北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

ベリーの煮方

2009-01-20 | デンマークぐるめ
このようになるまで煮て、片栗粉様の粉を水で溶いていれトロミをつけます。
その後、冷まします。

食べる時にはボールにいれたままでテーブルに出し、各自でとり、クリーム(floede)をかけていただきます。

Floede は、日本のコーヒー用生クリームがちょうど同じような濃度ですので、これをお求め下さい。

冷凍木の実をたっぷりと

2009-01-20 | デンマークぐるめ
Roed groed med Floede は、いちご、ラズベリーなどの木の実を砂糖と一緒に煮て作ります。
冷凍のベリーを、このように贅沢に鍋に押し込んで、水とグラニュー糖を適当に入れて煮ていきます。
生のいちごを使ってもできます。

日本では、冷凍のイチゴやラズベリーを手に入れにくいと思います。
探しましたが、ひとつの店でラズベリーの冷凍をやっと見つけ、別の店でブルベリーの冷凍をやっと見つけ、いちごはまだみつけられておりません。

古いいちごを半額で売っているようなので十分です。
わたしは「598円のあまおう」を200円で買って、大喜び。
この手のいちごは、ちょっと高級なスーパーに行ったほうが発見しやすいことも発見しました。

ginatricot は2年以内に日本上陸

2009-01-19 | デンマーク最新
と、デンばあは予測する。

話題はガラリと変わって、
ちとセンセーショナルな書き出しである、本日は。

実は、これ、こよなく憧れるヘニン・ラーセンの
デザイン監修によるコペンハーゲンのメトロの駅の壁面
(ノアポート)に出現した、ファッション・ブランド
ginatricot の巨大広告である。
エスカレータで降りながら、仰ぎ見るばかりの大きさ。
よーく見ると、左下に男性の光る頭を確認できるが、
この対比からも巨大さを想像していただけると思う。
 おへそのあたりの白いものは、洋服につけられた
 へそだし穴ではなく、駅の監視カメラのために
 開けられた穴なので、悪しからず、、、、

ginatricotは、1997年、スウェーデンのボロスで生まれたブランドで、
ボロスはテキスタイル・デザインで有名な都市だとか、、、

毎週新作を比較的小ロットで出し、売り切っては
次を出すという、最近流行りの「フォースト・ファッション」ブランドだ。
fast fashion とは、文字どおり「速いファッション」であり、
小ロットで、どんどん出していく。在庫リスク回避の早撃ち
とも言えるものであろう。
北欧を中心に、80店舗を展開。

これだけの広告をされると、目にもとまる、気にもとまる、
というもの。
ついでに、広告は壁にとまってる。
なんとなく、デンばあの勘であるが、
H&Mが銀座に出店して、入店するのに数時間かかるという
賑わいよう。
それに、この不況。
2年以内に、日本に上陸する、とみた。

この広告の服は、綿のワンピース。
夏の写真ではなく、昨年末の12月の映像。
「なんで、冬に綿やねん。なんで、冬に半袖やねん」
などと、思うなかれ。

デンマークでは、冬とはいえ、室内は暖房が行き届いて
とても温かい。いわゆるPM暖房で、ほんのり温かい。
冬でも綿の洋服で十分。

そして、この価格。
129クローネといえば、約2000円ではあーりませんか。

お店に行って、この商品を確認してまいりましたが、
赤いスカート部分は、赤字に黒のレース模様のプリント。
シャツ部分が赤いプリントで、スカートが黒という
パターンもあり、さらに、、、、
赤、白、パープル、と色が揃っておりました。

寒いと思えば、カーディガンはおればいいし、
ユニクロの2900円カシミア・セーターをインナーに
着ればいい。
売り子のお姉さんも、さまざまに展開されるこの
洋服を着ていました。

現在、コペンハーゲンには2店を展開。
コペンハーゲンには10月にも行ったのですが、
不覚ながら、昨年末にはじめて発見した次第です。

この安さ、H&Mとはちと違うデザイン・テイスト。
H&Mの人気を当て込んで、さまざまなブランドが
日本に進出してくるでしょうが、このジーナ・トリコットも
2年以内に日本に上陸するのでは?

