14日(日)隣市のショッピングタウンへ行ってみる。だだっ広い駐車場に3方を囲まれる形で1階建ての様々な店舗が形成されたこの場所はやはり土地が安い地方ならではの構成であろう。
片隅では特設ステージが設けられ演奏が行われていて子供向けの歌やお笑いのパフォーマンスで湧いていた。
適当にあちこち覗いた後、嫁は食材を買いにスーパーに入った。スーパーの中にいても仕方ないのでちび共を連れて目の前のコンサートを冷やかすことにした。周辺の自称ミュージシャン・芸人が15分程度で交替し色々演奏しているようだ。
ステージ上にはハンチングにヘッドフォンマイクでMCをしているおじさんがいた。見ている人は先ほどとは違い悲しい程少なく、何とも気の毒である。折角なのでちび共を連れて座って茶を飲みながら観た。出演者は手話が出来る人らしくそれを使ってMCを行っていた。めくりには『手話シンガー』と書かれていた。
どうもこの人物、歌にも手話を取り入れているらしい。MCが終わり歌い出したのは今公開中のアニメ映画『崖の上のポニョ』の主題歌であった。演奏はカラオケではなく何と本来のCDを流しそれに合わせて自分もヘッドフォンマイクで歌っているというものであった。ちび共は大喜びであったがこれが見ていて凄い。いい年をしたおじさんが、
♪ペータペタ ピョーンピョン
足っていいな かけちゃお!
ニーギニギ ブーンブン
おててはいいな つないじゃお!
と『崖の上のポニョ』の曲に併せ手話をしながらダイナミックに飛び跳ねている。
...こんなパフォーマンスはそうはお目にかかれない。1曲終わった後私は感激のあまり拍手を贈ってしまった。なんでもこの曲は1回歌うと1,000円の使用料をプロダクション側に支払わなければならないとのこと。MCもなかなか楽しい。
しかし、疑問が浮かび上がる。これは一生懸命やっている事実と手話という特殊な事情から素直に笑って楽しんで観ていて良いのかというものである。福祉的な手話を前面に押し出しているモノなら笑ってはいけないような気もする...。
そんなことを考えながら始まった次の曲は彼のデビュー曲とのこと。しかし、これもオリジナルではなく夏川りみの声に併せて『愛よ愛よ(かなよかなよ)』を歌い出した。
そして最後の曲が物凄かった。なんとナオタローモリヤマの特攻曲『さくら』であった。
これが完全に自分の世界に入っているようで目をつぶりながらも先ほどにも増したダイナミックな振りと手話で歌っている。この様相に私はひたすらこみ上げてくるものをおさえ呼吸が出来ず窒息しそうになる程であった。しかし悲しいかな観客はやはり殆どいない。そのため気を許すと時々目を開けるおじさんと目が合いそうになる。一生懸命演っているのに笑っている私の顔を見られるとまずいのか?
笑いを抑える顔を隠しながらのライヴ鑑賞となった。
それにしてもこの人のパフォーマンス力は真面目に凄い。姿が見えないラジオや有線では絶対的に不利であるがテレビやDVDであればそれなりに光るかも知れないと本気で感じたライヴであった。
終了後折角なので声をかけてみた。失礼ながら非常に楽しかった旨を素直に伝えるとかなり喜んでくれ、ちび共には手話を交えて「ありがとう」「また会いましょう」と語ってくれた。なんでも夜勤体制の仕事の合間にこのようなライヴ活動を行っているらしい。本人としては従来の手話ソングとは違いただ単に、手話で歌を表現するのではなく、喜怒哀楽と踊りの要素を取り入れ、歌詞そのものの意味をストレートに表現するボーカル・サインだそうだ。どおりで表現が豊かなはずである。
次の予定は再来月になるそうで是非来て下さいとの事であった。機会があったら冗談抜きでもう一度お会いしたいパフォーマンスである。
余談だがちび共は手でお話し出来るおじさんとのことで尊敬のまなざしを贈っていた。
片隅では特設ステージが設けられ演奏が行われていて子供向けの歌やお笑いのパフォーマンスで湧いていた。
適当にあちこち覗いた後、嫁は食材を買いにスーパーに入った。スーパーの中にいても仕方ないのでちび共を連れて目の前のコンサートを冷やかすことにした。周辺の自称ミュージシャン・芸人が15分程度で交替し色々演奏しているようだ。
ステージ上にはハンチングにヘッドフォンマイクでMCをしているおじさんがいた。見ている人は先ほどとは違い悲しい程少なく、何とも気の毒である。折角なのでちび共を連れて座って茶を飲みながら観た。出演者は手話が出来る人らしくそれを使ってMCを行っていた。めくりには『手話シンガー』と書かれていた。
どうもこの人物、歌にも手話を取り入れているらしい。MCが終わり歌い出したのは今公開中のアニメ映画『崖の上のポニョ』の主題歌であった。演奏はカラオケではなく何と本来のCDを流しそれに合わせて自分もヘッドフォンマイクで歌っているというものであった。ちび共は大喜びであったがこれが見ていて凄い。いい年をしたおじさんが、
♪ペータペタ ピョーンピョン
足っていいな かけちゃお!
ニーギニギ ブーンブン
おててはいいな つないじゃお!
と『崖の上のポニョ』の曲に併せ手話をしながらダイナミックに飛び跳ねている。
...こんなパフォーマンスはそうはお目にかかれない。1曲終わった後私は感激のあまり拍手を贈ってしまった。なんでもこの曲は1回歌うと1,000円の使用料をプロダクション側に支払わなければならないとのこと。MCもなかなか楽しい。
しかし、疑問が浮かび上がる。これは一生懸命やっている事実と手話という特殊な事情から素直に笑って楽しんで観ていて良いのかというものである。福祉的な手話を前面に押し出しているモノなら笑ってはいけないような気もする...。
そんなことを考えながら始まった次の曲は彼のデビュー曲とのこと。しかし、これもオリジナルではなく夏川りみの声に併せて『愛よ愛よ(かなよかなよ)』を歌い出した。
そして最後の曲が物凄かった。なんとナオタローモリヤマの特攻曲『さくら』であった。
これが完全に自分の世界に入っているようで目をつぶりながらも先ほどにも増したダイナミックな振りと手話で歌っている。この様相に私はひたすらこみ上げてくるものをおさえ呼吸が出来ず窒息しそうになる程であった。しかし悲しいかな観客はやはり殆どいない。そのため気を許すと時々目を開けるおじさんと目が合いそうになる。一生懸命演っているのに笑っている私の顔を見られるとまずいのか?
笑いを抑える顔を隠しながらのライヴ鑑賞となった。
それにしてもこの人のパフォーマンス力は真面目に凄い。姿が見えないラジオや有線では絶対的に不利であるがテレビやDVDであればそれなりに光るかも知れないと本気で感じたライヴであった。
終了後折角なので声をかけてみた。失礼ながら非常に楽しかった旨を素直に伝えるとかなり喜んでくれ、ちび共には手話を交えて「ありがとう」「また会いましょう」と語ってくれた。なんでも夜勤体制の仕事の合間にこのようなライヴ活動を行っているらしい。本人としては従来の手話ソングとは違いただ単に、手話で歌を表現するのではなく、喜怒哀楽と踊りの要素を取り入れ、歌詞そのものの意味をストレートに表現するボーカル・サインだそうだ。どおりで表現が豊かなはずである。
次の予定は再来月になるそうで是非来て下さいとの事であった。機会があったら冗談抜きでもう一度お会いしたいパフォーマンスである。
余談だがちび共は手でお話し出来るおじさんとのことで尊敬のまなざしを贈っていた。