映画に 乾杯! / 知の彷徨者(さまよいびと)

名作映画に描かれている人物、物語、事件、時代背景などについて思いをめぐらせ、社会史的な視点で考察します。

マルクスの《資本》を読む Ⅱ

2010-06-30 21:22:32 | 世界経済
 マルクスの《資本》の方法論を、これまでとは別の視角から考察する。近代の歴史、近代に特有の社会編成の論理を分析する。テーマは〈物象化〉と〈人格化〉。商品や貨幣の流通が経済的再生産の主要かつ支配的な現象となった時代に人間たちが相互に取り結ぶ社会関係の特殊な論理、人間たちの意識=観念の独特の形態を解剖してみる。 . . . 本文を読む

ダイアモンドの呪縛

2010-06-20 14:52:05 | 現代ヨーロッパ
 この物語は、世界のダイアモンド市場を独占支配するコンツェルンとそれを取り巻く金融界に対する2人の復讐劇である。その1人は、過去に貪欲な保険業者の詐術によって最愛の妻を失った老人。もう1人は、ダイアモンド商社の業務に献身したが裏切られた女性管理職。完全犯罪の謎解きとダイアモンドの世界市場の醜悪さが描かれている。 . . . 本文を読む

世界金融の黙示録 2

2010-06-05 16:41:48 | 世界経済
 次に取り上げる映画作品を検討している。決めるまでの間、最近また深刻な危機に陥り始めたかに見える《世界金融》の状況を眺めることにする。話の内容は、これまでどおり、陰鬱なものとなるだろう。けれども、それが、いま私たちが生きている世界の経済構造の実態なのだ。もっとも、底辺に生きる私には、どうでもいいことなのだが。 . . . 本文を読む