ちなみに、日本でも通販で買えるようですが、
お値段がかなり高くなっているようで、、、
そんなに、高価なブランドではありません。

ちなみに、こうした北欧ブランド。
生産は、トルコ、インドなど、さまざま。

北欧ブランドを、労働力の安いトルコで作り、日本で売る。
こうしたグローバリゼーション、
あなたはどう思いますか?












シンプル&すっきりな点字ブロック

2009-01-18 | デンマーク建築・まち
さて、この点字ブロック。
コペンハーゲンの横断歩道前の様子です。

地下鉄の階段の「テボ」と同様に、
以上に主張することなく、まち環境に溶け込んでいます。
同時に、非常にシンプルです。
しかも、視覚障害者にとっては非常にわかりやすいのです。

「わかりやすく視覚に訴えるものでないと、
 (とくに弱視の方に)役立たないのでは?」と
思われるかもしれませんが、
行政と研究者が、実際に視覚障害をもった方に
実験してもらって、こうしたコントラストでも
十分であることを、確認しました。

実際に、
視覚障害をもった方は、杖でブロックを確認したり、
足裏で感じて確認されるわけなので、
「視覚障害者にとってわかりやすいとは何か?」
を、実際に視覚障害者にテストしてもらうのが一番、
というわけです。

その結果、
「ライン」の表示は、1本か2本くらいのほうが、
視覚的ノイズが少なくてわかりやすい、、、という
結果を得たようです。

しかも材質は、金属を使っています。
耐久性にすぐれていることは確か。
杖で確かめる際には、硬い質感が分かりやすい
のかもしれません。
また、石道との異なる質感は、
街を共有するみんなに
ある「美しさ」を提供するものになっていないでしょうか。

また、
コペンハーゲン中央駅の視覚障害者用誘導ブロックも、
約1ミリ程度のレリーフが誘導するというもので、
これは、「視覚障害者団体が認めた」(105p)ものであることが
後述の田中先生の本にも書かれています。

そして、「都市景観と視覚障害者への配慮がギリギリの議論で
バランスがとられている」と、この本には書かれています。

日本の点字ブロックは、最近でこそ
落ち着いた色調のものが現れ始めていますが、
まだまだ黄色が主流です。

しかしながら、日本のそれをよく見ていると、
「ライン」と「ドット」がごちゃごちゃで、
却ってわかりにいくのでは?と、懸念されるものが多い。

さてさて、ここで「ライン」と「ドット」についての
ミニ・レクチャー。

「ライン」は「この方向に進め」を意味しますが、
「ドット(てぼ)」は
「アウェアネス・エリア」と言って、
「何か新しいことが始まるので、知って気をつけて!」を
意味するのです。

もちろん「止まれ」も含まれますが、
「曲がる場所だよ」とか
「階段の踊り場だよ」とか
「ドアがあるよ」とか
「次に、階段が始まるよ」などなど、新しい何かのはじまりを
「知ってください!注意して!」と、教えているのです。

だから、「ライン」と「ドット」は、
この写真のように、シンプルに分かりやすく
視覚的ノイズが少ないデザインにしないと
とくに全盲の方には、知覚不能となります。

田中直人先生の「五感を刺激する環境デザイン」には、
先生が、日本の黄色の点字ブロックをデンマークの専門家に
見せた時に次ぎのように言われた、と書かれています。

「確かに充実していて感心するが、街は視覚障害者だけのもの
ではない」(104p)

デンマークにおいては、
「障害者がもっている機能障害disabilityは、
環境の工夫をすればhandicap にはならない。
環境がバリアとなって、彼らの機能障害をhandicap にしているだけ。
だから、環境(アクセシビリティ)整備が、大事なのだ」
と考えます。

「障害者のdisability をhandicap にしてしまうのは
社会の責任。だからこそ、
障害がある人が健常者と同じように生活ができるように
保障するために、さまざまな取り組みを社会保障の一環として
環境を整備する」
これが、ノーマライゼーションの考え方です。

「街は視覚障害者だけのものではない」という
デンマーク専門家の言葉は、
ノーマリゼーションに徹底して取り組んでいるデンマーク
の人だからこそ明言できるのでしょう。
安易な取り組みしかやっていない国の専門家は、
こうした強い発言はできないはず。

