人狼プレイ目録

人狼物語~月狼国~に関しての記事や、長期人狼をプレイした中で思ったことを纏めてます。

言語化について

2015-11-30 22:18:00 | 考察論
発言には読みやすい発言とそうではない発言があります。
一般受けする発言か否か、と言い換えていいかもしれません。
特殊な用語を使ったり、わかる人にしかわからないような喩えを使った場合、相手は咄嗟に内容を理解できなかったり、脳内で情景を想像するというワンクッションが必要になったりします。

あえて想像させる、あえて特定の相手にのみ伝わりやすい言葉を用いる。
そういったテクニックもありますが、一般的には「多数が読みやすい発言」を書くことを心がけた方がいいでしょう。





人狼において、主に求められるのは「狼を探すこと」です。
周囲に伝える内容も、誰を狼と思うか。どうしてそう感じたか。
そういった部分が大きくなってくるかと思います。

伝わりやすく書くには、必要な内容を過不足なく記載すること。
では、どういった内容があれば考えが伝わりやすいか。

・結論
・根拠、理由
・詳細

一般的にはこの三つは必須とされています。

●結論
自分の考えを端的に纏めたもの。
結論は短く纏めた方が、意志が伝わりやすいです。

●根拠
●詳細
どうしてそう感じたかの理由を提示します。
相手のどの発言からそう感じたのか。
「具体的な箇所」の提示。

どうしてそれが狼視/人視に繋がるのか。
そう感じた思考の説明。
その要素がその判断へと繋がる裏付け部分。

これらをわかりやすく記載することで、説得力は上がると思います。




(例1)
「夜明けの反応から、ジムゾン狼だと思う」

これだけだと発言に具体性が伴っていませんね。


(例1-改)
「ジムゾン狼だと思う。
 襲撃を挟んだ後も、ごく普通に話を続けていたよね。
 でも、彼は襲撃された方の占い師を真と信じていたはず。
 真と思う占い師が噛まれたら、普通少なからずショック受けると思うんだ。

 それがないのは、彼が狼だからじゃない?」


“ジムゾンが狼だと思う”という結論。
“襲撃を挟んだ後の発言”という具体的な箇所の指摘。
“占い師襲撃を見ても平然としていた”“人ならば真と思う相手が襲撃されたらショックを受けるだろう”という推理の詳細。

これらを盛り込むだけで、思考の流れは見えやすくなったかと思います。




また、例文改では結論をまず先に提示して、その後に根拠と詳細を説明。最後にもう一度結論を置いて〆としています。
結論を冒頭に置くことで、内容を読まずとも「どう考えているか」がパッと見で伝わりやすい。
詳細の後にもう一度結論を記載することで、より結論をわかりやすく相手に伝えられます。

主張をどういう順で置くか。
それによってもまた「見やすさ」「主張の伝わりやすさ」は異なってくるのです。




必要に応じて

・前提
・因果関係
・論証、反証
・対処方法
・実行案

これらを添えるといいでしょう。




(例2)
「状況からしてパメラ偽じゃない?」


(例2-改)
「状況考えると、パメラ偽の可能性が上がった気がする。

 昨日までの世論では、パメラが真視されていた。
 狼からしたら、パメラ真なら襲撃したい、邪魔で仕方ないと思うんだけど。

 パメラ襲撃をせず、狩人候補ですらない共有襲撃。
 これ、パメラ真だとすると、随分と悠長な襲撃だと思う。
 狼にとってパメラ怖くない→パメラ偽ってことじゃない?」


これは“前提”(世論がパメラ真視であったこと)を添えたもの。




(例3)
「霊襲入ってる時に占い黒出しとかwま、とりあえずロラしよか」


(例3-改)
「この占い判定は信用できないわー。
 狼が占われて黒出るって時に、呑気に霊襲撃するかね。
 普通に考えたら、占判定隠しに占襲撃しない?

