東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

歌舞伎:「壽初春大歌舞伎」

2016年01月24日 09時41分58秒 | 歌舞伎の話

歌舞伎座で「壽初春大歌舞伎」を観た。

歌舞伎座での鑑賞は昨年6月以来で今年初の観劇である。開演30分前に16時に歌舞伎座に到着すると、昼の部が遅れていたのか開場が遅れており、退場するお客さんとこれから入場するお客さんに、歌舞伎座を撮影するお客さんでごった返していた。

今回の席は前から10列目で、幸四郎、玉三郎、染五郎等の表情が肉眼でも十分拝見出来た。「猩々」の舞踊から始まり、「二条城の清正」「吉田屋」「直侍」はそれぞれ人情劇で泣かせ、後半の二幕は花魁との悲恋シリーズとなった。吉田屋の夫妻の対応が実に素晴らしく、「直侍」の雪景色は何とも風情のある雪が歌舞伎座に舞っていた。ストーリーもとても分かり易く、ちょっとだけ歌舞伎通になった気分で歌舞伎座を後にした。

一、猩々(しょうじょう)

◆霊獣が魅せる祝いの舞

中国は揚子のほとり。酒を好物とする猩々が、酒売りのもとに現れ、今日も酒を所望します。猩々はうれしそうに酒を飲むと上機嫌となり、酒の徳を謳いながら舞を舞って見せます。やがて猩々は、いくら飲んでも尽きない酒壷を酒売りに与えると去っていくのでした。水の中に棲む酒好きで無邪気な中国の伝説の霊獣、猩々を巧みに表現した、格調高い華やかな舞踊をご覧いただきます。

二、秀山十種の内 二条城の清正(にじょうじょうのきよまさ)

◆秀頼の成長を見守る清正の心中加藤清正は、豊臣秀吉への恩を忘れず、一子の秀頼に仕えています。豊臣方と徳川方が対立する折、豊臣家の取り潰しをもくろむ徳川家康は、秀頼を二条城に招待します。対処の仕方に頭を悩ませる清正ですが、秀頼は対面を決意。清正は病身を押して二条城へと向かいます。秀頼は、家康が諸大名や大政所を従える中、立派に対応し、清正も毅然とした態度で秀頼を守り抜き、対面を無事済ませます。その帰途の船上で、清正は秀頼の成長を頼もしく見つめ…。清正は剛毅な姿勢と弁舌のたくみさ、そして秀頼への愛情など魅力溢れる人物として丹念に描かれています。秀山十種のひとつである名作をご堪能ください。

二条城大広間の場
淀川御座船の場

三、玩辞楼十二曲の内 廓文章(くるわぶんしょう)

◆男女の恋模様がみどころの上方和事の代表作

大坂新町にある吉田屋に、編笠をかぶり紙衣姿の男が現れます。主人の喜左衛門が対面すると、放蕩の末に勘当されていた藤屋の若旦那伊左衛門であることに気付きます。恋人の夕霧太夫に逢いたい一心の伊左衛門は、喜左衛門夫婦の計らいにより座敷へ迎え入れられます。やがて夕霧が姿を見せますが、二人は痴話喧嘩を始める始末。ようやく仲直りをした二人のもとに、勘当が許されたとの知らせが届き…。上方和事の代表的な作品で、玩辞楼十二曲の内の一つです。初春ならではの華やいだ舞台をお楽しみください。

四、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)

◆江戸情緒あふれる男女の色模様

雪の降り積もった入谷の蕎麦屋。悪事を重ね追われる身の直次郎は、按摩の丈賀に出会います。すると丈賀が、恋仲の三千歳のもとに療治に行くと知り、直次郎はひと目会いたいと忍んでいきます。周囲の目を気にしながら、直次郎は三千歳と束の間の逢瀬を楽しみますが、そこへ捕手が迫り、直次郎は一人落ち延びていきます。
 しんしんと降る雪の中、直次郎と三千歳の色模様、蕎麦屋での風情など随所にみどころのある演目で、清元「忍逢春雪解」は名曲として知られています。

【総武線・新小岩駅 賃貸専門店】有限会社やな瀬不動産

 

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 10年ぶりの日本人 | トップ | 次の事件を待とう »
最新の画像もっと見る

歌舞伎の話」カテゴリの最新記事