人狼プレイ目録

人狼物語~月狼国~に関しての記事や、長期人狼をプレイした中で思ったことを纏めてます。

コラム:長期人狼訓練法

2022-04-28 14:35:45 | コラム
自己鍛錬は楽しい。
突然何をと言われそうですが、自分に実力がついていくのは楽しいものです。
短いスパンではなかなか実感は出来ませんが、長い目で見ると努力は確かに実ります。
楽してどうにかするような方法ではありませんが、私が現役の頃によくやっていた内容をいくつか紹介します。

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まずは、村側訓練法。
村側をやっていて一番大事なのって、やはり「誰が狼か見抜く」ことだと思うんですよ。

どんな狼がいるか、狼がどういう行動を取りがちか。
過去ログを読まずとも、自分が参加した村の狼をサンプリングしていくだけでも実例が積み重なります。
やり方は簡単。

1、村に参加する(村側の時が良い)
2、エピローグに入った時、自分の狼予想が正解していたか外れていたかを見る

3-1、正解していた場合
自分が「どうして狼だと思ったか」「どこを狼っぽいと感じたか」を1行で端的に纏めてみる

3-2、外れていた場合
 →村で一番狼を的確に見抜いていた参加者を探す(地上でも見物でもどちらでも)
 →その人が「どうして狼だと思ったか」理由を言語化している部分を抽出する / あるいは、エピローグで直接聞いてみる
 →実際に狼を狼と見抜いた要素を踏まえて、自分なりに1行で纏めてみる

以上。
3-1は「見抜いた部分を端的に言語化し、より鋭さを増すと共に自分に再認識させる」ためのもの。
3-2は「他者が見抜いた要素を自分でかみ砕く」「他者が用いた推理を自分の中に取り込む」ためのもの。
エピローグというのは、学びを得る良い機会です。
どうして見抜けたのか、どこが気になっていたのか直接聞ける。素晴らしい。

共通して「1行で端的に纏めることによって、言語化の練習になる」という副産物もあります。
実はこちらの記事にある人外要素は、全てこの過程で生まれたものだったりします。
参加村の狼を一番的確に言い表している考察を、自分なりに短く纏めたもの。
それを4年くらい全村分書いて纏めておりました。

やっていく中で狼のサンプルが収集できて、かつ狼要素と思う部分を1行で纏める練習も出来る。
参考文献は自分が参加した村のログなので、読み返すのも楽。
的外れな推理などではなく「実際に狼を見抜いた」目線をお借りするので、その村での精度はお墨付き。
その後の村で生かせるかは、ご本人次第。

狼要素のサンプリングと言語化練習を一度に行える練習法です。
人に勧めても誰もやってくれないのですが(……)興味のある方は是非。
1行に纏める練習を積み重ねると、要素を箇条書きにすることも出来るようになるので役に立ちますよ!

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次に、言語化練習法。
ずばり「自分の考察を纏め直してみる」。

チェックする内容は以下。

1、結論は書かれているか
2、(添えられている場合)どこに書かれているか
3、内容は読み取りやすく書かれているか

1:結論が添えられていないと「で、結局どう考えているんだ?」と相手に思われやすい。
考え中なら考え中、経過観察状態ならばそれでも良し。
どういう状態であるか一度出しておくと、今の状況が伝わりやすいでしょう。

2:ただ、結論を書くのも場所が大事。
文中に「~~~なんでゲルトは白いんだよなぁ。」と紛れ込ませても、読み飛ばされやすい。
「文中から拾って読む」よりも、「見てわかる」ように配置するのが一番わかりやすい。

これらを改善するために、

「結論を抜き出し、文の頭に添える」
もしくは
「結論を抜き出し、文の最後に添える」
ように、考察を書き直してみる。

クローン国の一部では「見出し」と呼ばれる機能が使えます。
使うと、1行目の文が太く大きく表示されるというもの。
この見出しを使って発言を纏めるように意識すると、自然と何を1行目に持ってくるかが意識出来るでしょう。
私は「見出し考察練習」と呼んでいます。

月狼国を運営していた頃なら、国の雑談村で独り言を使って練習していいよ~と言っただろうけど、今は言えないな……。
ま、まぁそういう考え方ということで。

3に関しては「自分で読み返す」ことで研鑽を重ねるしかないんですよね。
もし村参加した時の考察ならば「自分の考えが実際に相手に伝わったかどうか」を思い返してみましょう。

