山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

植生調査

2006-07-07 | 山里
調査地の県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA。でも、単にあまり見つかっていない(知られていない)というだけで、結構いっぱいあるんじゃないかという気がします。
そういうものって多いのでしょうね。

でもこの植物は、本数はたくさんあるのに、花がついているのは少ない。日当たりのよいところでも。

それにしても世の中には実にたくさんの植物があることに、今更ながら驚きます。太古の昔から、名前もなかったころから、いろんな花が思い思いに咲き乱れていたということは少々感動的です。

都会に行くと野生の植物の種類は確実に減ります。
植生がとっても単純です。
多種多様な花が咲き乱れる山里はとってもきれいです。

そういえばちょうどわが中津川ではヤマホタルブクロとヤマオダマキの季節。ササユリなども混じる梅雨の風景は、緑も薄い雨つぶにかすんで、やわらかな色調。私の好きな季節です。

山里の植物の多くは、あぜ道や空き地を刈り込むことによって花開きます。昔からあぜに多いのはチガヤなどイネ科の植物ですが、それらと一緒に刈られてしまっても、ちょうどいい具合に花をつけるものがあります。周りの丈の高い草を刈られることでその植物に陽が当たって生育するものがあります。たとえば、ウメバチソウなどは、草丈の低いものですから、草刈りをしないとほかの植物に覆われて絶えてしまいます。ササユリも同じです。また、その植物自体が刈り込まれることが好きなものがあります。たとえば、センブリやノコンギク。園芸のキクも芽がでてある程度のところで摘芽を繰り返して花をたくさんつけさせます(あまり園芸には詳しくないのですが)。ノコンギクも、刈り込まないところでは、ヒョロヒョロするだけで、あまりたくさんの花をつけないようです。

野山は放っておけば、丈の低い草からススキなどの丈の高い草、そして樹木へと、生育する植物が移り変わっていきます。
絶滅危惧種であろうと、花を咲き続けさせるためには、刈り込むことも必要です。
植物ははれものに触るように扱わなければならないほど弱いものではないと思います。


今日は今週で一番蒸し暑い日でした。
吊り下げ式の蚊取り線香を友にして一日中草の中を歩いています。
植物に触れる時間は至福です。
汗だく、くたくたになって、宿でお風呂に入ると本当に気持ちいい~。
あと1日です。

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