 黒出された側の発言から判断するとして、役職吊り開始しようか」

これは説明を補足して“対処方法”“実行案”を添えたもの。



このように結論の後に根拠と詳細を置くことで、発言を読みやすく&主張が伝わりやすくなります。



・結論は簡潔に纏める
・理由には具体的な根拠を添える
・発言を指摘する際は、どこかわかりやすく(アンカーを用いるか、発言そのものを引用するか)

また、書き終えた後に

・わかりやすい言葉で書かれているか
(難解な単語や言い回し等は使われていないか)
・誰のことを指しているか、すぐに読み込めるか
・結論は一目でわかるか

これらのことをチェックしてみるといいかと思います。





「この人が狼じゃないか」と思っても、漠然とそう感じただけで理由が言語化できないこともあるかと思います。
そういう時は、自分が何に対して違和感を覚えたのか探り当てることが大事です。

1:自分の考える戦略との違い
2:進行案等の異なる主張
3:灰/役職への見方、考察の違い
4:過去に騙された狼との類似
5:発言への反応の仕方

これらの中に当て嵌まるものがないかを探してみましょう。

1と2の場合は、相手がなぜその戦略を主張しているのか。
狼由来でそれを推しているか否か。また、相手の主張に正当性があるか。
自分の意見と相手の意見双方を検討しつつ、「狼が自陣営に有利な案を推している」のか「村人が本気で言っている」のかの見極めが大事となります。
言語化の際は村視点での進行を考え、それとの齟齬を訴えるようになるかと思います。

3に関しては、相手がなぜそのように判断するに至ったか。
思考は曲げられていないか。判断している過程はちゃんと見れるか。
相手の思考の変遷を辿って、「継続して推理を行っているか否か」を確認してみましょう。
また、自身が違うと感じている部分を相手に直接ぶつけてみるのも手です。
評価されている対象への意見とあわせ、思考を追ってそれを言語化してみましょう。

4の場合は、過去に出会った狼の像を説明してみましょう。
狼とはこういうものである。こういう狼に出会ったことがある。
経験則もまた、推理の材料となります。

5に関しては、相手がどうしてそんな反応になっているのか。
そこを突き止めることが大事。
村ゆえにそういう反応になっているのか。それとも狼だからか。
その反応は村人では有り得ないのとなのか。
それらの検証を進めつつ、違和感を感じた具体的な箇所を指摘して言語化しましょう。


時には「対象への感情」が由来のこともあります。
その場合はなるべく冷静になるように心がけつつ、どういった部分からそう感じるのか、自身の感情と向き合ってみましょう。
改善が必要ならば、相手に求めてみるのもいいかと思います。
悪感情の場合は、言語化する際はあまり乱暴な言葉になりすぎないよう、お気を付けください。




それでも見つからないようなら、ここあたりから似たのがないかこっそり探してみてください。





言語化にも、慣れが必要です。
一番確実で唯一絶対の上達方法は「ただひたすら書く」ことでもあります。

レッツ考察!

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質問について

2015-11-21 18:28:04 | コラム
質問には大きくわけて二種類あるんだ。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン。

わかりやすい例で言うと
★今日の朝御飯はパンですか?
これはyes/noで答えられる、いわゆる「クローズドクエスチョン」。

対して
★今日の朝御飯はなんですか?
これは回答が幅広く相手に任されている「オープンクエスチョン」と言われる質問形式。

クローズドクエスチョンと比べ、オープンクエスチョンは「質問回答の範囲が広い」とされている。
どちらを選ぶかは善し悪しでもあるのだが。
相手の喉がなく、かつ「こういうことか否か確認したい」というのであれば、クローズド形式で質問をした方が親切とは言える。
回答に喉を食わないし、喉がなければactで頷くとかでもいける訳だからな。

では、なぜオープンクエスチョンが好んで用いられるかというと
「回答方向性を定めていないが故に、どういった答えが来るかで相手の考えが知れる」からだ。
自由度が高いが故に、相手の思考を読み取る幅が広がる。
これがオープンクエスチョンの利点とも言える。

