cottonの山日記

「孤高の人」を読んだのがきっかけでH15年から山にはまっています。

2016_0523飯豊連峰の緑のシャチ

2016-05-25 | 登山


最近,本格的な登山をしていないので,どこか行きたいなぁ~と地図とにらめっこしてたら,「そうだ飯豊に行こう」とテンションが高まったのでありました。
しかし,調べたところ,現在,飯豊の入山拠点となっている飯豊山荘までの道路は,まだ閉鎖中で利用不可とのこと。これは困ったな,どうにかならないかなとヤマレコで情報収集していたら,飯豊山荘のずっと手前にある梅花皮荘(かいらぎそう)から西俣ノ峰に登り,そこから稜線伝いに飯豊の主稜線まで登っている記録があるじゃないですか。これはいい,このコースにしようと決定。ただし,少々問題が・・・。このコース,昭文社の地図には登山道が書いてないのです。冬場に使われるとちっちゃくコメントがあるだけ。これは困ったと考えた末,ダメもとでGPSのマップを確認たら,なんと登山道の記載があるじゃないですか。これで今回のミッションが決まりました。

飯豊連峰は山形県,新潟県,福島県にまたがるでっかい山塊です。飯を豊に盛りつけた様子に似ているからこの名前がついたと聞いたことがあります。私は過去3回登ってますが,地図のないルートで登るのは初めて。いわゆるプチ・バリエーションルートにチャレンジです。

【2016_0523】
3:20 駐車場スタート300m
5:46 西俣ノ峰1023m
6:43 枯松峰1184m
9:50 頼母木平1700m
10:50 地神山頂1850m
●登り7時間30分
11:23 下山スタート
14:53 西俣ノ峰
16:17 駐車場着
●下り4時間54分
    □計 12時間24分

◆東北道福島飯坂ICで高速を降り,そこから梅花皮荘まで下道を100キロ。飯豊は高速からが遠いんですよね。写真は到着した時に撮影した,飯豊をバックにした梅花皮荘。17:50


◆仙人池と裏剱ならぬ,田んぼと飯豊連峰。これまたいいですね(^^)18:01


◆3時20分にヘッデン点けてスタート。すぐに「西俣ノ峰登山口」の看板を発見。3:42


◆登山道は最初からもの凄い急登の連続。これには参りました。約1時間弱登ったところで朝日が昇ってきました。4:33


◆飯豊の山塊が見えてきました。自ずとテンションが上がります。4:40


◆登山道には,沢山の花が咲いていました。イワカガミ,イワウチワ,カタクリ,ショウジョウバカマ,サラサドウダン,白い花,黄色い花・・・・・・5:02


◆登山道に現れた最初の雪渓。5:04


◆まったく関係ありませんが,これが今年3回も採りに行った「コシアブラ」です。ちょっと葉が開きすぎて,タイミングとしては遅すぎですね。このコシアブラの天ぷらは実に美味しい。独特の風味とちょっと苦みがあって,タラの芽より断然美味しいと私は思います。5:08


◆朝日を浴びる飯豊。例年に比べると雪渓がちょっと小さいかな。(こらこら例年は来てないだろう( ̄^ ̄)V)5:13


◆イワウチワの群落。うすいピンクが可愛いですね。5:21


◆北方面は雲海の中。5:45


◆西俣ノ峰1023mに到着。休憩なしで700mを一気に登りました。ここで最初の休憩。5:46


◆ブナの新緑。とても気持ちがいいです。5:49


◆エブリ差岳1636m。200名山です。エブリ差岳の山の由来は,エブリという農耕器具を持ったお爺さんの残雪模様が見えたら「種まき」だということから付いたとされておりますが,私はどれがエブリ爺さんでどれが農耕器具かいまだに分かりません。誰か教えて。6:05


