ボクが望んでいるわけではないのに、SNSやネット上にいきなり「お薦めの本」が登場することがあります。ボクの知り合いやフォローしている人が「いいね」を押したり、ボクの検索履歴などからネットが勝手に勧めてくる書籍です。「なんて勝手なことをするんだろう!」って思っていた時期もあったんですが、近頃は「へぇ~おもしろそうな本じゃん?」って図書館に予約したりすることもあります。もっとも図書館で順番が回ってくる頃には、「あれ?なんでボクはこんな本を予約したんだろう?」って思うこともしょうっちゅうあるんですけどね。「老いる」ってイヤね。
今日話題にするこの本も、そんな本の中の1冊です。確か数か月前に、Facebookがボクに勧めた本です。
日本経済新聞社地域報道センターが編集した「データで読む地域再生」です。副題は「『強い県・強い市町村』の秘密を探る」。何ともそそられる題名と副題です。
人口減に負けずに輝く強い自治体はどんな取り組みをしているのか?出生率や人口増減率に始まり、女性登用、農業生産性、災害対応力、道の駅の数、アニメの聖地まで、日経記者がデータ分析により、47都道府県をランキングしたうえで、社会課題解決に成功した県・市町村の成功事例を紹介したデータブックです。
「なるほどなぁ…」と各都道府県や市町村の特徴ある取組に、感心することがたくさんありました。「どぶろく特区」とか「修学旅行誘致」とか「稼ぐ道の駅」とかね。ボク的にはどうしても「新潟県のランキングは?」ってことに注目してしまいましたが、過疎や高齢化を嘆くよりも地域活性化のために新たな発想で一歩を踏み出すことが重要だと思いました。
ところで皆さん。「15歳未満人口」って全国的には過去10年間で11%も減少しているわけですが、この子どもの人口増加率が全国でトップの市町村が新潟県にあるのを知っていますか?
それは岩船郡の粟島浦村です。理由はもちろん「しおかぜ留学」。これは牧場で馬の世話をしながら、親元を離れて小中学校に通う制度です。2013年度に始まったこの制度、2021年には定員20人に対して60人以上の応募者が殺到したそうです。粟島浦村のような「教育課程特例校」によって転入者や移住者が増える例は、全国に少なからずあるようです。
この「データで読む地域再生」には、地方の過疎や高齢化が進む自治体を活性化させるヒントが、たくさんあるように思いました。県庁や市役所や町村役場の職員、県議や市町村会議員の先生方にも、ぜひ読んでほしいです。ボクにも何か協力できることはないかな?