オープンクエスチョンのデメリを強いて上げるならば、相手が質問を読み取れなかった場合に問答が生じる可能性があること。
質問の意図が相手にダイレクトで伝わりづらいこと。
また、自由度が高い故に説明に割く喉が多くなりやすいこと。

答える側にとっては、「質問への回答しやすさ」だけを考えるならばクローズドの方が断然楽だ。
オープンクエスチョンを投げる際は、「相手に思考をさせ、それを開示させる」という部分は認識しておいた方がいい。


人狼において「質問意図がわからない」とされる中には、これらの使い分けが出来ていなかったり、また質問の内容をちゃんと拾えていなかったり、意図の開示が出来ていない人がまま見受けられる。
より多くの情報量を求めるならばオープンクエスチョンでいいのだが、限定的ないし相手の状況によっては答えやすいクローズドで投げてやることも、また利ではあるんだ。

質問を投げる際に、何が知りたいのか。
どういった情報が欲しいのか。
それをまず考えてみるといい。
漠然とした質問も悪いとは言わんが、それに対してでも相手の思考リソースは割かれるのは覚えておこうな。


オープンクエスチョンを投げた後は、その読み取りもまた一つの鍵となる。
質問回収してないと言われる人は、多分こちらに熱を注いだ方がいいのかな?とも思いつつ。
いわゆる「チャンクダウン」と言われるステップだな。
ここら辺のコツは多分ぐぐった方が早い。


質問の仕方にもそれぞれ利点があり、どちらが良いという訳ではない。
ただ、「漠然とした質問」と言われるということは、おそらくオープン過ぎて質問相手に意図が伝わっていないのだろう。と思う。

自分がどんな材料が欲しいのか。相手の状況はどうであるか。
それを考えて質問を作るのも、また一つ覚えておくといい。



回収が足りないと言われる場合は、その回答を自身の思考開示に繋げること。
うまくかみ砕けない場合は前述のようにチャンクダウン等試みてみること。

質問回答からうまく相手の読み取りにまで繋げられると、今度は逆に「おぉ、なるほど」と思わせることが出来て、自身の評価を上げることにも繋がる。

思考回収からの開示も、また大事な部分でもあり、習熟を要する部分なのかもしれないな。






※悪い質問の例

先ほどの質問で見ると、どちらも「何を答えたらいいのか」はわかりやすいが。

★朝御飯は?
のみの聞き方だと、「食べた/食べない」を答えればいいのか「何を食べたか」答えればいいのか、あるいは「いる/いらない」を答えればいいのかわからないよな。

オープンクエスチョンでも欲しい部分があるならば、「何を欲しているか」をわかりやすくしてあげる方が親切とは思う。



相手の回答がどのように来るかで、興味の方向性を見ることも、オープンクエスチョンの手法の一つではある。
ただし、欲しいものが正しく伝わらずに喉消費させてしまう可能性等もあるっちゃあるので。
ある程度はわかりやすく投げてやった方が親切だな。


質問の意図がわからんというのには、少なからず「相手の喉を消費させている」「訳のわからんことを投げている」と見られている部分があるのではと思う。

聞かれたから答えたのに、スルーされては相手の心象も良くはない。
対話である以上は返答を貰ったならばそれに対して何か一言出すなり、あるいはそこから更に膨らませるなり、何かしらあった方が「相手から見て」の評価は変わってくるとは思うよ。

意図を開示して相手が「なるほど、こんな風に考えてたのか」と納得してくれれば、プラスに働くものでもあるしな。



月狼国雑談村(61村>>4496~)より一部転載。
この後の流れの方が面白かったとかそういうのもあるのですが、一応一般的なコツ部分としてここまで。

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村が拗れた時

2015-11-19 14:24:50 | コラム
村側で意見が拗れている時、村が纏まっていない時
どうやったら村が落ち着くかってーと

・何か軸になるものを作る
・感情的になっている個を落ち着かせる
・対立関係をほぐす
・和ませる
・安心感を抱かせる

等々の対処が考えられる。



・軸になるものを作る

これは生存中ならばまとめの補助でもいい。
議論進行部分で村を纏める。

時間的な呼びかけでもいい。
表に出ていない部分の議論を提示してみるのでもいい。
逆に、妙な方向に走っている論を正常な方向に向けるのでもいい。
流れが把握出来ていない部分に対し、指針を示すのでもいい。
また、村の意見をとりまとめてみるのでもいい。

