ヨーロッパ一周編：35日目 カッセル グリム兄弟博物館

●1989年8月15日（火）
　フランクフルト駅から家に電話をする。今回はローマでかけたときより少しだけ長く話ができた気がする。母親はいつものように明るく、娘がはるばる国際電話をしてきたというのに「今日はりんご刈りに行ってきたんだよ」とうれしそうにいった。それはそれでいいのだが、もう少し喜んでくれてもいいのにね。

　フランクフルト駅はとても感じがいい。アニメ「銀河鉄道999」のホームを思い出した。多分こっちが本家本もとだろうに、我ながらおかしな感覚だ。

　お昼に、童話の町カッセルに到着。2泊することにした。なにはさておきまずグリム兄弟博物館に出かけた。ドイツ語の文章は分からなくても、挿し絵でほとんどの物語のタイトルが思い出せた。

　幼いころから1度読んだものは2度読まないたちだが、例外が洋の東西問わずの昔話、民話のたぐいである。挿し絵もよく覚えている。もっとも、おとぎ話というのは挿し絵抜きでは語れないが。

　現在グリム童話は100カ国以上の言葉に訳されているという。また読みたくなり、艦内の売店で日本語版の童話集を買った。
　グリム兄弟博物館の向かいにある新絵画館もとてもよかった。