goo blog サービス終了のお知らせ 

映画に 乾杯! / 知の彷徨者(さまよいびと)

名作映画に描かれている人物、物語、事件、時代背景などについて思いをめぐらせ、社会史的な視点で考察します。

底の浅い「輸入政治」に奔る維新の会

2012-10-04 14:59:46 | 現代日本社会
 日本は明治維新の頃から、政府や御用学者、御用政治家たちが、欧米の学問や政治、企業経営の方法の上っ面を真似る「輸入学問」「輸入政治」「輸入経営」の旗印を偉そうに振り回してきた。何やらハイカラで耳触りのいいキャッチフレイズやらスローガンを振り回すものほど、そういう用語の奥=背後にある内実や歴史についてはまったくの無理解なのが困りものだ。 . . . 本文を読む

外交の闇に迫る  黒田康作シリーズ その2

2012-08-11 21:18:25 | 現代日本社会
 このところ外務省を牛耳ってきた斎藤斎藤大臣が、次期与党総裁=首相候補として名乗りを上げることになった。じつは彼こそが、霜村たちがアトロン薬害事件の最奥の黒幕とにらんで追い落としを狙っていた標的だった。しかし、この報復作戦は、湊教授の事故死、柏木殺害と暴力性を増幅してきていた。ついに国連の国際フォーラムを舞台とするテロにまでエスカレイトした。しかも、斎藤外務大臣は、SATを投入して霜村たちの反乱を暴力的に封じ込めようと画策。黒田も霜村の暴走を止めようと奮闘する。 . . . 本文を読む

外交の闇に迫る  黒田康作シリーズ

2012-08-01 21:10:34 | 現代日本社会
 テレヴィドラマ〈外交官 黒田康作〉シリーズは、なかなかによくできた作品だ。ドラマが提起する「日本外交の闇」あるいは「日本外交の陥穽」についての問題提起が興味深い。薬害問題と外交とを絡めたミステリーとして巧妙に仕立て上げてある。〈踊る大捜査線〉シリーズでは明朗快活な性格の主人公を演じた織田裕二が、ここでは額に深い皺を刻んだまま苦悩を背負い続ける外交官を演じている。 . . . 本文を読む

日本の刑事(警察)ドラマを観る Ⅱ

2012-05-10 18:03:29 | 現代日本社会
 日本では警察による犯罪捜査をめぐるドラマや小説、「刑事警察もの」が、現代社会の状況を観察し描き出すための文芸・芸術ジャンルの1つとなっている。ことに第2次世界戦争後は、謎解き(ミステリ)そのものよりも「社会状況」や「社会変動」を批判的に分析するための手法となってきた。その意味では、一般民衆が近づきやすい「社会学」「社会科学」「社会心理学」の1部門とさえいえるだろう。今回は、人びとの《人情の機微》を描いた作品群を考察する。 . . . 本文を読む