パンダとそらまめ

ヴァイオリン弾きのパンダと環境系法律屋さんのそらまめによる不思議なコラボブログです。
(「初めに」をご一読ください)

2つのヴェニーロ

2006-01-31 23:54:03 | グルメ
ちょくちょくご褒美代わりにヴェニーロのケーキを買って食べているのですが、とうとう本命・超有名なチーズケーキにトライ。  が、うーん、イマイチ今までほどの感動に乏しい。
 ヴェニーロは11th St. bet. 1st & 2ndにお店があることになっていて、どこを調べてもその住所が載っています。今日のチーズケーキはそちらで買いました。ところで実はと言うか、今まで買っていたのは11st. & 1st Ave. にある方のヴェニーロで(ロゴが同じ)、そちらは凄く小さなカウンターにお婆様がお一人で切り盛りしています(いつもまけてくれるけど)。パンダさんとも意見が一致したのですが、そちらの11st&1stの方が圧倒的に美味しい気がします
 いったい二つのお店はどういう関係にあるんでしょうねぇ?

イーストリーとディスカッション・リーダー

2006-01-30 23:59:03 | ロースクール
午前中の講義で、教科書の著者・開発経済学者のWilliam Easterlyが講義に。世銀で長く勤めて今はNYU(の多分経済)でプロフェッサーになっている(後で講義の教授と話したら毎年来てもらっているそう)。彼の主張の内容は有名ブログで詳しく解説(凄い!)されていますが、
 ○ファイナンシャル・ギャップも、
 ○技術革新も、
 ○教育も、
 ○人口抑制も、
 ・・・・・、
成長するかしないかには関係ない、と言ってハロッド・ドーマーだのロストーだのソローだのレスター・ブラウンまでをもなで斬りにする(しかもなかなかの斬れ味)痛快な書で、結局すべてはインセンティブなのさ(♪コシ・ファン・トゥッテとでもいいたくなりますね(直訳するとso do they allらしい))というのが結論になっています。じゃぁどうすりゃいいか、というのは、一応彼も語ってはいますが彼一人の手には余るのでしょうね(切味が鈍くなる)。インセンティブをどう仕組むか、というのは経済学そのものという気もするのでそりゃ仕方ないか。
 んで、今日の講義(というより質疑)ですが、意外だったのは、民主主義と経済成長との(相関)関係に肯定的だったこと。「インセンティブが適切に仕組まれる限り民主主義かどうかは関係ない」という答えを想像していたのですが、民主主義なら政治のブレの範囲が質量とも狭まるとか、財産権の保障はインセンティブ付与に欠かせないとか、上位30国(だったかな)で非民主主義国はシンガポールだけだとか理由付けしていました(簡単には語れないとも言っていましたが)。(米国の)民主主義の輸出が後付の欺瞞に見えるのは米国外では少なくないと思うのですが(私)、あれだけシニカルなイーストリをしてそう言わしめるのですから、まして、もっとピュア(無邪気)な考えの持ち主(含む一部の経済学者)が両者の因果関係までも肯定してしまうのも無理はないかも。
 

 夕方のゼミでは、他の学生のプレゼンについて、ディスカッション・リーダーを務める番で、何をするかと言うと、要するに普段のゼミの先生役をして、議論を取り仕切る、ってことに(先生は一参加者になります)。うーん、正直、効果的な議論を導けた気はしないのですが、そもそも発言を遮ってぐんぐん引っ張るタイプでもなく、まぁ議論の質は一人ではどうしようもない部分もあるのでしょうがないや(スゴイ責任転嫁)^_^;。緊張したわけではないけど、どっと疲れがたまった2時間でした。

Brokeback Mountain

2006-01-29 21:55:45 | 映画
2人とも来週の予習があるのですが、息詰まり解消に、ということで、パンダさんと一緒に映画館へ。ゴールデングローブはじめいろんな賞を受賞して評判のいいブロークバックマウンテンを観てきました。
   
 うーん、観終わった後はそうでもなかったのですが、後からじわじわ感傷が深まっています。というのも、実は英語が聞き取りにくかった 最近映画鑑賞には不自由しなくなっていたのですが、ワイオミング・テキサス訛りの役作りのせいなのか、それとも単にヒース・ロッジャーと相性が悪いのか分かりませんが、よく分からない部分が多かった。しかも、「西部の愛のお話」という半端な予備知識しかなかったので、「ゲイのカウボーイ」の話であるという心積もりさえしていれば、もっと素直に入り込めたなぁと思います。ただ、単純なゲイ映画というのでは決してなくて、美しい“ブロークバックマウンテン”を背景に描かれる何ともいえない葛藤・郷愁、上映後涙を流していた観客が少なくなかったのも(今は)納得。パンダさんはどうでした?

