1924年オリンピック・パリ大会に出場するブリテンティームの2人の陸上選手、ハロルド・エイブラムズとエリク・リデルは、陸上界エリートの古めかしい体質と権威主義に反発し、自分自身の名誉と精神的自由をめざして戦いを挑み、みごと勝利した。彼らが求めたものはなんだったのか、そして、彼らが果敢に挑戦した権威はどんなものだったのか。スポーツと権力・イデオロギーのかかわりを読み解く。 . . . 本文を読む
このブログを書き始めてから4年半になる。5年目になった。映画作品、映像物語を〈社会史的、社会学的視点から考察する〉ことを大まかな課題として。よくもまあ、続いていると思う。そのさい、映像物語やその状況・背景設定を、現存の人類社会の映し鏡として、そこに、さまざまな価値観や人生観、歴史観などの制作者側のフィルターを通して(変形されながら)描かれた人類社会(現在、過去)の姿が描かれているものと考えた。 . . . 本文を読む
はぐれ者(少年少女)たちの冒険の2回目は、落ちこぼれ者たちの大冒険の物語を取り上げる。その名も《グーニーズ》。現代版の『宝島』ともいうべき冒険喜劇(アドヴェンチャー・コメディ)。自ら「落ちこぼれ」を認めている少年少女たちが、17世紀の海賊が隠した財宝を求めた冒険に挑む。 . . . 本文を読む
〈マンデラの名もなき看守〉は、南アフリカ共和国、アパルトヘイト時代に長らく投獄されていたネルスン・マンデラと彼を監視した刑務官のユニークな関係を描いた作品。物語は、マンデラを監視しスパイするはずの刑務官が主人公で、彼の目から見たマンデラの人物像と獄中生活、そしてアパルトヘイトへの刑務官の立場の変化を描いている。 . . . 本文を読む
アルコール依存症の弁護士、フランク・ギャルヴィンは、法廷弁論を避けるように自堕落な生活を送っていた。が、あるきっかけで、有名大病院の医療過誤によって「植物人間」になってしまった女性の妹夫婦がこの病院を相手に起こした訴訟代理人を務めることになった。調査を始めると、病院側の大きな過失を突き止めた。だが、病院側は、高額の報酬で有力法律事務所を雇い、鉄壁の弁護団を組織した。ギャルビンは、おのれの再起更生を賭けて、この勝ち目のない困難な法廷闘争に挑んでいった。 . . . 本文を読む
世界各地の戦乱の地で投入される傭兵たち。シャノンはそのなかでも、高い戦闘能力や指揮能力をを評価される優秀な兵士の1人だ。高い収入の割りには、地味でストイックな生活スタイルを頑なに守っていた。あるとき、巨大な金属採鉱会社グループの投資顧問から、西アフリカの小国の政情偵察を依頼された。その国は、冷酷で傲岸な独裁者が政治と軍を壟断していた。民衆は徹底的に抑圧され、絶望的な貧困と飢餓に苦しんでいた。 . . . 本文を読む
18世紀半ばの南アメリカ。熱帯森林のなかにイエズス会修道士たちとインディオがともに建設した「地上の楽園」が、植民地支配者の残忍な武力攻撃を受けて滅亡した。多くのインディオ(女性も子どもも含めて)殺戮され、集落は焼かれ、生き残った人びとはふたたび密林の奥に姿を隠した。エスパーニャ王権とポルトガル王権、そして現地支配者たちの権力と利権をめぐる政治的取引きの犠牲とされたのだ。 . . . 本文を読む
「魔女の宅急便」から学ぶこと。それは、何かに夢中になること、失敗を恐れずまずは挑戦することのすばらしさ。キキは13歳の少女。けれども、故郷のみんなから祝福されて、魔女修業の旅に出た。独り立ちに向かって飛び立った。若さの特権は「失敗する自由」「壁にぶつかって悩む機会」がたくさんあること。もちろん楽しいことにもたくさん出会える。そうさ、冒険の旅ばんざい! . . . 本文を読む