これのみをやり過ぎると仲裁業ばかりで~と言われたりはするが、村として進行面を安定させようと思えばわりかしあると便利だったりもする。



・感情的になっている個を落ち着かせる

感情はどうしたって表に出てしまうものではあるが、それでも推理にノイズを生じさせることもあれば、他者から見づらくなることもあり。
また、当人にバイアスがかかる可能性もある。

もし誰かが感情面に支配されているならば、一番の対処法は「気分を変えさせる」「寝させる」なんだよな。
時間的にそれが出来ないようならば、「別のことを考えさせる」

たとえば。
AがBに対し感情的になっているとしよう。
その状況であれば、AにはBについてあれこれ纏めさせるよりも、他の観点に思考を向け、そちらの方面で考察を開示できるよう誘導してみるといい。



・対立関係をほぐす

何によって対立が生じているのか。それを当人同士ではなく自分が先に察知できるといいな。
で、その原因となる部分を両者に控えるよう進言する。

感情面、言った言わないなんてのは、ぶっちゃけどうにもならんものなので、両者ともに落ち着かせるのが第一。
互いに黒視がぶつかりあうようならば
・陣営の違いなのか、それとも相性の違いなのか
・相手が人間ならそれは有り得ないことなのか
ここを一度考えさせた上で、一度取り分けるか、あるいは
「自身の感情、自分視点ではなく“他者に伝わるよう”客観的な要素を上げて考察を纏める」ように指示をしてみるといい。

「それじゃわからんから、そいつを黒と思うなら俺にもわかるように客観的に説明してくれ」でいい。
自分視点から離れて客観的な要素を探させる。これもまた一つの手。


もしすれ違いが色々拗れている時は

・争点をハッキリさせる
・それが白黒に繋がる部分か否か
(感情面での拗れであれば、平行線の可能性があり、また狼探しには繋がらない為に触れさせないのが吉)
・他者からはどう見られているか
(客観的な意見を提示してみる)

ここら辺を一度見てみるといい。
狼を探すにあたって意味のない部分で喧嘩してるってんなら、それこそエピでやれでいい。


白黒言い合う中で拗れている場合は、
・相手のどういう主張が納得がいかないか
・相手を結局どう思うか
ここを踏まえた上で、何よりも大事なのはその当人に
「相手が狼で自分を黒塗りしているのか、それとも自分を誤ロックしている村人なのか」を考えさせること。
拗れている部分自体は割とどうでもいい。村にとって有用なのは、その先の判断部分。

もし疑われている側が潰れそうならば、一度言っている側をストップさせた上で思考時間を与えてみること。
また、言われている側が狼の可能性も同時に検証していくことが必要。




狼的な意図から考えてみよう。
AとBが拗れていると仮定して。

AかBいずれかが狼ならば。
「対立関係をほぐす」と、そこから相手の色判断に踏み込むことが大事となってくる。

AとBいずれも村人による衝突ならば、前述のことを意識させつつ。
片方が正しく狼を見つけてロックしている状態ならば、その考察はきっと村にとって役に立つ。
なればこそ、当人の感情や自視点を抑えめにした客観的な説得部分を出させるのは有用になろう。

両方が人に見えたなら、これ幸いとしている狼がいないか目を配ってみるのもまた大事。
熱くなってる当人達はなかなか気付かないものだと思うんで、これは周囲が見てやれるといいな。




以上、月狼国94村「登竜門の館」エピローグ発言より、一部修正の上転載。

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