 パンダも当然英語が聞き取れず(英語の敷居が高かった映画でした)でも映像がとてもきれいで、それを見ながら役者さんの表情や声のトーン、少し聞き取れる部分からいろいろと想像を膨らませて見ていましたこの映画には人間模様、生き方(特に自分の土地での生き方)・・・様々なことを考えさせられる奥の深い映画に思えたパンダでありました。しかし山を含め自然の美しさに圧巻撮影場所(カナダらしい)に行って見たいと思った単純パンダでありました 

お久しぶりの

2006-01-28 23:31:18 | 音楽院
パンダです今週は何もかもが初めてで、緊張の1週間でありましたそして久しぶりの学生生活朝も早くたくさんの人に会い、いやはや学生時代の新学期(特に小→高、高→大に上がるときやクラス替えをしたときなど)の気持ちを思い出しましたよ。あのなんともいえない緊張感に疲労その上、ここはNY。クラスのメンバーも様々な国から来てます(ドイツ、スイス、コロンビア、ブラジル、グルジア、台湾、韓国)。改めて多様性を感じ、日本で、日本人だけのクラスで勉強していたパンダは、「井の中の蛙状態だったな~」と感じた1週間ともなりましたまだまだ「パンダの学生生活、楽しくなりそうです」とは正直言い切れませんがこの1週間の充実を続けることができたら・・・何か素敵なに出会える気がします。それを信じて、先を見すぎて焦らず、とにかく毎日を過ごしていこうと思うのでありました。でもやっぱり学校に入ることができて良かったですオーケストラに室内楽、プライベートレッスンに・・・みんなで音楽ができるからそして今はちょっぴりストレスになっている英語もみんなとコミュニケーションがとりたいから、真剣に勉強する本当にいい機会だとも思っているパンダでした。

RADIO

2006-01-27 23:36:31 | 映画
 パンダさん最初の一週間お疲れ様パーティというわけではないのですが、タイムワーナーでめぼしい番組がなかったこともあって、夜にパンダさんがジャケ買いしていたDVDのRADIO(邦題は「僕はラジオ」なんですね)を観ました。
   
 実話でアメフトの話ね、という程度の予備知識しかありませんでしたが、なんてヒューマンな映画なんでしょう 過剰な演出もなく、それでいて味わいがあって、エド・ハリスとキューバ・グッティングJr.の演技も 非常に爽やかな気分になれました

レッジ

2006-01-26 23:59:32 | 環境ネタ
米北東部諸州で地域排出量取引制度(Regional Greenhouse Gas Initiative: RGGI)の立案が進んでいます(RGGIをみんな「レッジ」と言っていた)。ABA(American Bar Association)主催のワークショップが同制度を扱うというので(職場の先輩@DCに教えていただきました、ありがとうございました)、授業がかぶっていたのですが出席。私と同じく留学中のRさんも出席。

この制度、報道された範囲ぐらいのことしか知らなかった(米国内最初の義務的キャップ&トレード排出量取引制度だとか、2009年開始、2015年を安定化、19年までに10%削減を目指す、超党派的に各州が参加云々。)のですが、ちょっと予習と思って昨年12月の各州了解文書(MOU)を眺めてみたり、また今日の話を聞いているといろいろと面白いなと思った点が

