八尾北医療センター労働組合

藤木 好枝 執行委員長

12・10住民訴訟 決起集会 80名が結集し たたかいの火ぶたを切りました

2017年12月15日 | ともに生きる地域のみんなの団結の拠点をつくろう
 更地化反対!住民訴訟決起集会が、12月10日 午後2時より八尾北医療センター待合室を会場に、80名を結集し勝ち取られました。

 集会では、八尾北労組の藤木好枝委員長が基調を提起しました。八尾北祭り実行委員会などでの学習会や討議を重ねて作った基調報告で、全体がひとつに固まったと感じました。この後、全国水平同盟西郡支部と8家族、八尾北命と健康を守る会、関西合同労組大阪東部支部の決意表明を受け、ただちに太鼓を先頭に地域内を練り歩きました。

 地域の子どもたちも合流し、にぎやかに交流しました。子どもたちがいちばん言いたいことは「戦争反対!」です。92才の島瀬とよ子さん、末光道正院長、全水(京都)東三条・崇仁支部、関西各地の教育労働者や自治体労働者、婦人民主クラブ、労組交流センターなど多くの闘う仲間が次々と発言し、老若男女が共に生きる団結で未来を切り開く住民訴訟へ!総決起の火ぶたを切りました。

 以下、基調提起を全文掲載します。


12・10更地化反対!住民訴訟決起集会 基調提起

                八尾北医療センター労働組合


 私たちは八尾北医療センターつぶしと地域の更地化と闘いぬいて、実際に八尾市の更地化を10年にわたって止めてきました。私たちが地域の主流派だと確信した8月19日の八尾北夏祭りから4ヶ月、戦争の超切迫、そのための民営化・団結破壊と生活破壊に対して、私たちは新たな闘いに打って出る時がきました。

 応能応益家賃の導入による家賃の大幅値上げは、勤労者世帯を住宅から追い出し地域の共同体を奪っていっています。だから多くの人々が応能応益家賃反対に立ち上がりました。あらゆる卑劣な手段で供託者に襲いかかり、泣く泣く闘いの戦列から離れていった膨大な住民がいます。しかし、最後まで絶対反対を貫く森本さんから始まった8家族の闘いはみんなの胸に刻まれ、指定管理者導入に対する怒りの爆発となり、今もふつふつと燃えています。 「3ヶ月家賃滞納で追い出し当たり前」だとか、1ヶ月滞納で督促状と連帯保証人へのおどし、空き屋だらけの住宅、1棟にたった一人での生活、すべての住民を追い出し更地にするなどもう許せない。 八尾北つぶしと、出張所の廃止、保育所の民営化、小中一貫校による桂小学校の廃止、もうがまんできない。 これが西郡の現実です。

 八尾市は、平成28年版行財政改革プランで、八尾市のすべての事業を見直すとして、この事業は「そもそも市民に必要か」と言い、「実施主体は行政でないとだめなのか」と、全面的な指定管理者制度を含む民営化を打ち出しています。これと一体で「職員の働き方や意識を変える仕組み」をつくる、人事評価制度を見直して、評価を給与などに反映すると、労働者をばらばらにする攻撃を開始しています。労働組合をつぶすためです。
 戦争の時代、赤紙を配る自治体の中に労働組合があること、この現実を変える、そのために丸ごと民営化するという支配階級の意思がはっきりあります。 とりわけ、現業ーゴミ収集や水道、下水、そして保育所です。 解放運動とつながっています。 ゴミ収集やバキュームカーなどでの屎尿収集など誰でもできるが、きつい仕事として解放運動と結びついて仕事を勝ちとってきた、あるいは就業証明書が出ない零細企業などで働く母親達が保育所に入れろ、保育所を作れと闘ってきた歴史があります。 どの仕事も住民が生きるために欠かせない大事な仕事です。 労働者は誇りを持って働き、そこに労働者の協働と団結がつくりだされています。 自治体労働運動の核をなすのがこの現業と保育所です。 だから激しい民営化攻撃が全国で始まっています。 そして闘いが開始されています。
 奈良では清掃の非正規労働者の解雇を絶対許さない闘いが執行部との激しい激突の中で闘われています。 このさなかで清掃全面民営化が打ち出され、いよいよ労働運動全体を獲得する情勢を切り開いています。 それは同時に新たな解放運動=非正規職撤廃を正面課題にすえた全国水平同盟を作り出す時です。 闘いの核があるとき、闘いの旗が見えた時、民営化という誇りと団結を奪う攻撃に労働者は必ず決起する存在です。
 