視覚障害者にとっての本当の機能を考え、
街の環境も考えた点字ブロック。
の、話でした。








美しい環境としあわせを取り持つ時計

2009-01-16 | デンマーク建築・まち
すみません。
機能のデンマーク地下鉄(METRO)の写真も、
本文と、微妙に、かなり食い違っておりました。

メトロの時計の写真は、これを使おうと思っており、
昨日、間違ったものを使用してしまいました。

地下鉄駅舎の総合監修をしたのは、
ヘニン・ラーセンです。
CBS(コペンハーゲン・ビジネス・スクール)、
最近では、「Operaren (新オペラハウス)」などを
手がけた、83歳現役のおじいちゃんです。

よって、ですね、
時計まで監修したんだなあと、いうことなのです。

この時計、すべての地下鉄の駅舎に使われていますが、
いかにもデンマークらしいシンプルさ美しさに
あふれているではありませんか。

中心の少し上に文字がみえますが、
「あれ?ヘニン・ラーセンがサインを残したのかな?」と
近寄ってみてみましたら
「metro」と書いてありました。

彼のデザインした空間には、この時計が
似合うのでしょう。

そして、、、、、

こうした、美しい空間に身をおき、
きれいと感じる、心地よいと感じる。
その時間を「しあわせ」だとして、大切にする国民性。

culture とnature が共存し、持続していく世界を
作り出しているのだと思います。

昨日、天童荒太の「悼む人」が直木賞を受賞しました。
日経書評で紹介されていたので、買って、読み始めたところ
だったのでびっくりしました。

が、、、、

天童荒太の
「どうしようもない状況に対処していく時に、
作家としての視点・立場は、そんな状況におかれた人を
外側からみるのではなく、内側から見てみたかった。
この時、作家は嘘はつけない。読者はすぐに見破る」
というようなコメントをしていました。

そう、、、

「しあわせ」を軽くあつかってはいけない。

どうしようもない状況に陥った時、
この「しあわせ」に執心して作り上げた環境や時間・空間は
どんな風な意味をもつのかな?
という、ことでした。

もうどうしようもない状況に心が陥った時、
陥り続けている時、
この美しい環境は、人間を力づけてくれたり、
癒してくれたり、、、、そんなことをしてくれるのでは
ないのかなあああ。

とも、思いました。

なんで、「時計」からこんな話になるねん?

ごめん、昨日、直木賞を受賞した天童荒太のコメントを
聞いて、ちょっと、感じたものでっさかいに、、、、

美しいと感じる時間がシアワセなのだ

2009-01-15 | デンマーク最新
今回、デンマーク人が家族を大事にしていること。
普通の生活を大事にしていること。
「しあわせ」と感じる時間・空間を大事にしていること
を、感じました。

そして、「感じる」ことの大切さ、、、、、、

この地下鉄の時計。
この美しいデザインは何だ?

見た時に、本当に美しいと感じます。
その時に、私の心は「しあわせ」を感じているなあ、、、
そんなように感じました。

朝、仕事場に向かうとき、
朝の清れいな空気のなか、雪が少し積もった林の道を歩く。
寒いけど、空気も澄んで、きれいなあ。
そんな風に感じるとき、わたしの心は
たしかに「しあわせ」を感じていました。

「デンマーク人はしあわせであることに熱心な国民だ」
と言った友人がいます。
けだし名言だというより、
今、本当にそうだと思います。

そして、今、「しあわせ」だと感じている、
その時間や空間といったものをなんとなくわかるし、
そんな時間や空間を大切にするからこそ、
町や家、建物のデザインにも、
シンプルな美しさを求めるのだ、
ということが、頭ではなく、身体でわかるような
気がするのです。

そんな折、
私は、お邪魔していたところの学科長クラウスが書いた
「エコロジーの形;持続可能なデザインへの北欧的哲学」
という本を知りました。

ちなみに、この本は絶対オススメ!
新評論から出ている「エコロジーのかたち」2800円。
カラーの写真もたくさん入って、すっごくいい本です。
ゼッタイ価値ある。
「社長、売れるようにと、がんばって安く価格設定してる」ってことが、
○わかり。
デンばあの3200円より、いいぜ。
と、書こうとおもったけど、「いい勝負」。

定額給付金には反対だけど、
支給されたら、真っ先にこの本買おうね!みんな!

