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映画に 乾杯! / 知の彷徨者(さまよいびと)

名作映画に描かれている人物、物語、事件、時代背景などについて思いをめぐらせ、社会史的な視点で考察します。

ナウシカの世界 その1

2012-11-06 09:25:06 | 地球環境と人類
 アニメ映画「風の谷のナウシカ」の舞台は、環境と生態系がほぼ全面的に破壊され、文明が崩壊してからはるか後の地球。汚染と破壊をなんとか免れてきた「風の谷」は、巨大な戦乱の渦に巻き込まれ、破滅の危機に直面した。  アニメ映画の物語は、原作では、長く苦難に満ちたナウシカの戦いの「ほんの序曲」にしかすぎない部分を組み換えて制作された。ここでは、原作と映画を比較しながら、ナウシカたちが生きる世界のことを考えてみる。   . . . 本文を読む

映画作品 おススメ短信 6

2011-07-14 20:56:49 | 地球環境と人類
 半世紀以上も前の映画作品=古典を観ると、説明過剰の今日の映画(だけでなく小説なども含む)は詰め込む事柄・内容が多すぎて、テーマや本筋がなかなかに読みにくいという欠陥が浮き彫りになる。情報の過多が観客の想像力や自立的学習の機械を妨げているわけだ。見方を変えると、最近の映画作品は膨大な情報集積(デイタベイス)を提供しているのであって、観客が自分の価値観や好みに応じて自主的に物語の大筋を組み立て、背景を理解するような仕組みになっているともいえる。つまりは、リテラシーのチャレンジなのだ。 . . . 本文を読む

ハリウッド版ゴジラ

2010-08-23 21:27:34 | 地球環境と人類
 日本のゴジラ映画と比較されて評判がいま一つだったハリウッド版ゴジラ。だが、先入観を捨てて観てみると、なかなかにすぐれた作品だ。日本の初版ゴジラと通底する問題意識もあるし、リアリティとか物語性についての欧米流の方法論を分析する材料にもなる。 . . . 本文を読む

世界金融の黙示録 編外

2007-10-03 21:50:28 | 地球環境と人類
 金融システムは、将来的利益を先取りすることで、リスクを分散し、産業諸部門への資金(資源)配分のありようを先取りすることで、産業構造の転換を誘導する役割を期待されてきた。だが、それは幻想だった。いまや、危機の演出者、危機の原因を生み出す「パンドラの箱」になってしまった。地球環境の問題への取り組みを誘導する役割を、担うことができるのか。そうでなければ、破局の誘導者になるだろう。 . . . 本文を読む