猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

吉例秋の秩父萩平歌舞伎公演

2011年10月24日 01時12分07秒 | 調査・研究・紀行

10月23日(日)、前日の雨も上がり、日の光ものぞく好天となったが、思った以上に蒸し暑い中、久しぶりに秩父に足を運んだ。在勤中は毎週ゴルフに通った東都秩父CCのすぐ近くに萩平の農村舞台がある。写真のように大変素晴らしい由緒ある舞台で、回り舞台もある。ここで、秩父正和会が絵本太功記十段目を演じた。光秀役の三代目関竹寿郎さんと、十次郎役の栗原寿起さんは実の親子。竹寿郎さんの名演技に舌を巻きつつも、子供の演技に、内心気が気でなかろうと、妙なことに気をまわしつつ、久しぶりの太十を満喫した。秩父の演出は、狭い屋台で演じるため足の動きが少ないが、手の表現が素晴らしく大きく見応えがある。一歩だけなのに大きく動くように感じるのである。正和会の中でも、竹寿郎さんの演技は群を抜いて素晴らしい。ゆったりとしていて間延びせず、どっしりと大きい。かといって鈍い訳でもない。しっくりと間がいいし、目線や眉の動きひとつひとつに細心の注意を払っている。発声も絶品で、この調子を菅生の面々にも身に付けてもらいたいものだ。光秀が目に焼き付いた一幕であった。写真は、特に菅生の所作と違うので、参考にすべき部分である。

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