おとといは一人で越生で軽い山歩きをしたが、つれあいがどこか歩きたいというので、今日は厚木にある飯山白山に出かけてみた。
以前に圏央道を利用して相模原市半原にある仏果山に出かけたあと、この付近の地形図を買い込み眺めていて、仏果山、経ヶ岳などがある山脈の南のはずれに白山と書いてあるのを見つけた。
標高わずか284m。山麓に長谷寺(ちょうこくじ)という寺があり、つれあいと歩くには手ごろの感じだ。
そこでネットで調べてみるとこの山の東側の斜面一帯が「飯山白山森林公園」となっており、ハイキングコースも整備されていたので、ここに行ってみることにした。
長谷寺の参道を登って山門の手前を右に入るとそこが森林公園の駐車場。
駐車料金は一日500円。トイレもある。
初めて来たのだし、せっかくだから山門から入ってみた。
山門は、最近建て替えられたらしく壁は真新しいヒノキ材でつくられていたが、柱などは根元をのぞいて昔のものを再利用してあった。
古い寺らしく大きなイヌマキがあった。樹齢400年と伝えられている。
さらにもう一段階段をあがると相模平野が見渡せた。
観音堂。もとは檜皮葺か藁葺きだったものを現代の素材に改装してあるが、落ち着いた感じで違和感がない。
本堂の脇の山の斜面には大きなクスノキがあった。この斜面はうっそうとした原生林だ。
そこから男坂と女坂と二つの道があったが、私たちは当然、女坂をすすんだ。
つれあいは、手術で片肺の4分の1を切除しているので、急坂では息が切れてしまうのだ。
ただし、入り口に「ヤマヒル注意」の看板が!
やっぱりいるのか。この山の並びにある経ヶ岳に行ったとき、登山口に「ヤマヒル注意」の看板と忌避剤のスプレーが設置してあったのだ。
まあ、仕方がない、注意しながら歩くことにした。
ヒメウツギが咲いていた。このあともあちこちで見かけた。
この山の植生は照葉樹と針葉樹がまざった原生林だ。
埼玉の山とは雰囲気が違う。結構太くて立派な木がたくさんある。
しかも地肌が黒々として、雨上がりのようにしっとり湿っている。
いかにもヤマヒルがいそうな感じだ。
谷をのぞき込むと恐竜が出てきそうな雰囲気の原始の森だ。
女坂だけに急なところはなく、山頂から南にのびる稜線へと大きくまわりこんで登ってきた。
でもこの山は、稜線に出ても常緑の照葉樹の森なのでほの暗い道が続く。
でも所々で下界が見渡せた。
つれあいのペースでゆっくり登ってきたので、小1時間で山頂の白山展望台に到着。
相模の国が一望だ。
展望台に上ると大山が間近に見えた。
展望台の下にベンチとテーブルがあったのでそこで昼食休憩。
ここならヤマヒルも寄ってこないだろう。
休んでいると4人連れが登ってきてしばらく休んでいたが、先へと歩いて行った。
白山は三等三角点がある。283.8mだ。
白山を出発して、尾根を桜山まで歩き、そこからくだって森林公園の道を歩いて長谷寺へ戻る予定だ。
イヌシデだろうか下部がうろになりかかった大きな木があった。
少しあるいたところに白山神社がある。
驚いたことにその社殿の前に丸く石組された水たまりがあった。
山頂稜線上なのに。へぇ~すごいね。
傍らには龍のつくりものが置いてあった。
山全体がたっぷりと水分をためこんでいるのだろうか。
ヤマビルにはうれしい環境なのかも。
神社の祠の傍らには、腰かけた姿の石像。顔の部分は補修されているが、足元が高下駄のようなので天狗の像かもしれない。
あいかわらずうっそうとした森の稜線。
桜山に到着。先ほど通って行った4人が休憩していた。
ここからの下りは、斜面は急なのだが、道が大きくジグザグに切ってあるので安心して歩ける。
ここから森林公園の遊歩道をたどっていく。
ルートはいくつかあるようだが、一番上部の道を利用してみた。
形は吊り橋風だが、実際は固定された橋。ロープは飾りだった。
この東屋から少し下がるとトイレもある。
でもそちらには行かずに千寿の森と呼ばれているルートを歩いてみた。
カエデの木がたくさんあって道が明るくなった。
これは、秋11月も下旬のころがいいのかもしれない。
これまでの薄暗い森とは雰囲気ががらっと変わって気持ちがいい。
そして公園が終わって、お寺の敷地に入ったのか、両側にネットがあらわれた。
たぶん鹿よけなのだろう。
無事境内に戻ってきた。
出発点とは反対側の斜面になるのだが、こちらにも大きなクスノキがあった。
全体で2時間あまりだろうか。つれあいにはちょうどいい山歩きとなった。
さて無事に終わったと車にもどって出発。つれあいが靴を脱ごうとするとなんと靴下にヤマビルが!
それほど大きくないのでつぶして駆除。
ところが靴を脱いでみると、なんともう一匹。こちらは足の甲に食いついて大きく膨らんでいた。
やられていたんだぁ。
私も気になったので途中で車を止め、靴と靴下を脱いで点検したが、無事だった。
食いつかれるとしばらく出血が止まらない。
やはりこのあたりは寒い時期に来た方がよさそうだ。
桜山で休んでいた4人は無事だっただろうかとつれあいと話しながら帰路についた。