「自分の考えを相手に伝える」というのも難しい行為で、相手によってどういう文章が読みやすいかが違ってくるんですよね。
わかりやすさを求める人には、結論を端的にぶつけるのが良い。
具体性を求める人には、詳細な例をあげたり、要素の一つ一つにアンカーを並べるのが良い。
両方を兼ね揃えられるのが、

結論
(空行)
具体的な詳細

という書き方。
結論は一番下でも良いですが、必ず空行を挟むようにしましょう。
空行を入れることで段落が生まれ、結論の書かれた行を認識しやすくなります。

結論を一番上に書くと「発言内容を細かく見ずとも、パッと見た時に結論が目に飛び込んでくる」ので、内容を読まずとも結論が相手に伝わります。
なんか小難しいこと喋ってるけど、とにかくこの人はこう思っているんだな~というのがなんとなーくで読み取ってもらえる。

結論を一番下に書くと、文章の結びとして結論が機能します。
先に説明を置いて「だから私はこう思います」と終わらせる形ですね。
こちらは先に要素を上げてある分、説得力が増す。

自分の好みや発言スタイル、伝えたい相手によって使い分けるとより効果的です。
過去の考察を使って発言練習をして、次以降の発言に繋げていきましょう。

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以上、あくまで私が実際に行っていた練習法であり、必ずしも効果をお約束出来るものではありません。
が、どちらもそれなりに有用なのではないかと自負しております。
なんとなーくで村をいくつも消化している方には、是非一度取り組んでみていただきたい。


え? 狼側の練習法はないのかって?
もちろんありますとも。

狼をやる為に一番役に立つ練習法は、村側をプレイしていて上手い狼に騙されることです。
いや、冗談ではなくこれ本当。
自分が実際に騙されることで、相手のテクニックを実感出来ます。
どういう風に自分が騙されたか、自分が一番身にしみて感じられることでしょう。


一番の教科書は村外の文献ではなく、自分が参加した村そのものです。
村で得た経験が一番の糧となる。
しかも、参加する度に参考文献は増えていく。素晴らしい。
参加した村を振り返ることで、今後に生かしていくこともまた良いものです。

コラム:過去村の思い出

2022-04-08 07:37:31 | コラム
※おじいちゃんが縁側で昔話をしているような記事です。あしからず。





たまに自分が運営している人狼マニュアルbotの発言を眺めながら、過去村のことを思い出すことがあります。
ぐた国のログは今はもう閲覧出来ない状態なので、こんなことならもっと発言ピックアップしておけば良かったなーと今更後悔しております。無念。


この村では、私は聖痕者でまとめをしておりました。
再戦村でネタも多く、楽しい村だったんだよなぁ。
この時は決定をスムーズに行うため、「決まった時間までに希望出しが行えなかった者には、罰ゲーム」をしていました。
罰ゲームといっても、次の日一日語尾になにかつけるとか口調を変えるとかそれくらいのもの。
中盤になると希望出しに間に合った者まで全員ランダムを振って、口調や語尾を決めたりしていた。
楽しいものですよ、突然皆がお嬢様口調で話し始めるの!

ネタを推奨するツイートは、こんなネタに溢れた村から生まれています。



この二つ、確か同じプレイヤーさんの発言。
今ではもうログも確認出来ない状態で中身特定も難しいですし、色々と話させていただきます。(といっても、あくまで村内で出ていた話ですが)

こちらのプレイヤーさん、ツイートにもあるように初心者なんです。
でも、とても初心者とは思えない手強い方だった。
(実は私その村で狼をやっておりました。ええ)
元々娘さんが人狼ゲームを遊んでいて、それでお父さんも興味を持たれたという経緯。
そう、親子で長期人狼を遊んでいるプレイヤーさんなんです。

とても初心者とは思えない切り込みだったのですがそれもそのはず、彼の発言は彼の人生経験に裏打ちされていた。
「人を見る」「人と話す」ことは、なにもゲーム内だけのことではない。
ゲーム自体は初心者でも、彼はこれまでに培った「人を見る目」を活用して狼を探していたんだよなぁ。