実はこの学科長、私がスシを作ったときに日本酒を買ってきて
くれたいいヤツ(男)なのですが、
まあ、そのことは置いておいて、、、

「人間は、nature を壊してculture を作ってきた歴史をもつけれど、
この間に美 というコンセプトを入れることで、
nature を持続可能にするculture が生まれる。
それをやってきたのが、デンマークなのだあああ」
簡単に言えば、そんなストーリーで展開していくのです。

そのことを、子供が3つの大きさの異なるボールで
遊んでいることから考えるのですが、
私が、今回、デンマークで感じた事が
くしくも、きちんと整理されて素敵に書かれているので
感激すると同時に、
統計ひっくり返して論文書いている私だけど、
こういう視点や感性を、とても、とても大切に
していきたい!!!と、思ったのでありました。

また、こうした資質が、アイルランドの
「夢見がちな国民性」に通じるとも思いました。

ローマナイズされなかったデンマーク人。
森にする「トロル」をいまだ信じるデンマーク人。
私たちの計り知れない精神性にもっともっと触れて
みたいと思うのでありました。

そこで、前回の階段のへりの黒いテボなのですが、
これは視覚障害者のために、ここが階段のヘリですよ、
踏み外さないでね、ということをしらせるテボなのです。
たぶん。

日本は黄色の下品なマークが町にあふれており、
実質的に機能していない、つまり障害者本人にとって
分かりにくいものも多いのですが、
(最近は、金属製のものも現れていますが)
この国では、視覚障害者向けのサインも、環境にとって
美しいものでなければならない、というコンセプトで
違和感のないものが工夫されています。

もちろん実地検分で、十分に知覚できることを確かめて
いるようです。

このように、美しい環境へのこだわり、というより執念は、
彼らのしあわせである時間・空間を大切にしたいという願いに
根ざしていて、それがまた、エコロジーにもつながるものである。
ということがわかるのであります。

私は西宮に住んでいますが、
「西宮ガーデンズ」という巨大なショッピングモール(?)が
私の不在中にオープンしました。

クラウスにいわせれば、
明らかに「nature を壊す culture」でありましょう。
ここに、「美」の入り込む余地があるでしょうか?
「しあわせ」の形はどんなものなのでしょうか?

と言いつつ、数回行って、
かなり楽しんでいる「私」って、何?

悩んじゃう。
女、50代にして、大いに悩むのであ-る。

ブログ、お休み状態だったのに、
訪問してくださった方々。
ありがとうございました。
がんばって、続けますね。








なぜ階段へりにテボがあるのだ

2009-01-15 | デンマーク建築・まち
ブログが中断してしまってもうすぐ2ヶ月。
休みグセが付く前に書きぐせをつけようと書いています。

なぜ、書けなかったか?
昨年末、約2ヶ月デンマークにいました。

研究所の客員研究員として研究室をもらって、
(これはうれしい体験でした)
同じにように、自分のテーマで仕事をしていたのですが、
本当に、4時にはほとんどみんな帰ってしまうのです。

そして、4時半ころには決まって掃除のおにいちゃんが来て、
とてもいい笑顔で微笑んでくれるんだけど、
今日もまた「4時半女」になってしまった、、、、、
そんな、敗北感にもにた気持ちに襲われる。

ところで、このおにいちゃんは、
ゴミを集めて、床を掃いて、机まで拭いてくれる。
え?自分でしないの?と、思ってしまったのですが、
日本の研究所はどうなのでしょう。
廊下は掃除してもらえるけれど、
大学などでは、自分の部屋は自分で掃除するのではない
でしょうか?

もとに、戻ります。

3時ころから暗くなり始めますから、
気分的には、「一日が終わる」感じがしまして、
パワーがダウンしてくるようになりました。

「よし、4時、せめて5時には帰って、
掃除のおにいちゃんに微笑まれないないようにしよう!」
そう思ってやっておりますと、
ブログ書くどころではないのです。
帰ると、インターネット接続ないし、、、、
てな感じでした。
以上、いいわけ。

今回のデンマーク生活では、本当にいろいろなことを
感じることができました。
いろいろなことがありました。

そう!!!!
いちばんビックリしたのは、地震があったこと!!
していて、朝6時半、揺さぶりに
起されたのであります。

建築家 ヨーン・ウッゾが亡くなりました。
(シドニーのオペラ・ハウスを設計した建築家)
などなど。
おいおい綴っていこうと思います。

写真とタイトルに関する情報は、次に書きます。