ワニなつノート

【お】 起こる問題は、起きた方がいい(その2)

【お】 起こる問題は、起きた方がいい(その2)


小さな子どもたちが学び始める学校というところでは、「問題が起きること」が悪いことと考えるのではなく、「起きる問題は起きた方がいい」と考える方が、自然なことだと思う。
「順調に問題がおきること」、それを「苦労してみんなで考えること」、そんな集団生活の学びの場であることは、とっても「いいこと」だと思うんだけど。


【こ】子どもには風変わりな特権がある

だから、子どもの「風変わりな特権」により起こる問題は、大人が大騒ぎして「予防」を考える問題ではありません。学校の外から強盗が入るとか、誰かが更衣室に隠しカメラを置くとか、そういう「問題」が起きないようにするのは、校長の仕事です。でも、子どもが、子どもであることで「起こる」問題は、それを「受けとめる」のが教師の仕事です。

そこで、問われるのは、先生の「問題予防能力」ではありません。
大人の、『子ども対応能力』が問われるのです。

たとえば、「就学時健康診断」という子どもへの詐欺を毎年のように繰り返し、専門家や先生がよってたかって必死で探しているのは、「学校で問題を起こす子どもはいないか?」ということです。

でもね、相手は、ただの5歳、6歳の子どもです。
どんな「大問題」を起こせるというのでしょう。

そもそも、たった数時間の健診で「発見」できるのは、大人が「予想」できる「問題」を起こしそうな子どもです。

予想できる。予見できる。
5歳、6歳の子どもが起こしそうで、しかも大人が「予見」できる「問題」。

たいした「問題」じゃないと、断言できます。
そこで見えてくるのは、やはり大人の「子ども対応能力」です。

それをあってはならない「問題」と呼ぶ、大人たちは、きっと子どもの頃、「風変わりな特権」を認めてもらえないまま大人になったのだと思います。だから、その特権を知らないし、味わったことがありません。だから、おとなになってからも、子どもたちに認めてあげることができないのかもしれません。

(つづく)
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ワニなつ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事