先日初心者村を建てた際、初参加のプレイヤーさんが日々推理するための手応えを掴んでいく様子を見ていても思ったのですが。
星狩りの国4村のシュエリちゃん。良い村なので、よければ是非読んでみてください)
このゲーム、強さ弱さは経験数に比例しない。それが面白いところだと思うんです。
初心者だから弱いかと言われれば、そんなことはない。
初心者だって厄介にもなれば、狼を当てられる。

私が狼をやる時は、ある程度場慣れした人よりも自分の感覚を言語化出来ない初心者の方が厄介です。
人狼慣れしている人には、白さを取らせることが出来る。
どう振る舞えば白く取られるか、こちらだってある程度の傾向は見えている。
でも、初心者はそうではない。
経験者が「でも、やっぱこいつ白いよな」と納得してしまうような相手でも、心の中に感じた違和感を持ち続けてくる。

慣れていないから、自分の中にある違和感を上手く言語化出来ない。
白さを取らせることに慣れた側にとっては、そういう相手こそ厄介なんだよなぁ。
「言語化未満の違和感」を持ち続けられること。
慣れた人ほど白いと思ってしまう相手にも、警戒を持てること。
これが私が初心者プレイヤーを侮れない大きな理由だったりします。

初心者であっても、自分の中に人狼ゲーム以外で培った物差しがある。
相手を観察すること。相手をよく知ること。これは何も人狼ゲームだけの話ではない。
ゲーム経験以外にも、強さは潜んでいる。
そんな当たり前のことを実感します。

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真面目に掘り下げると、初心者には慣れたプレイヤーが持つテンプレートが通用しないんですよね。
「こうすれば白く見られる」「こう動けば、こう取ってくれる」
そういった仕込みが効かない。
判断基準は「漠然と感じた違和感」になりやすい。

慣れたプレイヤーさんなら、一度は「こいつ狼かもしれないな……でも、白いしなぁ……」とか「こいつ狼だったらどうしよう……でも、ライン切れてるんだよな……」などと思いながら負けた経験、あると思います。
慣れた判断に頼って、自分の直感を殺してしまう。そんなことは少なくない。

初心者には、こういった「作った白さ」が通用しにくい。
これが一番厄介な点。
判断基準が少ないからこそ、なんとなく感じた違和感を大事にする。
本当に手強いものです。

初心者を侮ることなかれ。痛い目を見るぞ。
と同時に、ゲームの進行に慣れていない人には優しくしてあげてください。
沼に引きずり込んでやろうぜ。



こちらの武器関連のツイート、セットで見ていただければ当時の私の気持ちが伝わるかなと。
(自分の発言なのかいって言われそう。その通りです)

今の私を知る人には、堅実・鈍重と言ってもピンと来ないのだろうなーと思います。
実は今のスタイルは後天的なものでして、元々は一人で黙々と壁打ち考察を投下するタイプだったんですよね。
誰からも相手にされずとも、一人考察を垂れ流す。
そんなスタイルから自分で意識して今の対話型に変えていった過去があります。
おかげで喉使いが酷いことになってますが……それは今も昔もたいして変わらないか。
(ここら辺、自分のスタイルを変えようと模索している光景は瓜1015あたりで見れたりします)

「こんなこと言ってて、結局スタイル変えたんかい」って言われそうですが、今もなんだかんだでベースは重考察型なんですよ。
武器で言うなら、変えたというよりは使える武器を増やしたというべきか。
手に馴染んだ武器は、捨てられるものではない。
使い勝手が良く手に馴染んでいるし、なによりそれが自分にとって一番の個性なんですよね。

先天的な自分も後天的な自分も、どれも自分。
過去の積み重ねの上に立っております。





とまぁこんな感じで、このbot私にとっては今はもう見れない過去村の思い出がいっぱい詰まっています。
皆さんもこういった感じで、ログからお気に入りの語録を残しておくのも良いものですよ。
私は常に意識したいこと、自分が定期的に読み返したい内容を入れております。

重ね重ね、ぐた国の発言もっと拾っておけば良かったー……。
自分の発言ならテキストファイルに書いた分は全て残っていたりはするのですが、やはりログが恋しいものです。

botも長年更新止まってますが、忘れた頃にひょっこり追加しているかもしれません。