断章、特に経済的なテーマ

暇つぶしに、徒然思うこと。
あと、書き癖をつけようということで。
とりあえず、日銀で公表されている資料を題材に。

The Development and reform of the modern international monetary system の話(1)

2016-02-14 21:13:26 | MMT & SFC
レイのミンスキー本の話は、一時中断。随時継続。気長にね。
(気乗りしないわけじゃないんだが、
簡単に書かれている箇所なんかも、ちょっと調べてみると
難しいな。。。。)


今回はMMTの国際貨幣システムに関する話題。というか、
また、粗訳でもやってみようかな、と。

これまでも何回か書いたけれど、
MMTの議論を見ていて個人的にとくに弱いと思っているのが
外国為替を扱った問題だ。
レイWray はゴドリーGodley がMMTに賛同しなかったのは、
結局のところ、外国為替について共通の見解に達しなかったからだ
というようなことを書いている。しかし、
これまでのところ、おいらが見た感じではMMTer が外国為替や国際通貨体制について
まとまった言及をしているものというものが目につかない。
個別的な議論であれば、例えば、Wray の「ユーロはサバイバルできるか」というような
タイトルのワーキングペーパーを読んだことはあるが、
一般的・包括的な内容のものはどうも記憶にない。誰も書いていない、ということは
ないと思うので、多分、よく探せば出てくるんだろうけれど。。。

そんな中で、今回から何回かに分けて粗訳しようと思っているのが
レイの、かなり古い論文で、
"The Development and reform of the modern international monetary system"。
これは
Foundations of International Economics; Post Keynesian Perspective
Edited by Johan Deprez and John T. Harvey, 1999
というかなり昔の書物の中に、所載されているものである。本書の第三部
International money and exchange rate
の2つ目の論文(第7章)である。

ただしこの論文、読んでみると、いささか肩透かしを食わされる感がある。
大体、論文の半分以上は、必ずしも国際貨幣問題には直結しない
「ポストケインズ派の」貨幣観・貨幣史観および「正統派(オーソドキシー)経済学」の
貨幣観批判に割かれており(この批判自体は、同時期に書かれた他の
論文やワーキングペーパーと同じ内容)、
なんだか外国為替の問題はいつ出てくるのか、
という感じである。また、その外国為替についての説明の仕方も
今日とはやや異なる印象を与えるもので、
まあ、これをMMTの貨幣理論と銘打って紹介するのも
ややためらわれる、というのも事実。さらに言えば、MMTの特徴ともいうべき内国通貨を扱う場合の
実務理論と実務的プロセスとを重視する姿勢が、ここでは希薄に感じられる点も
大いに気にかかる。

ただ他方で、まあ、国際貨幣関係についてあれこれ考えなければ
MMT(本論文の中では「ポスト・ケインジアンの」とされているが。。。)の考え方を
うまくまとめた論考ということになるので、今回粗訳をやってみよう、
と思いついた次第。1999年といえばタイバーツ危機の記憶も冷めやらぬころで、
ITバブルの崩壊が迫りつつある時期。ユーロはまだ下層通貨によるトライアル段階で稼働してはおらず、
現在とはだいぶ異なった歴史的背景の状況で書かれたものである。
また、これが書かれた後、主流派経済学にも大きな変化があった。今日読みなおすと
批判もやや古い感じがするが、まあ、そういうことも含めて
楽しんでもらえたら、という感じ。

※2020年1月11追記
いかに素人の学習用疎訳とはいえ、出版物に載っていたものを勝手に訳して
まるまる掲載していたのではまずかろうということで、
以下、削除します。
なお、学習のために利用したいというご希望があれば
ツイッターで連絡くだされば、あくまで学習用ということで
提供いたします。





…中途半端なところだが、首と肩が痛くなってしまったので
今日はここまで。。。。どうも、眼鏡があってないんだよな。。。






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