映画に 乾杯! / 知の彷徨者(さまよいびと)

名作映画に描かれている人物、物語、事件、時代背景などについて思いをめぐらせ、社会史的な視点で考察します。

愛する美術品のためなら  老人たちの冷や水

2012-08-22 21:02:29 | 芸術と人間社会
 この映画の邦題は訳がわからない。まあ「老人たちが企んだ悪さ(悪行)」というほどの意味なのかもしれないが。これまでごくまっとうに生きてきたニュウヨーク在住の老人たちが、愛する美術品が手の届かない遠方に売り払われてしまうことに腹を立てて、美術品を盗み出そうと悪戦苦闘するコメディだ。 . . . 本文を読む

外交の闇に迫る  黒田康作シリーズ その2

2012-08-11 21:18:25 | 現代日本社会
 このところ外務省を牛耳ってきた斎藤斎藤大臣が、次期与党総裁=首相候補として名乗りを上げることになった。じつは彼こそが、霜村たちがアトロン薬害事件の最奥の黒幕とにらんで追い落としを狙っていた標的だった。しかし、この報復作戦は、湊教授の事故死、柏木殺害と暴力性を増幅してきていた。ついに国連の国際フォーラムを舞台とするテロにまでエスカレイトした。しかも、斎藤外務大臣は、SATを投入して霜村たちの反乱を暴力的に封じ込めようと画策。黒田も霜村の暴走を止めようと奮闘する。 . . . 本文を読む

2種類のウェブサイト

2012-08-03 20:53:09 | Weblog
 このブログの私の記事は、そもそもブログには向かない内容・スタイルのものだ。だが、気が向いたときに簡単に寄稿・加筆ができるウェブ=メディアとして使ってきた。で、今、過去の記事や今後の記事について、ドメインサイト(いわゆるホームページ)として編集するものとブログとして続けていくものとを区分しなければならない段階にきているようだ。 . . . 本文を読む

外交の闇に迫る  黒田康作シリーズ

2012-08-01 21:10:34 | 現代日本社会
 テレヴィドラマ〈外交官 黒田康作〉シリーズは、なかなかによくできた作品だ。ドラマが提起する「日本外交の闇」あるいは「日本外交の陥穽」についての問題提起が興味深い。薬害問題と外交とを絡めたミステリーとして巧妙に仕立て上げてある。〈踊る大捜査線〉シリーズでは明朗快活な性格の主人公を演じた織田裕二が、ここでは額に深い皺を刻んだまま苦悩を背負い続ける外交官を演じている。 . . . 本文を読む