前回「背中との連動」の重要性について書いた。今回は、それに引き続き、「胸を開くこと」という伸合いの基本動作について説明したい。
ここでの論点は、
①大三から会に至る上下の動き(下ろしてくる動き)から、離れに至る伸合いの横の動きに、どのように移行していけばよいか?
②伸合いではどの方向に伸びあえばよいか?
という2点である。
まず①について。結論から言うと「縦から横の動きに移行するのではなく、大三から残身に向かって最短距離で引き分ける」となる。
つまり、縦の動きと横の動きを分離するのではなく、下ろしてくる動きと同時に腕(胸)を開いていく動きを行うということだ。
もう少し詳しく言うと、大三で肩根、肘、手首(特に弓手)の詰合い(張り)を確認し、そこから肩根を中心に、(弓手は手の内が、馬手は肘が)円周を描くように残身まで下ろし、かつ開いていくのである。
したがって、②の結論も明らかである。つまり「的に向けてまっすぐ伸ばすでもなければ、下ろすでもない。真横に開くのでもなく、ただただ残身(すなわち離れ)に向けて、下ろし、開き続ける」ということになる。
ここで大事なことは、大三から以降はどこかの縮まっていた関節を伸ばすようなことは全くなく、ただただ最大の詰合いを保ちつつ、特に肩根を最大限深く詰めあったまま、これを円周の中心とし、残身に至るまで、下ろし、開いていくだけ、ということだ。
そしてもう一つ。前回説明したように、残身は、両肩根、両腕の上腕下筋(二の腕)、そして弓手手の内、馬手の肘、これら(いわゆる五部の詰め)が、背中を通じて一直線につながった状態である。
会では、矢と顔がぶつかるため(頬づけ)、上記の状態に至ることは物理的にできないわけだから、そこで止めるのではなく、背中に一直線のラインが出現するまで、張り伸ばしていくことが肝要である。
このようにして離れを出すと、中心となっている縦の線は微動だにせず、弓手の拳(こぶし)だけが一拳か二拳だけ動き、ピタッととまる。また、馬手も肘がやや後ろ斜め下に開き、拳が両肩の延長線上に飛んでピタッと止まる。
その姿はまさに縦横十文字の規矩(きく:形の意)そのものである。
ここでの論点は、
①大三から会に至る上下の動き(下ろしてくる動き)から、離れに至る伸合いの横の動きに、どのように移行していけばよいか?
②伸合いではどの方向に伸びあえばよいか?
という2点である。
まず①について。結論から言うと「縦から横の動きに移行するのではなく、大三から残身に向かって最短距離で引き分ける」となる。
つまり、縦の動きと横の動きを分離するのではなく、下ろしてくる動きと同時に腕(胸)を開いていく動きを行うということだ。
もう少し詳しく言うと、大三で肩根、肘、手首(特に弓手)の詰合い(張り)を確認し、そこから肩根を中心に、(弓手は手の内が、馬手は肘が)円周を描くように残身まで下ろし、かつ開いていくのである。
したがって、②の結論も明らかである。つまり「的に向けてまっすぐ伸ばすでもなければ、下ろすでもない。真横に開くのでもなく、ただただ残身(すなわち離れ)に向けて、下ろし、開き続ける」ということになる。
ここで大事なことは、大三から以降はどこかの縮まっていた関節を伸ばすようなことは全くなく、ただただ最大の詰合いを保ちつつ、特に肩根を最大限深く詰めあったまま、これを円周の中心とし、残身に至るまで、下ろし、開いていくだけ、ということだ。
そしてもう一つ。前回説明したように、残身は、両肩根、両腕の上腕下筋(二の腕)、そして弓手手の内、馬手の肘、これら(いわゆる五部の詰め)が、背中を通じて一直線につながった状態である。
会では、矢と顔がぶつかるため(頬づけ)、上記の状態に至ることは物理的にできないわけだから、そこで止めるのではなく、背中に一直線のラインが出現するまで、張り伸ばしていくことが肝要である。
このようにして離れを出すと、中心となっている縦の線は微動だにせず、弓手の拳(こぶし)だけが一拳か二拳だけ動き、ピタッととまる。また、馬手も肘がやや後ろ斜め下に開き、拳が両肩の延長線上に飛んでピタッと止まる。
その姿はまさに縦横十文字の規矩(きく:形の意)そのものである。