 実際、労働運動と解放運動は一体で闘われてきました。「映像でよみがえる西郡のあゆみ」でも、井上会事件弾劾のたたかいには労働組合の赤旗がひるがえっていました。70年代、安保・沖縄闘争が激しく闘われ政府を追いつめた反動として、労働運動破壊の国鉄分割民営化攻撃と、階級を分断するために狭山事件が国家権力によってデッチ上げられました。さらに解放運動解体の地対協攻撃と応能応益家賃制度の導入が開始されます。あらゆる勢力が身を縮めたり、屈服、手先化する中で、動労千葉だけが真正面からストライキに立ち上がり、国鉄1047名解雇撤回とその支援陣形100万ー主要に自治体と教組をつくりあげ、改憲ができない力関係をつくりだしました。その中で八尾北も民営化絶対反対の労組結成を勝ちとり、全国水平同盟の闘いの旗が立ったのです。
 
この動労千葉を中心にした私たち闘う勢力が、韓国民主労総やアメリカの闘う労働組合と国際的に連帯して戦争を止めてきました。

 2018年-19年、改憲・戦争、民営化・労組破壊との対決から、この社会そのものを変える闘いに立ち上がりましょう。 第2次世界大戦に向かうなかで天皇と治安維持法が全面化し、労働組合は戦争翼賛の旗をふり、労働者の怒りを束ねることができなかった。 今はどうか、天皇の代替わりで「先の大戦を反省」する時代を終わらせ、「国を守れ」「そのために命を投げ出せ」と転換を狙っている。 共謀罪で闘いをつぶそうとしている。しかし、第2次大戦前とは全くちがう。共謀罪弾圧と闘って京大生の仲間2人は完全黙秘・非転向で起訴を粉砕し弾圧前よりたくましくなって全学生を組織する闘いに決起しています。何よりも労働組合をつぶせていない。動労千葉、動労水戸があり、私たち八尾北労組が意気軒昂と闘っています。つぶしたと思っていた解放運動は、全国水平同盟の登場と広がりをガンガン作っています。連合という労働組合のナショナルセンター(幹部は完全に腐っていますが)は、丸ごと戦争賛成・民営化賛成にもっていこうとしたが、労働者の怒りがそれをさせず、分裂・崩壊情勢です。この膨大な労働者の怒りを束ね民営化と対決し、戦争を止める団結を作れるのは私たち八尾北労組と全国水平同盟です。

 再度、民営化について。郵便料金の値上げがあります。新聞報道によれば、郵便事業の全国展開が赤字によって危機になっていると。当たり前でしょう。82円で全国どこでも郵便が配達される。儲けるなんてありえません。生きるために絶対必要なものです。年金をどうして受け取るのか。生き死にを左右するものを民営化して、労働組合をつぶし、労働者は非正規化、「自爆営業」と評価制度、パワハラで病気や生活苦に追いやられている。そして値上げ。介護保険もそう。介護保険料という名前の高額な税金、介護労働者は非正規化と評価制度による低賃金とバラバラ化。全国的な郵便網や交通網、命に関わる医療や介護、上下水道や、教育、保育、これを組合つぶしと資本家達の金もうけのために全部民営化しようとしている。黙って死んで行く者などいません。労働者も住民も必ず闘いに立ち上がる時代、十数年に及ぶ八尾北・西郡の苦闘と勝利の旗が堂々とひるがえる時代の到来です。

 地域の人たちとさらに生きるためのつながりを作りだしていきましょう。八尾市の現業と保育労働者、すべての労働者・労働組合に私たちの闘いと展望をもって入りましょう。すべての怒りと生きる希望を束ねる更地化反対住民訴訟に決起しましょう。