◆新緑と残雪飯豊と青い空。完璧です。6:15


◆本格的な雪渓が現れました。最初はつぼ足で歩いていましたが,シャーベット状の雪が柔らかくて滑るので,12爪アイゼンを装着しました。道は当然分からないのでGPSを見ながら進みます。6:25


◆エブリ差岳。ハクサンイチゲの季節に2回登ってます。6:37


◆エブリ差岳山頂直下のエブリ差小屋は見えますか?6:38


◆枯松峰1184m。6:43


◆左奧が飯豊本山です。ほんと飯豊連峰は大きいですね。6:53


◆最初,石転び沢かなと思ったのですが,もっと左奧だなと訂正。地図で確認すると,どうも「もんど穴の沢」みたい。6:54


◆ミニクラック。雪渓は薄いところがあり,私も2回落ちました。深くなくて良かった。7:32


◆雪・緑・青。最高の登山日和です。さてさて,ここで今回の苦労話。雪渓はGPSを見ながら登ればいいのですが,雪渓が切れたところにあるべき登山道がないのです。GPSは間違いなく登山道を指しているのに・・・。ここのルート,名前すらついていないので,歩く人が少なく廃道に近い状態になってしまったかもです。さてどうしたものか迷ったあげく,GPSルートに従って藪こぎに突入。篠,倒木,雪の重みで寝ている樹木等が私の進行を阻みます。この日は結構暑くて無風のため,私は半袖。腕のあちこちに傷をつくり,それでも進まねばなりません。藪こぎは,エネルギーを消耗するとともに,スピードがめちゃくちゃ落ちます。この藪漕ぎ3カ所はありました。登山道があるっていうことは実に有り難い。そう実感した瞬間でした。7:32


◆主稜線まであとわずかです。頑張れ!!8:58


◆大雪渓。白馬の大雪渓のようにベンガラでルートなど書いてありません。GPSを見ながら方向を定めます。山スキーがやりたくなっちゃいました。9:06


◆飯豊の展望台と言われる「二王子岳1420m」。200名山です。9:49


◆稜線からエブリ差岳方面。9:49


◆海にいるシャチは黒と白ですが,山にいるシャチたちは緑と白の模様が特徴です(^^)10:12


◆いい眺めです。奧は二王子岳。10:12


◆今年は雪が少なく暖かいせいか,もうハクサンイチゲがかなり咲いてました。これにはラッキー。10:10


◆ピントを二王子岳に合わせてみました。私のカメラは一眼レフではないので,こういう写真は難しい。10:17


◆本日の私。10:29


◆7時間30分かけてやっと目標の山,地神山頂1850mに到着。10:50


◆地神山頂から飯豊本山方面。ちなみに左奧の遠い山が飯豊本山。勿論,1回目に踏んでます。10:50


◆緑のシャチが気持ちよさそうに群がってます。10:51


◆ブラボー!! 今日は月曜。飯豊山荘までの道は閉鎖だし,こんなルート登る人はまずいないし,今日は飯豊連峰独り占めです。最高の気分!!10:51


◆約30分休憩して,稜線を戻ります。あとは来た道をひたすら戻るだけ。3回の藪漕ぎがまた私を待ってました(T_T)11:25


◆最後に緑のシャチじゃなく「熊」を貼っておきます。これはヒグマでしょうか,ツキノワグマでしょうか?ある方はマレーグマだとおっしゃっていました。ほんと?11:35


【感想】
飯豊は本当に素晴らしい山です。登る季節は残雪が残り緑のシャチたちがいっぱいいる時。今回,プチ・バリエーションルートでチャレンジしましたが,藪漕ぎ3回には参ったものの,素晴らしいルートであることを再認識しました。地図に登山道が書いてないという点がいいですね。それにしても,GPSには大変お世話になりました。これが無ければ今回のミッションは失敗だったことでしょう。昔の人は偉いです。こんな器械持たずに登ったのだから。このルート,また訪れたいと思います。飯豊登るなら,やっぱり,緑のシャチたちがいっぱいいるこの季節がイイデ~(^_^)v


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