北海道昆虫同好会ブログ

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大雪山山系で攻撃的外来種コウリンタンポポにクモマベニヒカゲが吸蜜 

2016-09-25 17:36:07 | クモマベニヒカゲ
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大雪山山系で攻撃的外来種コウリンタンポポにクモマベニヒカゲが吸蜜 

コウリンタンポポ  Hieracium aurantiacum L. は、草丈40cm前後、ヨーロッパ原産のキク科の帰化植物である。







花の形がタンポポに似ているので紅輪蒲公英(コウリンタンポポ)の和名がついたもよう。




明治の頃に観賞用として日本に持ち込まれたものが野生化したとされる。

北見市でも道端や空き地、道路の吹きつけ法面などに良く生える多年草で、タンポポに似た形状の紅色ないし濃いオレンジ色の花を咲かせ大きな群落を形成する。

北海道全域に広く繁殖して7月から8月にかけて開花する。

岡山県では、よく似た仲間のキバナコウリンタンポポを吹き付け法面に見かけることがあるという。


コウリンタンポポは繁殖力がきわめて強く、今では帰化植物として日本中に定着し、在来植物への影響が強く懸念されている。

しかし、日本では外来種ではあるものの、何故か外来生物法による規制は特に存在しない。

北海道ではブルーリストでA2 ( 防除対策の必要性について検討する外来種 ) に指定されており、実際に生態系に大きな影響を及ぼしている。

しかし北海道各地で大繁殖しているセイタカアワダチソウと同じく、あまりにも広く繁殖しているため駆除などおもいもつかない状況である。


コウリンタンポポは別名エフデタンポポとかエフデギクとも呼ばれる。

全体の姿が絵筆を思わせるからだろうか。かって、おそらく鑑賞用にヨーロッパからアメリカに導入された時には、その美しさを賞賛するかのように「ビーナスの絵筆」と呼ばれたらしい。

しかしこの花のあまりに強い無制限ともいえる繁殖力のため、恐れをなしたようでやがて「悪魔の絵筆」と呼ばれるようになったという。

あろうことか、最近、高山蝶クモマベニヒカゲが大雪山山麓で道路沿いに大繁殖したコウリンタンポポに好んで吸蜜することがわかった。











知らない人が見れば、きれいな花に珍しい蝶が吸蜜している好ましい絵に見えるかもしれない。

ネットマンにしてみればコウリンタンポポだろうが、なんだろうが蝶が好んで飛来して採集しやすければ良しということになるが、なんとも複雑な気持ちになってしまう。





実際、クモマベニヒカゲも、この花に好んで吸蜜するようで、おいしい蜜源として、案外喜んでいるのかもしれませんが…………..。


これも、世の流れなのでしょうか。


  大雪山山麓でコウリンタンポポに吸蜜するクモマベニヒカゲの写真は M氏 撮影。



  先日、北海道能取湖で 野生のシロイルカ と遭遇する貴重な体験をしました。






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