人狼プレイ目録

人狼物語~月狼国~に関しての記事や、長期人狼をプレイした中で思ったことを纏めてます。

考察の精度について

2016-08-30 21:55:39 | 考察論
考察の精度を上げるには、といった質問をいただきました。

難しい質問とは思います。
すぐに改善出来る部分ではなく、本来長い時間かけて培われる部分であるからです。



考察を出すにあたり、その判断基準となるのは「当人の経験則」が大きいでしょう。
自分が入村して経験したことや、ログを読んでみかけたことのあること。
それを見る相手に重ね合わせて、判断をする。
それの組み合わせが、考察という形で表に出る。



まず第一に、経験則を多く持つこと。
色んな実例を知ればそれだけ多くのサンプルと目の前の相手を照らし合わせることが出来ます。
こればかりは、各自経験を積むしかない。
とはいえ、参加する村どれも楽しいものと思います。
入村してどの村も楽しんでいる間に、自然と広がっていく部分と思います。



第二に、多角的に判断を行うこと。
一つの要素だけを見て決めてしまえば、それが誤りであった際に気付けない。
それ以外の観点からも見てみることが大事です。



主観のみで判断を行ってしまうと、自分を騙しに来た相手に弱くなったり、自分を疑ってくる相手を人外だと判断してしまったりしがちです。
主観で判断を行う場合は、必ず「客観的な判断」も同時に行ってみるようにしましょう。
これは判断の為だけではなく、説得の為の材料ともなります。

主観的な判断は説得に向きません。
「お前視点ではそうなのだろうな」で全てが終わってしまうからです。
他者に納得させようと思えば、それ以外の材料の提示が必要となる。
主観的な判断で相手の色が見えた場合でも、そこで突っ走らず、まずは再確認の為と説得の材料の為にも客観的な材料を探してみましょう。

その過程で疑問が見えたならば、一度立ち止まって、主観判断は本当に正しいものなのか考えてみること。
これをやるだけで、検証作業と説得材料を集めることの両方が出来る。
客観要素の補足は、是非試していただければと思います。



もう一つの多角的検証方法として、村側視点と狼視点の使い分けというのがあります。

村側視点で「村人ならこうなるだろう」「村人ならこんなことしないはずだ」という観点で判断を行ってしまうと、自分の理想通りに動かない相手を疑ってしまったり、上手な人外に騙されたりする。

村人としてどう動くかは、人それぞれです。
相手の個人要素、性格などを加味せずに判断を行ってしまうと、誤った結果に繋がることも多い。
「村側ならばこうなるだろう」という予想は、そう動かない=だから人外だ と即繋げてしまわないよう、ご注意ください。
そこの差異を解消しようと思えば、相手が動けない要因を探ったり、相手の考えを知っていくこともまた大事と思います。


また、狼は違和感を出さないように振る舞うもの。
ブレの少ないテンプレ的村人行動を取る相手がいるならば、それはむしろ狼の可能性が高いのでは? と私などは考えます。
(その狼が違和感なく振る舞えること、ある程度の経験があることが前提となりますが)


そういった相手をどう判断するかというと、「人外側の観点で相手を見てみる」ことが一番有効かな。と。
狼ならば、どう動くか。騙りならば、どうするか。
そういった観点で「こいつは狼じゃねーな……」と取れる相手を除外していく。
この見方も付け加えてみていただければと思います。


慣れれば慣れるほど、綺麗に立ち回れるものです。
でもそれはスキルでしかなく、当人の狼/非狼に直結するものではない。
相手が人外として立ち回っているかどうか、人外経験から得た経験則を元に考えてみる。

人外の得意な人は、村人をやっても強いという話は時々聞きます。
人外に慣れていれば、こういった見方が自然とできるからでしょうね。




村人視点で違和感を取るやり方も、勿論時に有用でしょう。
ただ、それのみでの判断では、慣れた人外に騙されることもあります。
是非、人外視点での要素取りにも挑戦してみてください。
一つのみの判断ではなく、色んな見方を重ねて相手を見ていくことが、最も確実なやり方となるでしょう。

勿論、多角的に判断するということは、結論出しが遅れたり、判断が鈍ることもあります。
それぞれに結論が割れてしまえば、対象への評価に悩むことにもなるでしょう。
ただ、複数の見方で判断をして、どれもが同じ方向を向いた場合には、それだけ信じられる結果に繋がるとも思います。


注意点として、結論に引きずられてしまわぬようにだけ、覚えておいてください。
結論ありきでバイアスに塗れた思考で判断を行ってしまうと、自分の持つ印象を補強する材料だけを拾う結果になりかねません。

多角的な検証を行う際は、それまでの印象は捨てて、フラットに見ること。
これが一番大事です。