため振り返ると、お尻の真後ろだった死角ゆえ、気付くことなくそのまま立ち上がって歩きだしていた。

知らんぷりしようかなぁ・・・と思ったものの、すぐ周囲に他の人間はおらず、他の人がその落とし物をフォローしてくれる可能性は殆どなさそうだったので、行き過ぎたのを何歩か戻って白い物体を手にして、「落としましたよ~」と女子高生の方に少し声を張り上げた。

すると、自分の方に声がかかったのを承知してくれたようで即立ち止まった彼女に、きちんと結いてある白いスマホのケーブルを手渡してミッション完了。

歩きながらゴソゴソとカバンの中身を弄って、立て続けに中身を二度も地面に落とすくらいだから、ちょっといい加減なキャラなのかな?・・・と思ったがさにあらず。私物に整理整頓意識を植え付けられている形跡が伺えたそのアイフォン用ケーブルの結い方に親御さんの意識の反映の欠片を感じ、「ありがとうございます」とごく普通に愛想よく微笑んでくれたそのお顔をよく見ると、大原優乃ちゃんのような可愛いタヌキ顔なのに度肝を抜かれた。

令和5年弥生3月3日。

去年の3月初旬にも、卒業式直後とおぼしき女子高生の姿に情緒を感じてここにメモをした記憶があるけれども、それはまさに今回の女子高生が落とし物をしたのとほぼ同じ場所だった。

すると来年か再来年には、またこの同じ場所でもっと女子高生とコミュニケーション深まるイベントが発生したりして?

発生しかけているその「ジンクス」が、絶対に犯罪方面でないことを祈るばかりだが。

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