ワニなつノート

《コミュニケーション できないのは だれ?》(上)

《コミュニケーション できないのは だれ?》
(上)



《シーン1》


大人が子どもに話しかける。
子どもは答えない。

大人が子どもに何か指示する。
子どもはそれを聞かずに、自分の意思で行動する。

大人が子どもに、いろいろ働きかけを試みる。
子どもは目もあわさずに、自分の興味のあるものを探す。

そこで大人は、子どもが「コミュニケーションできない」と判定する。
それを聞いた大人は、「やっぱりそうですか」と納得する。


《登場人物》

この場面で登場人物は二人いる。
それぞれに、自分の意思と価値観と行動規範を持っている。


A・「自分の意思」を持つ大人。
(専門家と言われたりもする)
「自分の価値観」に沿って検査(行動)する大人。

B・「自分の意思」を持つ子ども。
(発達障害と言われたりもする)
「自分の価値観」に従って行動(探検)する子ども。


《評価》

この場面で「評価」は二つある。


【評価A】

大人は自分の行動の目的に従って、自分の価値観で子どもを評価する。
「この子はコミュニケーション能力が低い」
「この子は対人関係能力が低い」
その他いろいろ。


【評価B】

子どもはその大人が好きではない、という自分の感情に素直に従う。
子どもはその大人を(まだ)信用できない、という判断に基づいてのみ行動する。
子どもの評価は、その行動と感情と表情にあらわれる。


《再現シーン1》


もう一度、振り返る。

大人が(大人の意思で)、子どもに話しかける。
子どもは(自分の意思で)、答えない。

大人が(子どもを試す目的で)、子どもに何か指示する。
子どもは(テストに興味も意味も感じないので)それを聞かずに、自分の判断で行動する。

大人が(客観的な記録を残すため)、子どもに各種の働きかけを試みる。
子どもは子どもの判断で目もあわさず、自分の価値観に基づいて自分の興味のあるものを探す。


《態度》

この場面で、態度は二つある。

【態度A】
大人は、「この子はコミュニケーションができない」という。
そして自分の判断が正しいと主張し、判断を親に押しつける。

【態度B】
子どもは、「コミュニケーションがへたな大人だな」という評価はしない。
ただ、自分の価値観、自分の判断で、行動する。


《問い》

ここで、私の問いは二つある。

【問1】「どっちが誠実な態度か?

私の答え。B

【問2】「どっちがかっこいいか?」

私の答え。B



(つづく)
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