先頃の参議院議員選挙で自民党(+公明党の与党)は圧勝した。だが、私としては、それは「自民党にとって良かった」ことには思えない。むしろ、没落への道を準備したように見える。 . . . 本文を読む
日本の軍産核複合体の権力構造は非常に脆そうだ。その一角、原子力発電は崩壊の淵に立てっている。だが、地域独占体制という国家的保護を受けて甘やかされてきた電力会社は、その危機から目を逸らせて、その場しのぎの煙幕を張って、問題解決を怠ろうとしている。 . . . 本文を読む
「ビジネス書」とか経営コンサルティングの教材で教えているマーケティングとか経営戦略の方法は、今、地方や小企業の生き残りとか成長には役に立たなくなっている。なぜか。では、効力を失った方法に代わって、どういう方法が模索されているのか。 . . . 本文を読む
日本は明治維新の頃から、政府や御用学者、御用政治家たちが、欧米の学問や政治、企業経営の方法の上っ面を真似る「輸入学問」「輸入政治」「輸入経営」の旗印を偉そうに振り回してきた。何やらハイカラで耳触りのいいキャッチフレイズやらスローガンを振り回すものほど、そういう用語の奥=背後にある内実や歴史についてはまったくの無理解なのが困りものだ。
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このところ外務省を牛耳ってきた斎藤斎藤大臣が、次期与党総裁=首相候補として名乗りを上げることになった。じつは彼こそが、霜村たちがアトロン薬害事件の最奥の黒幕とにらんで追い落としを狙っていた標的だった。しかし、この報復作戦は、湊教授の事故死、柏木殺害と暴力性を増幅してきていた。ついに国連の国際フォーラムを舞台とするテロにまでエスカレイトした。しかも、斎藤外務大臣は、SATを投入して霜村たちの反乱を暴力的に封じ込めようと画策。黒田も霜村の暴走を止めようと奮闘する。 . . . 本文を読む
テレヴィドラマ〈外交官 黒田康作〉シリーズは、なかなかによくできた作品だ。ドラマが提起する「日本外交の闇」あるいは「日本外交の陥穽」についての問題提起が興味深い。薬害問題と外交とを絡めたミステリーとして巧妙に仕立て上げてある。〈踊る大捜査線〉シリーズでは明朗快活な性格の主人公を演じた織田裕二が、ここでは額に深い皺を刻んだまま苦悩を背負い続ける外交官を演じている。 . . . 本文を読む
民主党政権になっても、自民党以来の政治の無力化・無能化が続いている。要するに、国会とか内閣、永田町や霞が関かいわいの「政治のプロ」たちによる政治=統治が完全に無能力化している事態は、もはや変えようがないということかもしれない。 . . . 本文を読む
ドラマ《新参者》で、加賀恭一郎が提起した問題を受けて、刑事警察の機能・役割に関する考察をおこなう。そののち、堅苦しい話から抜け出して、喜劇タッチの「刑事定年」について瞥見する。 . . . 本文を読む
人情の機微を扱った刑事警察ドラマの考察を続ける。犯罪捜査をつうじて社会状況を描き出すという刑事ドラマの本流は、じつは、こういう人びとの生活のあり方としての人情や人間関係の分析や描写にあるのではないか。最近、私はそう考えるようになった。
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日本では警察による犯罪捜査をめぐるドラマや小説、「刑事警察もの」が、現代社会の状況を観察し描き出すための文芸・芸術ジャンルの1つとなっている。ことに第2次世界戦争後は、謎解き(ミステリ)そのものよりも「社会状況」や「社会変動」を批判的に分析するための手法となってきた。その意味では、一般民衆が近づきやすい「社会学」「社会科学」「社会心理学」の1部門とさえいえるだろう。今回は、人びとの《人情の機微》を描いた作品群を考察する。 . . . 本文を読む
今日、小沢一郎事務所の政治資金管理事件(一審無罪判決)について、検察役弁護士が控訴した。それはともかく、この事件そのものが、日本の政界という業界がいかに庶民の常識とかけ離れた異様な世界であるかを示している。 . . . 本文を読む