パンダとそらまめ

ヴァイオリン弾きのパンダと環境系法律屋さんのそらまめによる不思議なコラボブログです。
(「初めに」をご一読ください)

TOEFL iBT

2005-10-24 23:28:07 | English一般
昨日パンダさんが話をしていた新TOEFLについてです。日本では2006年5月に導入することに決まったようですが、こちら米国では既に9月から実施されてしまいました。ふむふむと眺めてみましたが、これは大変です
 変更点をあげればきりがないのですが、大まかに言って、
○スピーキング新設(6問)。ストラクチャー廃止。
○リスニング増加(30分→50分)
○ライティング増加(1問→2問)
○インテグレーション問題新設
○スコアレンジが300点満点から120点満点に変更。
○毎日やらなくなった&月1回制限がなくなった
というところでしょうか。
 スピーキングといっても面接ではなく、マイクに向かってしゃべるようです。録音がInternetを通じて採点者へ転送されるようです(ゆえにInternet Based Test=iBT)。従来のライティングのトピック(自分の家であなたの好きな部屋は何かとか、一人で働くのがいいか集団で働くのがいいかetc.)のよう問題を読んでしゃべる問題が2問、文章を読んでその文章についての会話を聴き、しゃべる問題が2問、長めのリスニングの後しゃべる問題が2問という構成です。1問あたり大体2分半ほど話す時間があるようです。このように読む・聴く・話すという能力を統合(インテグレーション)した問題もiBTの特徴だとETS(TOEFL主催団体)は胸を張っています
 リスニングも従来のショートカンバセーション中心のセクションAは廃止になっています。
 ライティングは、従来タイプの問題に加えて、文章を読んで、1-2分の講義を聴いて、書くというインテグレーションものが1問追加になっています。
 ちなみにスコアレンジ換算表は http://ftp.ets.org/pub/toefl/ngt_percentile_information.pdf になります。従来の200点台前半あたりの点数差が広くでるようになっている反面、270以降は10点しか差がつかなくなっています。
 「語学のテスト」という意味では改善なんだろうなぁ(特にリスニングセクションA廃止とインテグレーション問題)と思えるのですが、納得がいかないのが受験日の制限。例えば9月や10月はそもそも月に1回しかなく、11月からは増えはしますがそれでも月4回で、毎日受験できた従来と比べるとその悪化振りは目に余るものがあります。月1回制限がなくなった(ようである)のは朗報ですが、非常に面食らいました 
 
 ただ正直に言わせてもらえば、「なんてすばらしいテストでしょう」とETSが胸を張れば張るほど肩身が狭くなるのは日本人(と韓国人)。CBTも元々実力よりも英語の点がいい日本人対策と聴いていましたが、彼らの目的はここに達成されたという感があります。日本での導入が最も遅くスケジュールされているのはそれなりの圧力でもあったのでしょうか?あるいは日本狙いじゃないというカモフラージュ(・ ・?)TOEFLのスコアは2年間有効なので、留学をお考えの方はCBTのうちにハイスコアを取ってしまうことを受験対策上はお勧めします。