○最も特徴的なのは対象を発電施設に限っていること
 この(必然的な)作用としてオフセット(電力セクター外の排出削減をケース・バイ・ケースで認める)を認めていること。オフセットは、削減分の半分になるように、ということで、排出総量の3.3%までしか使えない。
 なんでこんなややこしいことをするかというと、「電力セクター内の排出削減を実現したいから」(NY州担当者)。 なんでぇ~、どこからでも排出が減ればいいんじゃないの、電力に限る必要ないじゃ~んという反論があり得るでしょうが、行政コスト(というより交渉コスト)を考えるとそれなりの妥当性がありそうです。何より米国電力の半分は石炭ですし、「電力セクター内の排出削減を実現したい」というのはとりもなおさず燃料転換(石炭→天然ガス・リニューアブル)を狙っているということでしょう。ちなみに「オフセット」というのは77年のClean Air Act改正(環境基準未達成地域=Non-Attainment Areaの新増設施設にオフセット義務付け)以来馴染みのある考え方なので、実務的にむちゃくちゃということでもありません。

○被規制者にもある程度歓迎する声があったこと
 発電施設を持つエネルギー会社の渉外担当者が話をしたのですが(COP3に出席していたらしく、議長が抜けてすぐに戻ってきたのは異様だったなぁと言っていた)、環境問題は大事、しっかり取り組むが、エネルギーには他にも大事な課題(価格、エネルギー自給、多様性等)があり、環境対応はその中の一つに過ぎない、ってなありきたりの話を一通りした後、最後に、いろんな課題を解決していくための仕組みとして、「率直に言うと、現在可能な仕組みで最も魅力的なもの」と言ってプレゼンを締めくくり。その時のNY州担当者の何とも言えない表情の綻びが2年半の交渉の苦労を物語っていましたね・・・と思ったのですが、よく調べると彼は、エネルギーはエネルギーでも天然ガス会社でした ガス発電所を持っているようで、当該発電所にとっては削減余地が少なく大変なハズですが、手っ取り早い燃料転換として天然ガスの需要は増えるでしょうから、会社全体の利益を考えるとそりゃぁ褒めちぎるのも無理はない。
 実際、とあるローファームの環境部門弁護士がD.C.から電話で会議に参加して、「RGGIは温暖化防止のため象徴的効果しかないのに、ただでさえ高騰しているエネルギー価格がさらに上昇する、こんなことは合法的なのか」云々口を極めて批判していたのですが、彼のローファームのクライアントリストを見るとたくさんの(天然ガス供給をやっていない)電力会社が含まれていました。

○連邦制の壁を突破できるか
 他方で、その弁護士がいうことにも一理ないではなくて、カリフォルニアから北東部諸州その他に広がりつつある自動車燃費規制もそうですが、連邦―州関係がここでも問題になってきます。連邦政府の管轄は憲法上列記されたものに限られ、他は州の管轄というのが原則ですが、もちろん、200年以上前に制定した憲法に「排出量取引」と書いてあるわけがないので、大胆にかいつまむと、以下の
 ・連邦専管
 ・州が定めてもよい
 ・州専管
のどれになるかという法的な疑義が出てきます(霞が関の所管争いで設置法・組織令を吟味するのなんて可愛いもの)。例えば大気汚染防止分野だと、一般的にいうと、連邦法に定めがない限り自由に州法で定めうるということになっています。ただバラバラなことをされてはタマランという被規制側(特に自動車)のロビイングもあって、連邦法ができて、連邦―州の役割はキレイさっぱり明確化されていったのですが、RGGIが現時点でどういう扱いになるかはちょっと考えただけでもややこしいですね。
 まだドラフトさえ出来ていない(allocationやオフセットの詳細も州ごとにこれから詰める)ので、訴訟を起こす段階にさえないのですが(Ripeness)、2009年に本当に開始できるのか予断を許さないと思います。

 上記3点の他にも、手続地獄・硬直化(ossification)の弊が垣間見えたことなど興味惹かれることはたくさんありましたが、今後もウォッチしたいと思います。
※あっ、ちなみに。一回欠席したつもりでいた講義、なんでも教授が急に体調を崩したとかで休講になっていたそうです。うーんラッキーでした

