山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

環境意識とインドネシアと日本 その1

2009-01-15 | 植物利用
私の住む中津川市や隣の恵那市では、スーパーのレジ袋が有料化され(1枚5円)、買い物袋持参があっという間に定着した。
かくいう私は大人になる前(20年以上前!)からスーパーに袋を持参していたので影響はあまりないが、みんなが袋を持っている様子を見ていると、あたかもずっと昔からそうであったかのようで、何の違和感もないことに驚く。
たった5円であっても、こんなにも世の中を大きく動かすことができることにも驚く。

私がレジ袋をもらわないようにしていた理由は以下のとおりである。
①資源の無駄遣いである
②レジ袋はかっこ悪い(美しくない)し、音もうるさい
③レジ袋をもらうと、レジ袋を始末するという手間が発生するのがいやだし時間と場所の無駄が生じる(レジ袋を片付けたり捨てたり……ゴミも増える)

しかしながら、インドネシアでは、買い物をするたびに黒いペラペラのビニール袋に入れてもらえる(もちろん極力もらわないようにするが)。その袋は非常に弱くちょっと重いものを入れたり引っ張ったりするとすぐ破れてしまい再利用できない場合も多い。
そして、彼らは、その袋を、要らなくなると、ポイっと、道端であろうと川であろうと海であろうと山であろうと、捨ててしまう。

一方で、インドネシアではまだまだ「葉で包む」ことが実践されている。
写真は、小さな屋台のテイクアウト・ランチ。ご飯とおかずをバナナの葉で包んで、竹を細く割った串で端を止めるてある。このときのおかずは、厚揚げの煮物とおでんのゆで卵みたいなもの。
バナナの葉は本当によく使われている。

日本でも昔はビニールなどなかったから、朴葉や竹の皮や経木(マツの薄い板)なんかで包んでいた。風呂敷というゆかしきものもあった。
その後、レジ袋時代を経て、袋持参時代になり、少し昔に戻っているともいえる。
環境意識も文化も、どんどん進むとくるっと回ってもとの位置に戻るような気がする。そうしてビニールを使っているインドネシアの方が、今は前のほうに取り残され、遠いところを歩いている。一方葉で包んでいるインドネシアは、昔のままであるのに、日本がこれから目指す先にある。
日本でも再び葉で包むようになることを私は夢見ている。
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