<シリーズ 1・ > ※「比較表」…案のうち《現行憲法と大きく違う部分》を赤や青で示している。
シリーズ第2回は「前文」について。
・色をみただけで、《自民党案より、「国民の憲法」の方が憲法をより大きく変えようとしている》ことがわかります。
・日本会議の大綱案と「国民の憲法」の考え方はおおよそ同じようです。
ですから、今後の「現行憲法との比較」は、おもに条文化されている「自民党案」「国民の憲法」について行うことにします。
※素人の比較ですから、お気づきの点はぜひコメントで教えてください。
●現代の政治的先進諸国においては、国家が憲法を定める目的は、《自国民(と国際社会)に対して、自国の運営方針を法として明らかに示すこと》と考えます。
(例えば、中共は政治的先進国ではなく、「帝国主義かつ一党独裁体制の後進国」。韓国は政治的先進性を自ら棄てて後進国に戻ろうとしている?国)
ただし、前文の役割については、《法としての本文》とはちがって、その憲法=運営方針についての《根本的・総合的な考え方や理念の説明》だと考えます。
■前文で、共通している(と思う)こと
国民主権。議会制民主主義。/自由主義。基本的人権の尊重。/平和主義。国際協調。・・・
※戦後60年ほどこれでやってきたので、多くの日本国民は違和感をもたれないと思います。
■前文で、2つの案が大きく違うこと
1.他国・国際社会との関係
《「国際社会」は理想的であるから日本はすべて他国を手本にして従う》という現行憲法とちがって、自民案は「~~自ら支え守る」、「国民」案は「~~独立自存の道義国家を目指す」、「国の主権、独立、名誉を守る」としている。
2つの案とも、《(他国を無条件に信頼することはできないのだから)自分の国は自分で守る》という基本方針を明示している。
2.《現行憲法の前文には無いこと》について示している
(1) 天皇(制) <どちらも>
(2)「自然との共生」、「地球の環境を守る」<自民案>
(3) 日本の歴史と国柄=日本とはどのような国であるか <「国民」案>
アメリカによる占領政策を引き継いで現在まで続いている学校教育のなかでは、日本の国柄(=日本文明)について、無視されたり軽視をされたりしていることがとても多い。
「国民の憲法」前文に日本の歴史と国柄についての説明が大きな比重を占めているのは、(それをよく知らない)現代日本人(と国際社会)に向けて、日本そのものを理解してほしいという強い願いがあるからでしょう。
~次回、第1章「天皇」~
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