今日、県庁の障害福祉課との話し合いに参加してきた。
疲れた。
県の障害福祉課で仕事をしている責任ある人たちは、
この社会での、障害児者の生活の現実を、歴史を、
どれくらい知っているのかが、素朴な疑問だった。
その人たちが、障害者の差別をなくすための「条例」を
作る担当者だというのだが、
多分、以下の10の理由の一つさえ、
実感として分かっていないんじゃないかと思ってしまう。
国が特別支援教育を進めているから、というが、
ハンセン病のこと一つとっても、
国が100年近く間違ったままで差別を続けると
いうことがあることは明らかではないか。
インクルージョンを求める10の理由
≪人権に関わる理由≫
1. すべての子どもが共に学ぶ権利を持っている。
2.子どもは障害ないし学習困難を理由とする排除や追い出しによって、
価値のない存在とされたり、差別されたりしてはならない。
3.自らを特別学校の生き残りと見なしている障害者は、
分離が終わることを現に要求しつつある。
4.教育のためだとして子どもたちを分けることの正当な理由は存在しない。
子どもはみんなの一員であり、誰に対しても利益をもたらす。
だから子どもの間に防護壁が設けられる必要はない。
≪望ましい教育に関する理由≫
5.研究調査によれば、学習の面でも社会的な面でも、
統合教育の方が望ましい結果を得ている。
6.分離された学校でできる授業やケアは、普通の学校でも可能である。
7.適切な関与や支援が与えられれば、
インクルーシヴ教育は教育資源の能率的利用を促す。
≪社会的意識に関わるもの≫
8.分離教育によって、障害児は恐れられ、
無知な存在であると教えられ、偏見が生み出される。
9.すべての子どもが、人間関係を作り上げ、
普通の社会で生活するのに役立つ教育を必要としている。
10.インクルージョンだけが恐怖を取り払い、
友愛、尊敬、理解を育む潜在力を持っている。
以上、『障害児と共に学ぶ』より
(アリソン・ヴァートハイマー著 明石書店 700円)
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