Cosi Fan Tutte

2006-01-26 02:21:36 | 音楽
 落ち着いたわけでは全くないのですが、行って来ました、コシ・ファン・トゥッテ。メトロポリタンオペラの学生25ドルチケット(しかも一階席)をまたもゲット(パンダさんが入手したてのIDで学生席をゲットしてくれていたのでした)。今までは現代ものだったので楽しみ。2人とも授業・ミーティングだ英語・レッスンだで朝から出ずっぱりだったので現場集合。
 感想はぁ・・・(毎回同じ気もしますが)・・・素晴らしい!デュオが多くて、ソロも交えながら変化満載。バカバカしいお話(またコミカルな演出)にスコンと抜けたモーツァルトの調べがまたピッタリ。ああいう屈託のない演奏をするのってとっても難しいハズなのですが。魔笛@ザルツブルグ音楽祭の記憶が甦りました
 問題があるとすれば、演奏が終わったのが23:40だったことですかね^_^; 疲れもあるのでタクシーで帰宅。明日に備えなきゃ。
注)写真はイメージまで(もちろん撮影禁止)

フェードイン

2006-01-24 23:59:04 | ロースクール
パンダさんはさっきまで頑張って英語の予習をして疲れてお休みモードに。この分だととりあえず今週終わるまでパンダさんによるブログ更新は無理ですね^_^; 二人でちょうど半期分入学が違うので、いやでも自分の半期前を思い起こしてしまうのですが、英語に慣れながら徐々にフェードインする、っていうようなのはある意味羨ましく見えます。
 というのも、いきなりのあまりのエンジン全開振りに戸惑った覚えがあったからです。「うまく話せない」という気持ちが特に強かった頃に、質問責め~"What is the fact? What happens here?" "What is the issue? What is the big legal issue?" "What does the statute say? How do you know?" "What did the court hold?" "What is the plausible argument here?" "What is the obvious alternative?" "On what basis did he dissent?" "What is the strong counter-argument?" "Then, what would the majority argue back?" "If you had dissented, what would you say?" "All of the issues stem from this provision. How would you amend the statute?" "Then what would happen?" "Do you think it legitimate?" "Why?" ・・・(エンドレス)~にされるのは、当たると分かっていても結構緊張するものでした。フェードイン?風に馴染むことができれば精神衛生上の負担は少なかっただろうなぁと羨ましく思うのでした

インドの人権保護とライブドア

2006-01-23 23:59:25 | ロースクール
 今夕はたまに書いている必修ゼミで最初のプレゼン&デイスカッションがありました。守秘義務違反にならない程度にしか書けませんが、インドの児童虐待事案(刑事)を扱いました。被害児童の人権も被告人の人権もどちらも重要、どう折り合いをつけるか云々。家に帰ってニュースに触れると、堀江社長逮捕の報道が花盛り。事の真偽は知る由もありませんが、被告人の人権を議論した後だけに、あまりの逮捕の早業ブリ&メディアのバッシング振りを見て、正直「あれ、どっちが発展途上国だったっけ?」と思えてしまいました。

 ゼミのあとみんなで食事をして家に帰ったら結構遅くなってしまいました。今日が最初の英語のクラスだったパンダさんは疲れ(果てて)お休み中。そりゃそうだ、朝8時45分から毎日ビッシリだもの 勉強できるって嬉しいことだけどラクじゃないよねぇ~ 特に慣れるまでが大変だけど、このままゆっくり休んでね

サンデーブランチ@ブルーノート

2006-01-22 22:59:14 | 音楽
Jazzクラブで超有名なブルーノート(実はロースクールのすぐ裏にあります)では、日曜昼にサンデーブランチライブをやっていて、とってもお安くJAZZが聞けます(一人ドリンク・プレート付で20ドル)。今日2人で初めて行ってみました。パンダさん、どうでした?
そうそう、生演奏を聴きながら。とってもいい気分でしたこんな素敵な企画がこのようなお手ごろ価格で楽しめるこれってやっぱりNYの魅力的なところですよね。きっと
はもちろん頑張るのですが、それだけでなくここでしか楽しめないことはしっかり積極的にenjoyしたいものですね、そらまめさん
そうそう。先週はミーティングの準備をしてたら徹夜しちゃったりしたので、息が詰まっちゃってもいけないしね と言いつつ、お家に帰ってからはせっせと明日からの予習に2人で励んでました。まだやらなきゃ